廃校跡地で2人目の死者が…大島てるが語る「建設中に事故物件化した高級マンションの悲劇」

廃校跡地で2人目の死者が…大島てるが語る「建設中に事故物件化した高級マンションの悲劇」

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 事故物件は地域を絞ってみていくと、いくつかの物件に不思議な共通点や、ゾッとする繋がりが見えてくることがあります。これまで、関東・関西・中部などの事故物件をご紹介してきましたが、今回は九州に焦点を当ててみましょう。

 特に福岡県には印象的な事故物件がいくつもあります。以前ご紹介した、「 北九州の“魔のトライアングル” 」も強烈な物件ばかりでしたが、個人的に印象深いのは福岡市内にある元小学校の物件です。(全2回の1回目/ 後編に続く )

■“校庭”で起きた不幸な死亡事故

 そこは、かつて一世を風靡した女性アイドルの出身校でもあったのですが、5年ほど前に少子化の影響であえなく廃校になってしまいました。ただ、市の中心にあるせっかくの土地を活かさない手はないということで、自治体や企業が共同で跡地の再開発をすることになったのです。

 もともと100年以上の歴史を持つ古い学校だったので、校舎は文化財的な価値も認められ、取り壊さずにそのまま活用されることになりました。一方、校庭の跡地には、高級マンションが建設されることが決まりました。

 しかし、今年に入って、そのマンションの建設現場で作業員の方が亡くなる痛ましい事故が起きてしまいました。工事中の不幸な死亡事故とはいえ、元校庭はこうして事故物件となったのです。

■2年前にも悲劇は起きていた

「建設中に作業員が亡くなるなんて、そんなに珍しくないこと」と言う人もいるのですが、一昔前の過酷なダム建設の現場ならともかく、今の時代、特にマンション建設中に死者が出るのはかなりの重大問題です。

 とはいえ、私がその校庭跡地での死亡事故に注目したのには、他にもっと大きな理由がありました。それは2年前、その廃校の“校舎側”でも、既に殺人事件が起きていたからです。

■トイレで刺殺されたのは……

 廃校後、たくさんの教室に分かれているもともとの構造を活かして、その校舎はベンチャー企業がオフィスとして使ったり、外部の人がセミナーなどを行う施設として改装されました。そこで開かれたイベントに講師として呼ばれた著名なブロガーが、講演後にトイレに入ったところ、ネット上でトラブルになっていた面識のない男からナイフで刺され、殺害されたのです。

 当時は非常にセンセーショナルに報道されたこともあり、この事件のことは記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。私自身、殺害されたブロガーの方のことは存じ上げていなかったのですが、「ネット上でトラブルになった相手に襲われる」というのは衝撃的で、個人的にも恐怖を感じました。

 結局、この元小学校は廃校からわずか5年ほどで、校舎側でも校庭側でも別々に死者を出してしまいました。だからといって、この先再び何かが起きる……ということではもちろんありませんが、これだけ短い期間で次々に“事故物件化”してしまうのは、非常に珍しいケースだと言えます。

■同時期に起きていた「事故物件の隠蔽」

 その小学校が廃校になったのとほぼ同時期に、福岡ではもう一つ、事故物件にまつわる“事件”が起きていました。それは、アパマンショップホールディングスによる「事故物件の隠蔽」です。

 アパマンショップは大手の不動産仲介業者ですが、そんな有名企業が福岡市内の2軒のマンションについて、以前の入居者が自殺したことを伏せたまま、新たに部屋を貸し出していたのです。宅建業法により、事故物件の契約の際には業者に“告知義務”が発生するため、事故物件であることを隠蔽して貸し出すのは違法です。

 そのうちの1軒では、1月に自殺が起きたマンションを、なんと直後の3月には何も知らない新たな入居者に貸し出していました。その事実が、内部告発によって明るみに出たのです。

 内部告発した社員は、隠蔽に関わった当事者ではありませんでしたが、社内での情報の取り扱いがずさんだったために、結果的にその人の目に触れることになったようです。最終的には国土交通省からアパマンショップが注意を受ける、といったところまで話が広がり、このときもかなり大きなニュースになりました。

■そして“裏切り者探し”が始まった

 実はこの一件には、後日談があります。一連の報道後に、「誰が内部告発をしたのか」を見つけ出す、いわゆる“裏切り者探し”が社内で始まりました。結局、「内部告発者はAさんである」と特定されたのですが、なぜその人だと分かったのかというと、上司がAさんの自宅の郵便物を勝手にチェックしたからです。

 Aさんは会社から借りていたマンションに住んでいたのですが、実家に帰省中に上司がスペアキーを使って無断で部屋に侵入。郵便物まで持ち出してしまったのです。その中には、告発について新聞社や出版社などとやりとりしていた郵便物も含まれていたようです。

 とはいえ、それももちろん犯罪です。この一件は裁判になり、当然上司側が敗訴。損害賠償命令が下るというグダグダの展開になってしまいました。

 こうした事故物件の隠蔽を防ぐために、私は「 大島てる 」のサイトを立ち上げたのですが、なかには「ほとんどの人が住みたくないのに『大島てる』には載せられない」という物件も存在します。例えば、福岡市から西に約100キロ離れた長崎県佐世保市――。ここで起きた残忍な殺人事件に関連して、私にとって忘れがたい物件があります。次は、その一軒家の話から始めましょう。

( 後編に続く )

「ここが犯人の育った家です」同級生を殺害した女子高生の実家特定…大島てるが目撃した“ヤバすぎる結末” へ続く

(大島 てる)

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