1年間で220泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」50選(2020年1月〜4月編)

1年間で220泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」50選(2020年1月〜4月編)

©瀧澤信秋

 2020年1月に掲載された『 年間250泊する私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」(2019年1月〜4月編) 』の冒頭で「2020年は東京オリンピックイヤー。訪日外国人旅行者はますます増加している」と書いた。それから1年、東京オリンピックが延期され、訪日外国人旅行者は皆無に近い状況になるとは誰が想像しただろう。

 確かに筆者はインバウンドが活況であった2017年頃より、インバウンドは“水物”であり、経済・環境問題をはじめコントロールできない要因で、一気に消失する可能性もあると警鐘を鳴らしてきたが、とはいえ“疫病”という事態は想定すらできなかった。

 そもそも2019年版タイトルの「年間250泊する」という表現についても、2020年でいえばほど遠いものとなった。ちなみに2019年は270泊近かったが、2020年は特に3月下旬から7月初旬については、コロナ禍の現場取材的な宿泊を除いてはほぼ皆無。GoToトラベルが巷間を席巻した夏以降は例年以上のペースになったものの(とはいえGoToトラベル利用はプライベート利用の3ホテルのみ)220泊程度に留まった。

 この記事は2020年を振り返る内容ゆえ、ネガティブな導入になったことはある意味当然かもしれないが、“泊まってよかったホテルや旅館”というテーマにして、ここからはポジティブな切り口で書き進めたいと思う。なお、各ホテルのコロナ対策等、コロナ禍関連の情報は流動的でもあり割愛した。各ホテルの公式サイトなどでご確認いただきたい。

 今回も「1月〜4月編(13施設)」、「 5月〜8月編」(16施設) 」、「 9月〜12月編(21施設) 」と3回に分けて紹介する。では1月から始めてみよう。

■■01月07日(火)豪華カプセルホテル 安心お宿プレミア名古屋栄店(名古屋市中区)

https://www.anshin-oyado.jp/nagoya/

 2019年12月に名古屋の繁華街・錦に開業したばかりのカプセルホテル。今回はカプセルホテルにして、寝るスペース以外にプライベート空間が確保されているプレミアルームへ。大きな全面窓からは雨に濡れた錦の通りが艶やかに望める。

 もちろんカプセルホテルなのでドアはないが、仕切りの分厚いカーテンが防音効果高く、なかなか優れもの。発汗しまくりの素敵なサウナにチラー装置びんびんの水風呂は本当にリフレッシュできる。

■■01月08日(水)東横イン小田原駅東口(神奈川県小田原市)

https://www.toyoko-inn.com/index.php/search/detail/00285.html

 言わずと知れた全国最大規模のビジネスホテルブランド。東横インの利用者目線を客室利用で改めて実感。たとえば、デスク下の引き出しや扉は取り付けず、オープンラックにしてあるので、湯沸かし器やマグカップなどストレスなく取り出せるなど、デスクワークもしやすいスペースだ。

 また、ストレスになりがちな浴室壁付けが多いドライヤーが、デスクから手が届くポジションに壁付けされているのも嬉しい配慮。ベッドメイクも、掛け布団全体をカバーで包む「デュベスタイル」への移行が進んでいるようで何より。ホテル不毛都市・小田原において貴重なホテルだ。

■■01月20日(月)センチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区)

http://www.cr-hotel.com/

 札幌駅至近の好立地シティホテル。前回利用して好印象だった「エクスクルーシヴ フロア ブラン」へ。客室エントランスのガラス扉からドアまで長いアプローチがあり、外出時思わずインロックしそうになるが、プライベートスペースを重視したレイアウト。大きな窓から北の都を望みつつゆっくりしたくなる客室だ。

 冬の札幌ホテルライフで旅情感じる瞬間は、暖かな快適客室から望む窓外の厳冬でもある。街並みを一望できるビューバスも完備。ここまで広いと32インチテレビが小さく感じる。

