“2児の父”麒麟川島明41歳に聞く「ゲーマーの川島さん、子どもにゲームをせがまれたら買ってあげる?」

“2児の父”麒麟川島明41歳に聞く「ゲーマーの川島さん、子どもにゲームをせがまれたら買ってあげる?」

麒麟・川島明さん。単行本『ぼくをつくった50のゲームたち』が発売される ©?文藝春秋

麒麟川島明が語る“芸人になる原点”「小1、ファミコンが家に届いた日が人生のピークかもしれない」 から続く

 芸能界随一のゲーマー、麒麟川島明さん。その川島さんがこれまでにプレイしてきた50本のゲームの思い出を綴った単行本『 ぼくをつくった50のゲームたち 』が発売される。『ドラクエ』、『マリオ』、『くにおくん』、『キャプテン翼』……ファミコン世代にとって“懐かしすぎる”カセットが並ぶ。最近も1日2、3時間ゲームをするという川島さんに聞いた。(全2回の2回目/ 前編 から続く)

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■雨上がり決死隊のラジオに出会って“ハガキ職人”に

――このような本を出してしまうくらいゲーム好きだったのなら、芸人の道ではなく、ゲームクリエイターを目指そうと考えた時期もあったのでしょうか。

川島 それはなかったですね。まだ、ゲームクリエイターなどという言葉もなかったですし、職業としてのイメージはなかったので。異世界ですよね。それよりも、関西にいたら、芸人をテレビで観ない日はないので、憧れの対象としては身近でした。

――普通の感覚ですと、芸人の道も相当ハードルが高い気がしますが。

川島 生まれた地域にもよると思いますよ。僕は京都で生まれ育ったので、吉本の芸人さんをいつもテレビで観ていましたし、家族もお笑い番組が好きだったもので。それで、ちっちゃい頃から、芸人さんってカッコええなと思っていたんです。漠然と、芸人さんになるんやと。

 単なる憧れから一歩踏み出したのは、中高生になって、ラジオを聴くようになってからですね。雨上がり決死隊さんとバッファロー吾郎さんがパーソナリティーを務める『京都発! よしもと決死隊』(KBS京都)という番組があったんですけど、それがメチャクチャおもろくて。この人たちと仕事したいと思えたことで、夢がより具体的になったんです。この人たちにハガキを読んで欲しいという一心で、“ハガキ職人”にもなりましたから。それが芸人のトレーニングであり、僕の就職活動みたいなことだったんだと思います。

■昨年、久々のM-1はいかがでしたか?

――麒麟の芸人生活と言えば、5度決勝に進出し、3度3位になったM-1を抜きに語ることはできません。昨年のM-1では初めて舞台裏のレポーターを務めていらっしゃいました。立場は違いますが、久々のM-1の現場はいかがでしたか。

川島 ……なんか、嫌でしたね。出場者として出ていたときは、緊張のどピークだったんで、実際、あんまり記憶がないんですよ。でも、「あ、なんかこういう重さやったな」というのは思い出しました。華々しい舞台の裏では、芸人のヒリヒリするような思いが渦巻いているんです。タバコの煙がふわーと立ち上っている光景とか見ていて、自分が出場していたときのことがフラッシュバックしました。

――懐かしいな、という感情とはまた違うんですね。

川島 怖いな、という感覚の方が近いかな。楽しいんだけど、怖い空間ですよ。舞台の上は。あれだけみんなが張りつめてるから、爆発するときは、とんでもないエネルギーが放出される。あんな経験は、あそこでしか味わえない。あの雰囲気を味わった人は、一生、忘れられないと思いますよ。

■「最近も毎晩、2、3時間ゲームしてますね」

――初めてのM-1出場のあとでプレステ2と『鬼武者2』を買った話がありましたが、川島さんの最近のゲーム事情はどうですか?

川島 今、また、ちょっとハマってるゲームがあるんですよ。プレステ4で出ている『ゴースト・オブ・ツシマ』というゲームです。それを毎晩、2、3時間はやってますね。侍が蒙古襲来から対馬を守るという時代劇アクションゲームなんですけど、おもしろいんですよ。いちおう買っておくかぐらいの感じだったんですけど、結局、ハマっちゃいましたね。

――そこまでハマってしまって、1日2、3時間で収まるものですか。

川島 やろうとおもったら朝までできますけど、深夜1時、2時くらいには止めてますね。次の日、目が腫れてしまうので。

――家にはゲーム専用のスペースがあるのですか。

川島 自分の寝室をゲームルームにしています。奥さんにも、ここは僕の領域なので、触らんといてねと言ってあります。仕事もここでします。昼間からゲームに浸るということはありません。やるとしたら、晩ご飯を食べて、寝る準備をしてからですね。晩酌セットも置いてあるので、お酒を飲みながらゲームをすることもあります。

――この本のラスト、50本目のゲームは『デトロイトビカムヒューマン』でしたが、あれもおもしろそうでしたね。

川島 あれもメチャクチャおもろいです。もう2年くらい前のゲームなんですけど、未だに品薄状態が続いているみたいです。あれはゲームに興味ない人でも絶対、おもろいと思いますよ。感動しますよ。場面場面で、どちらを選択するかによって物語が変わっていく。それぞれ違った結末の映画を観る感じなんです。なので、感想を言い合っても、ぜんぜんかみ合わないんですけどね。こんなやつが出てきたと話しても、「誰? それ」とか。

■「川島さん、子どもにゲームをせがまれたら買ってあげますか?」

――川島さんの話を聞いていると、川島明という人間の何割かがゲームでつくられていることがよくわかりますね。

川島 僕にとってゲームは本と一緒だと思いますよ。本を読んでいろいろなことを学んだと言う人がいるように、僕はゲームにいろいろなことを教えてもらった。

――でも、川島さんの頃は、子どもがゲームをやっているというと、まだ眉を顰める大人の方が圧倒的に多い時代でしたよね。

川島 それはめっちゃありましたね。まずは視力が落ちると言われましたし。職人気質の親父には「馬鹿になるで」とか。あとは、授業中もゲームのキャラクターの絵を描いてたりしたので、親としては心配していたと思います。

――でも今はeスポーツなども登場して、ゲームを取り巻く環境もだいぶかわりました。0歳と3歳のお子さんがいらっしゃるとのことですが、子供たちにゲームを買ってとせがまれたら、買ってあげますか?

川島 ぜんぜん買ってあげますよ。上の子は2歳のときから僕がゲームをやるのを見てましたし。『ロックマン』なんですけど、ボタン押したらジャンプしたり、弾が出るのがおもしろいらしくて。まあ、今、親が悩まされるのはゲームよりYouTubeなんですかね。YouTubeを見ているときは大人しくしてるからいいけど、それでいいんかな……と。でも、今はYouTubeで授業が受けられたりする時代ですからね。ファミコンが出たときも、そっから大きくエンターテインメントが変わっていった。そのときと今は似ているのかもしれませんね。

(【前回】 麒麟川島明が語る“芸人になる原点”「小1、ファミコンが家に届いた日が人生のピークかもしれない」  へ)

(中村 計)

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