“テラハ史上No.1天使”田中優衣さんが明かす「誹謗中傷の嵐の中にいた地獄の日々」

『テラスハウス』出演者の田中優衣さんが誹謗中傷の日々語る 家族との不和も

記事まとめ

  • フジテレビとNetflixのリアリティ番組『テラスハウス』前シリーズ出演の田中優衣さん
  • プロレスラーの木村花さんが亡くなって1カ月、誹謗中傷に悩んだ日々を語った
  • 家族に対する脅迫のようなコメントもあり、母親と喧嘩になったこともあるという

“テラハ史上No.1天使”田中優衣さんが明かす「誹謗中傷の嵐の中にいた地獄の日々」

“テラハ史上No.1天使”田中優衣さんが明かす「誹謗中傷の嵐の中にいた地獄の日々」

前シリーズ「OPENING NEW DOORS (2017–2018)」に出演した田中優衣さん

 恋愛リアリティ番組『テラスハウス』に出演していたプロレスラーの木村花さんが亡くなって1ヶ月が経った。

 フジテレビでの地上波放送に加えて、動画配信サービス「Netflix」での配信もされていた同番組は、若者を中心に大ヒット。2019年5月からは新シリーズ「TOKYO 2019-2020」も始まり、木村花さんは昨年9月にテラスハウスに入居していた。しかし、新型コロナウイルスによる影響で撮影が中断していた5月23日、自宅マンションで亡くなっていたことが分かった。番組を見た視聴者からの誹謗中傷に悩んでいたという。

 前シリーズ「OPENING NEW DOORS (2017?2018)」に出演し、「テラスハウス史上No.1の天使」と言われた田中優衣さん。彼女もまた、番組内での言動などについて、多くの視聴者から送られてくる誹謗中傷に悩む日々を送っていた。

 田中さんが明かした、“地獄のような日々”とは――。

(全2回の1回目/ #2 へ続く)

◆◆◆

■母から「絶対に死なないでほしい」と言われたあの頃

――木村花さんの死去を受けて、テラスハウスに入居されていた方もインタビューに答えています。田中さんにもそういうお話はありました?

田中 ありました。でも皆さんがショックを受けていてSNS上でも「ああでもない、こうでもない」と盛り上がっているのを見て、そんな時に私が出ていって、何かお話ししても「お前が言うな」と、さらに炎上を?き立ててしまうかなと思ったんです。なので、すべてお断りしていたんです。

――いま、このタイミングで話そうと思ったのは何かきっかけがあったんですか?

田中 うーん……。私も東京編を見ていて思うことがゼロではなかったので、お話してみようかなと思ったんです。少し時間も経って自分の中でもある程度整理がついたということもあります。

 報道を見た時は、とにかく悲しいことが起こってしまったという衝撃が1番で、それ以上のことが考えられなかったけど、徐々に自分がテラスハウスに入居していたころを思い出して……。当時、私も匿名で送られてくる色んなコメントや感想にショックを受けていて、周りにすごく心配されましたし、母からは「絶対に死なないでほしい」とまで言われていました。

■「ホームで電車を待つときは後ろに気をつけろよ」

――田中さんは前シリーズで、常に批判の矢面に立っていた印象があります。

田中 出演する前からある程度、否定的なコメントや批判は来るだろうなと想像していたんです。たとえ台本や演出がなくても、視聴者は実際に会ったことも話したこともない人の、ある一部分だけを見たら、そりゃその人を正しく理解できないこともあると思うので。だからこそ、受け止める心の準備はしていたつもりでした。

「デブ」「死ね」「キモい」はSNSを更新するたびに必ず送られてきました。さらに放送を追うごとに批判コメントは過激さを増していって、「アルバイト先までぶっ殺しに行ってくるわ」とか「ホームで電車を待つときは後ろに気をつけろよ」というようなコメントまで送られてくるようになりました。それが毎日100件以上。受け止めるとかそういう問題じゃなくなってしまった。

■「ブライダル業界を諦める」という決断と、家族との不和

――出演時は大学4年生。就職活動をされていましたよね。最初は「ブライダル業界」を志望されていましたが、誹謗中傷コメントを受けて「ブライダル業界を諦める」という決断をします。

田中 とにかく「人のために何かしたい」「人の幸せを見守りたい」と思って、小さい頃からブライダル業界を志望していました。でも諦める決断は全く悩んでないんです。いつものように否定的なコメントが来ていて、その中に「田中優衣がいるところでは結婚式を挙げたくない」って書き込まれたのを見て「あ、だめだな」って。

 なかには「内定してもクビにしてもらうまで連絡し続けるから」というコメントもあって会社に迷惑がかかるのはもちろんですけど、これ以上、知らない人からのコメントに脅え続けて生活するのも限界でした。それと、母との関係も悪くなって……。

――え、お母さんと?

田中 誹謗中傷コメントのなかには家族に対する脅迫めいたものもありました。どんどんコメントが悪化していくので母も相当心配していたと思うんです。だからこそ余計厳しい言葉になってしまって、「弟たちになにかあったらどうするの?」とか、あまりに私のマイナスなイメージが世間に広がってしまって「私の知ってる娘じゃない!」と、喧嘩になったこともありました。地元が舞台だったので結構近所の人が見ていて、家族が生活しづらくなったと感じることも多かったみたいです。

■それでも「卒業」を選ばなかった理由

――常に知らない人からの批判と脅迫に耐えながら、自分の夢も諦め、それでいて家族にも相談できない……地獄のような闘いの日々で、どうして「卒業」を選択されなかったんですか?

田中 放送されるごとに「ここを切り取られるか」とか「こういう風な見え方になるのか」という戸惑いもありました。でも結局、一番安全だったのは「テラスハウス」だったんです。

 もし私が耐えられなくて炎上している真っ最中に卒業をして家に帰ったら、実家を特定されて家族にまで被害が及ぶかもしれない。大学もバイト先も公表していたし、テラスハウス自体も特定されていたのですごく怖かった。スタッフやメンバーが誰かしらいる、テラスハウス以上に安全な場所なんてどこにもなかったし、逃げるとか逃げないとか自分のことだけを考えて選べる状況じゃありませんでした。

■「1人だけで全てのコメントを受け止めることはできなかった」

――そういう状況で心の支えになっていたのはテラハのメンバーだった?

田中 本当にテラハに来る人って良い人ばっかりで。メンバーと楽しい話をしていれば嫌なことは忘れられました。それと、地元の友達が心配してメッセージをくれたりして、周りの人たちが助けてくれたんです。1人だけで全てのコメントを受け止めることはできなかったと思います。

 それと、優しいファンの皆さんからいただくコメントはすごく励ましになりました。心ないコメントがあってもその一言に救われることもあったんです。

◆◆

< #2 では田中優衣さんに、テラスハウスになぜ出演を決めたのか、そしてリアリティ番組において「ありのままの自分を出すことは出来るのか」についてじっくり聞いています。>

写真=深野未季/文藝春秋

テラハ出演・田中優衣さんに聞いた「テレビに映る田中さんは“ありのまま”でしたか?」 へ続く

(「文春オンライン」編集部)

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