阪神・藤浪晋太郎に復調の兆し 苦しむ男に山本昌コーチがした指導とは?

阪神・藤浪晋太郎、復調兆しもベテラン記者「威圧感がなくなり、普通の投手になった」

記事まとめ

  • 阪神・藤浪晋太郎が楽天との練習試合で、3回を投げ3安打2失点、四球2つだった
  • 藤浪は9日の日ハム戦では復調の兆しを見せており、ダルビッシュ有もツイッターで称賛
  • 山本昌コーチが指導しているが、記者は「“違う藤浪”を見ているよう」と首をひねる

阪神・藤浪晋太郎に復調の兆し 苦しむ男に山本昌コーチがした指導とは?

阪神・藤浪晋太郎に復調の兆し 苦しむ男に山本昌コーチがした指導とは?

楽天戦では最速152キロを記録 ©共同通信社

「昨年、一昨年のようにズルズルいかなかったのは良かった点かなと思う」

 2月16日、楽天との練習試合で今季2度目の登板を果たした阪神の藤浪晋太郎投手(25)。3回を投げ3安打2失点、四球2つという結果をそう振り返った。

 9日の日ハム戦では球速157キロを記録し、2回を無安打無失点、四球2つとほぼ完璧な投球。復調の兆しを見せ、ダルビッシュ有もツイッターで「俺はわかる。この時期のそのスピードの凄さを」と称賛した。

 楽天戦の後、山本昌・阪神臨時コーチとリリースポイントを修正し、「すごく感謝しています」と語った藤浪。キャンプ中、山本コーチに“心酔”し、その教えのお陰で良くなってきたという報道も目に付くが、ベテラン記者はこう評す。

「今の阪神には頼ることができる投手コーチがいない、というのが現実なのです。藤浪は『俺は俺のやり方で』というタイプですから」

 一方、苦しむ藤浪を見てきた若手記者は同情的だ。

「去年は一軍登板が1試合で0勝ですから、藁にもすがる思いなのでは。山本さんは臨時コーチに就任した昨秋、『最初に話し掛けてきたのが藤浪君だった』と意気に感じ、別の仕事でキャンプ地を離れても戻ってきて、9往復してました」

 藤浪の一番の問題は、右打者の内角に抜けたボールが死球になること。楽天は「選手を壊されてはたまらない」とばかりに打者13人、全て左を並べたほどだ。

■そんな藤浪に、山本コーチがした指導とは?

 そんな藤浪に、山本コーチは“手首を立てて”投げるように指導してきた。

「手首が寝ていると抜けたとき、球は左右に行く。手首を立てていれば、抜けても球は上か下にしか行かない、つまり死球にならないということです。藤浪君は『コレや!』という感じで、必死に練習してました」

 こう語る前出の若手記者によると、問題の“右打者の内角に抜ける球”は「減ってきている」という。

 ただ、ルーキーイヤーから3年連続で2桁勝利した“若きエース”を知る別のベテラン記者は首をひねる。

「まるで“違う藤浪”を見ているようでした。多少荒れ球でも力で抑え込んでいく、彼らしい威圧感がなくなっているんです。良く言えばコントロール重視。率直に言うと、変にまとまっていて普通の投手になっている。150キロ出ていても空振りが取れませんしね」

 藤浪の現在地は、先発ローテーションの“6番手”を争う投手の1人、というのが記者たちの見るところ。

 山本コーチは「(課題は)本人が把握している。これまで通りやってくれたら」と言い残してキャンプを去った。心の支えを失い、再び虎党の期待に押しつぶされなければよいが……。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年2月27日号)

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