「汚い、臭いから近寄るな」…女子バレー界の“双子姉妹”が“いじめ”を暴露された理由

韓国女子バレー双子姉妹のいじめ、かつてのチームメイトが妹の被害者意識に反発し暴露

記事まとめ

  • 韓国スポーツ界が、女子バレーの双子姉妹や男子バレー3選手のいじめ問題で揺れている
  • 姉妹のいじめは、妹ダヨンのSNS投稿にかつてのチームメイトが反発し暴露したという
  • さらにコーチの暴力暴露やプロ野球選手の小学4年生時代のイジメ疑惑も

「汚い、臭いから近寄るな」…女子バレー界の“双子姉妹”が“いじめ”を暴露された理由

「汚い、臭いから近寄るな」…女子バレー界の“双子姉妹”が“いじめ”を暴露された理由

姉のジェヨン(左)と妹のダヨン ©共同通信社

 韓国スポーツ界が揺れている。きっかけは女子バレー界の“美人双子姉妹”として知られるイ・ジェヨン(24)とイ・ダヨン(24)の“校内暴力”問題だ。

 姉妹は高校時代から代表として活躍してきたスターで、インスタグラムのフォロワー数は30万人以上。最近はその美貌を買われテレビや雑誌グラビアにも引っ張りダコだったが、実は中学時代は“イジメの加害者”であったことが、当時のチームメイトによるネット暴露で明らかになった。

「妹ダヨンは、キム・ヨンギョンという所属チームのエースで『100年に1人の逸材』と称される選手と揉めて孤立。自身のSNSで“イジメはよくない”と被害者意識を匂わせたことに、かつてのチームメイトが猛反発。『汚い、臭いから近寄るな』と罵声を浴びせ、罰金を強要したりナイフで脅したりするなど21項目のイジメが暴露された。ふたりは即日謝罪したが、世論の怒りは収まらず、大統領府の国民請願には姉妹のバレー界永久追放を求める署名が15万筆以上集まるほどに発展した」(韓国スポーツ紙記者)

 実は韓国では近年、芸能人がイジメ加害者だったとのネット告発が相次いでいる。「#学暴MeToo」と呼ばれ、何年前のことであろうとも、加害者は世論から社会的制裁を受けるべきだと袋叩きにされる。姉妹にもVリーグ出場と代表資格の無期停止という重い処罰が下された。

■韓国スポーツ界にイジメが蔓延する社会的背景

 だが、波紋は広がるばかり。男子バレーでは3人のスター選手がイジメ加害者であることが判明。ベテラン選手は12年前に代表チームでコーチから殴られていたことを暴露した。さらにプロ野球選手には小学4年生時代のイジメ疑惑が浮上。Kリーグ・ユースクラブや高校アイスホッケー部の暴力指導も告発されている。

 もっとも、それも身から出た錆と言わざるを得ない。韓国では子供の頃から徹底した成績至上主義のもとで選手たちを追い込むため、人格形成で歪みも生じやすいといわれる。儒教の教えと軍隊文化が社会全体に根付いており、指導者と選手は“師弟関係”ではなく“主従関係”になりやすく、選手同士の上下関係も厳しい。暴力や理不尽な要求も黙認される風潮にある。

 2019年に国家人権委員会が調査した結果、小中学生の21%が暴力被害を告白したが改善は進まなかった。昨年6月には元トライアスロン韓国代表の女子選手が監督や先輩からのイジメを苦に自殺している。

 姉妹のイジメ問題を受けて文在寅大統領は「スポーツ界の暴力根絶に特段の努力を傾けよ」としているが、その闇は深い。

(慎 武宏/週刊文春 2021年3月4日号)

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