「原と坂本は調子に乗ってる。菅野はメジャーへ行ってもせいぜい7、8勝」巨人OB・張本勲が喝! 《日本シリーズ屈辱の9連敗》

日本シリーズでソフトバンクホークスに巨人が2年連続の4連敗 巨人OB・張本勲氏が喝

記事まとめ

  • 巨人は日本シリーズでソフトバンクホークスに手も足も出ず、2年連続の4連敗を喫した
  • 巨人はセ・リーグをぶっちぎりで優勝したが、ほかの5球団が弱いだけ、とは張本氏
  • 米の選手も日本の投手を研究しており、菅野智之は米に行ってもせいぜい7、8勝、とも

「原と坂本は調子に乗ってる。菅野はメジャーへ行ってもせいぜい7、8勝」巨人OB・張本勲が喝! 《日本シリーズ屈辱の9連敗》

「原と坂本は調子に乗ってる。菅野はメジャーへ行ってもせいぜい7、8勝」巨人OB・張本勲が喝! 《日本シリーズ屈辱の9連敗》

張本勲氏 ?文藝春秋

「屈辱だわな。俺も一応巨人OBの端くれだけども、球界の盟主と言われるチームが4連敗っていうのはちょっとがっかりしたわ。非常に恥ずかしい」

 日本シリーズで福岡ソフトバンクホークスに手も足も出ず、2年連続の4連敗を喫した読売ジャイアンツ。日本シリーズとしては2013年の最終戦から数えて9連敗、コロナ禍のシーズンを勝ち抜いたチーム同士の頂上決戦はいともあっけなく終わりを迎えた。「文春オンライン」特集班の取材に対して、巨人に「喝!」を入れるのは、3085安打という“日本プロ野球史上不滅の最多安打記録”を持つ張本勲氏(80)だ。

■「私が監督なら絶対に飲まない」

 張本氏は巨人の体たらくを、「負けるべくして負けた」と突き放す。

「力の差ははっきりしていた。巨人は本拠地の東京ドームが使えずにビジターの球場(京セラドーム大阪)だった不利もあるにせよ、言い訳にはならんわな。それと原(辰徳監督・62)がなんでDH制(指名打者制度)を承諾したのか、私は疑問に思ってるんだよ。私が監督ならあんな提案は絶対に飲まない。セ・リーグとパ・リーグは戦略が全然違うじゃないか」

 例年の日本シリーズは、セ・リーグ球団のホームで戦う時はDH制なし、パ・リーグ球団のホームで戦う時はDHありというルールで行われていた。しかし今年はソフトバンクの工藤公康監督(57)が、「通常のシーズンと比べて(投手の)負担が大きかったから」と全試合のDH制採用を提案し、それに原監督も「有利、不利は度外視」と賛同。35年ぶりに全試合でDH制が採用された、異例の日本シリーズとなったのだ。

■「セ・リーグ優勝はほかの5球団が弱いだけ」

「シーズンが短期間だったから、ピッチャーに危険性がある? 寝言を言ってるんじゃないよ、スポーツはみんな危険性があるんだよ。なんで原ぐらいの男が工藤の提案を承諾したのか、疑問でしょうがないんだよ。結局、よーいドンから不利な条件が重なってるじゃないの。DH制はピッチャーが打席に立たないんだから、野球の攻撃性が違うでしょう。その野球はパ・リーグの土俵なんだよ。

 そもそもソフトバンクは、楽天が1位に立ったりロッテと競ったりする激戦を最後に突き放して優勝したチーム。巨人はセ・リーグをぶっちぎりで優勝したけど、ほかの5球団が弱いだけ。『自分たちが強い』なんて勘違いしたらダメだよ。

 チームとしての育成力も勝負になってないよね、ソフトバンクは育成の連中が3人も4人も一軍に上がってきてる。全国にいるスカウトが目を光らせて、10年後にいい選手になるんじゃないかという選手をピックアップして獲ってくるのが、実を結んだんじゃないの。巨人とソフトバンクじゃスカウトの眼力が違うんだよ」

■「巨人を下に見てたよね」

 選手の実力、育成力、ライバルとの切磋琢磨と、日本シリーズ4連覇中のソフトバンクの実力は張本氏も認めるところだ。それでも張本氏は、ソフトバンク選手らの“ある行為”に苦言を呈する。