■■1月21日(火)センチュリーマリーナ函館(北海道函館市)

https://www.centurymarina.com/

 函館駅から朝市を抜けたベイエリアの立地。開業前から噂には聞いていたが、某全国ホテルチェーンの北海道担当者からも「函館ベイエリアに凄いホテルが出来て戦々恐々です」とメールが来たくらいのホテルだ。贅沢してロイヤルフロアの客室へ。ベッドに寝転んだ目線で愛でる港町の眺望は格好の睡眠導入剤。目覚めると谷地頭温泉のような濃厚茶褐色掛け流しの函館山ビューの浴槽でまったりできる。

 朝食目当てに訪れる宿泊者も数多いブッフェは、イクラをはじめたっぷりの海鮮はもはやデフォルト。和洋中100種類超ともいわれる中にはなんと“泡”まで。フリーフローにして朝シャン(パン)ではないのはご愛敬として朝スパ(ークリング)でも素敵すぎる。個別に供されるブイヤベースにも唸る。

■■1月22日(水)天然温泉 樽前の湯 ドーミーイン苫小牧(北海道苫小牧市)

https://www.hotespa.net/hotels/tomakomai/

 JR苫小牧駅南口から徒歩約7分と離れているが、苫小牧市の繁華街である錦町エリアにあり利便性は高い。ドーミーインならではの広々とした明るいロビーやラウンジスペースも安心感がある。ホテル名の通り充実した天然温泉大浴場を備えている。最上階にあり自家源泉の温泉が愉しめる。露天風呂にサウナ・水風呂も。

 いまやホテルライフに欠かせない存在ともいえるコンビニエンスストア。飲食以外にもちょっとした小物の購入など、アウェイな旅先では何かと役立つが、こちらの1Fには北海道で大人気の「セイコーマート」が。オリジナル商品も豊富で、北海道旅行では必ず立ち寄るというファンも多いコンビニエンスストアだ。

■■02月25日(火)miss morgan hotel(神奈川県平塚市)

https://miss-morgan.com/

 湘南・平塚に個性的なホテルが誕生した。このホテルを象徴するスペースがラウンジ。宿泊客ばかりではなく街を行き交う人々が自由につかえる空間だ。モーニングにランチ、カフェ、ディナーそしてバータイムと時間にあわせてメニューや流れる音楽が変わる。

 テーマのひとつが“アート”。ホテル内の様々な場所でアートに触れることができる。客室にも多様なアートが配されており、アナログレコードを部屋で聴くことができるなど、ワクワクするような時間が過ごせるだろう。

■■02月26日(水)ホテルインディゴ箱根強羅(神奈川県箱根町)

https://hakonegora.hotelindigo.com/

 インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)のライフスタイル・ブティックホテルブランドで日本初進出。フロント、ロビーから客室まで寄木細工尽くしというのは、ご当地をフィーチャーするホテルならでは。多くのゲストにワクワク感をもたらすだろう。

 よく考えられた客室のストレスフリーな動線も秀逸。全客室にたっぷりスペースの露天風呂で湯浴みというこれもある意味の箱根ご当地フィーチャーである。ディナーは「リバーサイド・キッチン&バー」にて。ダイニングの中央には大きなオーブンが。テーマは「火」とのこと。グリル料理の饗宴が続く。

■■3月3日(火)D-and Stay.5Resort Okinawa(沖縄県浦添市)

https://dlabo.co.jp/stories/stay/

 6階建てワンフロア1室66平方mのデザインホテルで1室最大6名まで利用可能。広々した空間にキッチン、洗濯機など長期滞在にも資するアイテムが揃う。テーブルや棚、椅子などの多くは職人の手作り。ディテールにも細かいところまで意匠が鏤められている。

 自由なイメージであるホテルの使い方はゲスト次第。少人数でのパーティーにも使えそうだ。季節が良ければバルコニーにテーブルを出してワインなど愉しんだら最高だろう。開放的な気分はまさに沖縄のイメージにピッタリのお籠もりステイホテルといえる。

