禁止破りを美化?日本代表戦「チャント解禁」記事が物議 サッカーメディア謝罪・訂正「不適切」

サッカー専門メディア「Football ZONE web」が2021年10月12日に公開した日本代表対オーストラリア戦に関する記事について、「不適切な表現がありました」として謝罪した。禁止行為にもかかわらず会場に響いた大声でのチャントについて、美化したとも取れる形で伝えたことに、ネット上では批判の声が集まっていた。

■「本来は禁止されているはずの日本代表のチャントが鳴り響き、会場は一体感に包まれた」

「Football ZONE web」が謝罪と訂正を行ったのは、「森保ジャパン、豪州撃破! 勝ち越しゴール後、歓喜のファン思わず"チャント解禁"」(公開時)という見出しの記事だ。W杯出場をかけ、埼玉スタジアムで12日に行われたアジア最終予選・オーストラリア戦を、崖っぷちで2-1で制した日本代表サポーターの熱狂について伝える記事で、本文には会場に響いた歓声や、チャントについての記述があった。

後半41分に勝ち越しゴールが決まった直後について「声援が禁じられているスタンドからは歓喜のチャントが鳴り響いた」としているほか、「会場に駆け付けた1万4437人の観客からは歓声が鳴り響くとともに、勝ち越しゴールの瞬間、新型コロナウイルス感染症対策で本来は禁止されているはずの日本代表のチャントが鳴り響き、会場は一体感に包まれた」と書かれていた。

日本サッカー協会(JFA)はホームで行われたこの試合で、来場客に対し、新型コロナウイルス感染対策を呼びかけていた。禁止行為の1つとして、飛沫防止の観点から、チャントなど「声を出す応援」を明示している。だが、ツイッターで複数投稿された動画に、現地のサポーターがチャントを歌う様子が映っており、ルール違反だと物議を醸した。

■声援やチャントについての表現を削除

前出記事に対し、ネット上では、声援やチャントを容認するような表現は日頃ルールを守って応援しているファンの信頼を損なう行為だとして、批判する声が多くあがっていた。

「いや、いい話みたいに書いていいことなんですかね......?」
「チャント歌えないルールもおかしければ、そのルールを破るサポもおかしいんだけど、その両方を肯定して美化するメディアはもっとおかしいよ」
「勝利して喜ぶのはわかりますが、今は、チャントや声だしの声援禁止ですのでルールを守って欲しい!!Jリーグ観戦ではほとんど守っているので残念で仕方ないです」

「Football ZONE web」は13日までに、声援やチャントについての表現を削除。上記の2か所は「会場のボルテージは一気に高まった」 「会場に駆け付けた1万4437人の観客たちは盛り上がり、勝ち越しゴールの瞬間、日本代表チームは熱気に包まれた」と表現が差し替えられた。

記事の見出しも「森保ジャパン、豪州撃破 勝ち越しゴール後、歓喜のファン興奮」と修正している。合わせて同記事の末尾に「※当記事におきまして、不適切な表現がありました。お詫びして訂正いたします」と謝罪文が挿入された。

関連記事(外部サイト)