「ソフトバンクに、何人かガムを噛みながらプレーしてるのがいるだろ? これは日本の文化や道徳からいったらとんでもないことですよ。ガムを噛みながら柔道やるか? 相撲やるか? 俺が監督なら絶対にやらせない。失礼だよ、相手に対して。

 それに多分ソフトバンクは、巨人を対等な相手ではなく下に見てたよね。練習を見た時点で『俺たちの敵じゃないな』と感じただろうし、2戦目で10点の大差がついた時なんか、スタメンをほとんど交代させちゃってさ、完全に二軍戦の雰囲気だったでしょ。これは負けるより恥ずかしいこと、巨人は真剣に考えなきゃだめだよ」

■普段は原贔屓の張本氏も……

 巨人の原監督は今年9月11日に監督として球団史上最多となる1067勝目をあげ名将の呼び声も高いが、ソフトバンク相手には為す術がなかった。張本氏は「負け試合での野手の投手起用」など原監督の采配をたびたび絶賛してきたが、日本シリーズでの不甲斐ない負け方については「調子に乗っているんじゃないか」と憤る。

■坂本は「ちょっと図に乗っとる」?

「この日本シリーズは、どちらの監督が上だ下だという話じゃない。正直に言えば、工藤はそんなに采配が上手いほうじゃないよ。ソフトバンクは戦力が整っていて、どの選手を出しても結果が出る。それだけ。

 原は采配が上手い監督だと思うけど、今回は『調子に乗ってる』場面が結構あったよな。たとえば1戦目の4回裏の攻撃。0−2で負けていて、ノーアウト1、2塁で丸(佳浩・31)に打たせてゲッツー食らったでしょ。どうしてバントさせなかったのか……。あの場面は千賀(滉大・27)にプレッシャーをかけるべきだった。ちょっと原も有頂天になってるんじゃないかな。原や巨人首脳陣には、これを機に冷静に自分たちの力を見極めてチームを立て直してもらいたいよ。

 選手では特に坂本(勇人・31)! 坂本は本当はいい選手で、私は若いときから息子のように気にかけてるんですよ。アドバイスしたこともあるし。でも今はね、ちょっと図に乗っとる。アイツだって必死にやらなきゃだめなのに、周りのマスコミが『天才』だなんだとお世辞ばっかり言うから、その気になっとるわけよ。年俸も5億円もらってね、幸せにどっぷり浸かり過ぎてるよ。

 巨人はやっぱり坂本なんだよ。アイツが中心になって引っ張らなきゃいけないのに、今の状態では3年もつかどうか。彼にはもう一段高いレベルを要求したいわな。独身だからシーズンオフは女遊びもいいけど、今度会ったら激励して説教しなきゃと思ってるんだよ」

菅野智之に躊躇なく「喝!」

 打線の中心である坂本と同じく、投手陣の中心・菅野智之(31)にも張本氏は手厳しい。プロ野球新記録となる開幕13連勝を飾り、ダントツの最多勝を手にした菅野だが、現在メジャー移籍に向けてポスティングシステムの申請手続きを進めている。張本氏はこの動きに対して、躊躇なく「喝!」を浴びせる。

■「日本の野球には夢がないみたいじゃないか」

「メジャーなんか行かない方がいいわな。原は菅野の伯父さんだろ? その原が来年苦労するのがわかってて、それでもメジャーへ行くのか? 巨人で6億5000万円もらってんだろ。メジャーで10億円もらえるにしたって、どれだけお金が欲しいんだよ。もう十分なはずだよ。

 それじゃまるで、日本の野球には夢がないみたいじゃないか。行ったら『喝!』だよ。日本のファンが大事なんであって、向こうに行ったら将来指導者にもなれませんよ。ましてや今は伯父さんの原が監督をやってるんだから、助けてやらないと。

 メジャーは30球団もあって選手が足らないから誰でも欲しいだろうけど、今はアメリカの選手も日本の投手を研究してるから、行ってもせいぜい7、8勝。そんなもんよ。メジャーへ行ったら相当非難されると思いますよ。俺もメジャーへ行くのがいいなんて全然思わない。日本のファンのために、日本の青少年のために投げてもらいたいわな」

 2013年から、日本シリーズで巨人は9連敗中。とりわけ直近2年では、ソフトバンク相手に8連敗を喫している。「球界の盟主」の座を取り戻すことを、張本氏も1人のOBとして願っている。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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