■■3月8日(日)ホテルルートインGrand上田駅前(長野県上田市)

https://www.route-inn.co.jp/hotel_list/nagano/index_hotel_id_634/

 全国最大規模のビジネスホテルチェーンであるルートインだが、今回はちょっとアッパーな“Grand”へ。シックなトーンの高級感ある広めの客室は使いやすいレイアウト。壁紙はツートンのコントラストで客室に奥行きを感じる。大型のテレビも嬉しい。客室で感心するのがデスク兼用のテーブルだ。どっしりしたソファタイプのチェアに前後に可動できるテーブルは重宝。

 コンセントの数やポジションなどにも気遣う。気遣いといえばサウナ付きの大浴場「旅人の湯」も嬉しい設備。上田駅周辺のビジネスホテルでサウナ付きの大浴場を備える施設はここだけ。

■■03月17日(火)ホテルフォルツァ金沢

https://www.hotelforza.jp/kanazawa/

 九州に地盤のあるハイクラスビジネスホテルのブランドで九州以外での出店第1号で、近江町市場へ徒歩約3分の好立地というホテル。ホテルで印象的なのが“アート”だ。金沢だけでなく、フォルツァでは大分・博多・長崎をはじめ全ての施設で、フロントカウンター、エレベーターホールなど館内各所にアートが溢れている。

 全室のマッサージクッションやフットマッサージャー等のリラックスグッズも人気。金沢でも多機能シャワーパネルの採用をはじめ、ホームクリーニング「LGスタイラー」を設置した客室まである。

■■3月18日(水)THE JUNEI HOTEL 京都(京都市東山区)

https://www.juneihotel.com/kyoto/

 スモールラグジュアリーホテルと京都は親和性が高い。ホテルのハードそのものには古都ならではの制約も多いが、街並みそのものが景色であるし、自然を味方にしたロケーションにも事欠かない。このホテルは竹をランドスケープとして建てられ、デザイン性に優れた竹の伝統工芸品が内装や客室など至る所に設えられている。

 隠し扉の先にある檜のお風呂が印象的なその名もバンブースウィートは、贅沢にとった驚きのバスルームがポイント。内風呂もまた京風情に溢れている。

■■4月1日(水)ホテル ココ・グラン高崎(群馬県高崎市)

http://www.cocogrand.co.jp/takasaki/

 約8年前の開業当初からリピートしているお気に入りホテルへの定期的なステイ。開業直後より拙著をはじめ、テレビやラジオ、雑誌ほか各種メディアから情報発信してきたホテルで、評論家としてのキャリアと共にあったホテルといっても過言ではない。とはいえ、メディアでどう紹介しようがそれはきっかけでしかなく、結局は利用したゲストの声が全てだ。

 ブランドアイデンティティーとしてカラースキームなどに重点を置いているようなホテルはよくみかけるが、全体の雰囲気がブランドアイデンティティーとなりオーラを醸し出しているホテルに出会うと未知の扉を開けるような期待感を覚える。今回も納得のステイとなった。

■■4月4日(土)立川ワシントンホテル(東京都立川市)

https://www.tachikawa-wh.com/

“STAY HOME”が合言葉の渦中、テレワークで可能な仕事に従事していることに改めて感謝しつつ、大量の仕事を持ち込んで2泊のビジネスホテルステイを決めた。大きなデスクとデスクワーク向きビジネスチェア、大きなデスクスタンドも完備している部屋をリザーブ。

 パソコンや周辺機器は当然として、至極個人的な話で恐縮だがテレビをつけながらでないと仕事ができないタイプ。今回は、小型のブルーレイプレイヤーと録りためたディクスもバックに忍ばせた。ホテル周辺にはコンビニエンスストアやスーパーマーケット、駅ビルもあり部屋食の買い出しにも困らない。

※2020年4月7日、7都府県に緊急事態宣言が発令されたため、4月はこちらで終了です。

2020年泊まってよかったホテル&旅館50(2020年5月〜8月編) へ続く

写真=瀧澤信秋

1年間で220泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」50選(2020年5月〜8月編) へ続く

(瀧澤 信秋)

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