専門店並みの美味しさに仕上げたバーミヤンの本気ラーメン

専門店並みの美味しさに仕上げたバーミヤンの本気ラーメン

@DIME アットダイム

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

◆バーミヤンのラーメンを専門店並みのメニューに仕上げるために試行錯誤を繰り返す

 リーズナブルに中華、チャーハン、餃子などが食べられる中華レストランのバーミヤンでは、2016年11月23日(予定)まで、「三大ラーメン祭り」を実施している。中華料理の基本であるラーメンにフォーカスし、徹底的に味を追求したとんこつ、鶏白湯、味噌の3種類のラーメンが提供される。

 今までバーミヤンのラーメンというと、チャーハンや餃子と合わせて提供されるセットメニュー的な感覚の商品で、わざわざバーミヤンにラーメンを食べにいくという人は少なかったと思われるが、今回はそれを払拭すべく試行錯誤をしながら専門店の味に限りなく近づけたという。メニュー開発を担当した福島 宣嘉さんに開発の経緯を聞いた。

「バーミヤンは中華レストランなので本来はラーメンが得意なはずだが、専門店とは比べものにならず、ラーメンをもっとしっかりさせなければというところから始まった。お客様からも豚骨や味噌などスープに合わせて麺を変えるべきだとご指摘されたこともあり、ラーメンを一から作り直すことになった。

 ラーメンといえば麺とスープが命。この2つにはとことんこだわった。スープは豚頭を使ったとんこつ、鶏ガラや丸鶏を長時間煮込んだ鶏白湯(下記画像左)、米味噌、豆味噌、麦味噌を絶妙なバランスで調合した(下記画像右)味噌の3種類を用意。あまり希釈せずに専門店のスープの味に近づけた。

 

 自家製の麺はスープの種類にそれぞれ合うものを開発した。味噌ラーメンには22番の太麺、とんこつには角が四角い切り刃の『角丸26番』の細麺を使用。食感とコシがありスープによく絡む。

 細麺だと伸びるのが早いのが難点で、水を増やしたり減らしたり、卵を入れたりなど試行錯誤を繰り返し開発に時間がかかった。また、できたてをカウンター越しにお客様に手渡す専門店と違い、ファミリーレストランでは麺を茹でてスープを入れてトッピングして料理が完成してからフロア担当がテーブルまで運ぶまで時間がかかる。ラーメンが届いてもスマホを見たままでしばらく箸をつけなかったり、スパイスをいろいろかけてカスタマイズするなど、なかなか食べないお客様もいる。統計を取った結果、麺の茹であがりからお客様が食べ始めるまで2分ということが判明。それに合わせて伸びない麺の基準の時間を計算した」(福島さん)

◆『博多風とんこつラーメン』699円(税別以下同)

 豚の頭をメインに長時間煮込んだとんこつスープと、26番麺の自家製細麺を使用。やわらかく口の中に入れるととろける自家製チャーシューをトッピングしている。

「しょうゆやざらめ、みりんなどのたれの中に豚バラ肉を入れて炊き出して、加熱するだけだとパサつくので火を止めてしばらく置き、そこにさらに熱を入れることで、柔らかくてしっとりとした、なおかつ口に入れると溶けるようなチャーシューができた。こだわって作ったことで専門店には負けない品質にまでできたと思う。ただ、柔らかくなったおかげで工場でカットできなくなってしまい、凍らせたり、冷蔵で締めたりとこれまた試行錯誤の末、きちんと切れる柔らかいチャーシューがなんとか完成した」(福島さん)

◆『野菜たっぷり水炊き鶏白湯ラーメン』(799円)

 女性好みに開発されたメニューで、コクがありながらもしつこくなくさっぱりとした仕上がりになっている鶏白湯のスープに、サラダのような生野菜をトッピング。ゆずこしょうや生ゆずの外皮が別皿で付いてきて、味変も楽しめる。

「熱いスープにのっている生野菜は時間が経つとどんどんカサが少なくなってしまう。スープだけのところに置くとすぐになくなってしまうので、麺のある位置にのせることにした」(福島さん)

◆『炙り叉焼と黒マー油の味噌ラーメン』(699円)

 

 3種類の味噌を調合したことで、うまみ、甘み、塩味が程よく調和した味噌ラーメンに仕上がっている。ポイントとなるのが自社製の黒マー油で、ニンニク、青ねぎ、エシャロットを使ってまっ黒になるまでじっくりと時間をかけて作っている。ニンニクの風味が凝縮した黒マー油がうまみと甘みを引き立てて、香ばしい炙り叉焼と味噌スープ、黒マー油の三位一体で楽しめる。白いご飯と一緒に食べてもおいしい。

【AJの読み】バーミヤンの本気を垣間見た「三大ラーメン祭り」

 バーミヤンで食べるメニューといえば、チャーハン、餃子と中華のおかずばかりで、ラーメンは正直に言うと食べようと思ったことがなかった。ラーメンならバーミヤンではなく専門店で食べたいと思っている人も多いと思う。その点を作り手も十分に承知していて、今回は高いハードルに挑戦したという。

「ここまでこだわらないとラーメンの世界にはたどり着けないと気づけたので今回の企画はとても勉強になった。試行錯誤とかこだわりとか言ってきたが、専門店では当たり前にやっていることばかり。『ラーメン三大祭り』と銘打って出したことで、ようやく専門店と同じスタートラインに立てたと思っている。今後も継続的に次世代のラーメンを紹介していきたい」と福島さん。

 バーミヤンの本気度をチェックしたいのなら『博多風とんこつラーメン』を試してほしい。とんこつのこくとうまみを残しながら、博多とんこつラーメン特有の豚頭スープの癖のあるニオイを抑えて、食べやすい万人向けのとんこつラーメンに仕上がっている。麺の茹で加減の調整はできないが、とんこつラーメンに一家言ある人に感想を聞きたいところだ。

 個人的に気に入ったのは女性向けメニューという『野菜たっぷり水炊き鶏白湯ラーメン』。生野菜がトッピングされているのにも驚くが、さっぱり味の鶏白湯スープと野菜のシャキシャキ感、麺のコンビネーションが想像以上においしい。さらにゆずこしょうで味変すると生の玉ねぎの辛みともよく合う。

文/阿部 純子

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

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