わくわく地方競馬 スペシャルインタビュー:保園翔也騎手(浦和競馬)

 デビュー日から騎乗数が8鞍と南関東フル騎乗した浦和競馬の新人騎手・保園翔也(山越光厩舎)。
 すでに南関東4場で勝利を挙げ、一歩一歩着実に歩みを進める浦和競馬期待の星にスポットを当てた。

 小学校2年生から高校までサッカー一筋。高校時代は全国トップレベルの高校で厳しい寮生活を送っていた。競馬とは無縁の生活の中で、偶然見たのが'12年の凱旋門賞のテレビ中継だった。世界の注目を集めるオルフェーヴルとスミヨン騎手の姿に「日本中に夢を与えられることに感動して。一瞬でこれだ! と思いました」。アスリートとしての騎手に憧れを抱いた。
 ところが、競馬の騎手についてはツテどころか知識もない。インターネットで探した宇都宮の牧場に思い切って電話をしたところ、親身になって相談にのってくれたのが、元宇都宮競馬で厩務員をしていた小平進氏。小平氏の宇都宮時代の調教師・小松沢氏が、今は浦和の山越厩舎で厩務員をしており、縁が縁を呼び、騎手への道が通じた。
 「高3の夏休みには、厩舎で1カ月の体験をさせてもらったり…。周囲の皆さんがいなければ、今の僕はありません」。今も感謝の気持ちを忘れることはない。小松沢氏が騎手時代に着ていた勝負服の黄色と紫を継承し、自らの勝負服とした。

 そして5月13日には、小松沢厩務員が担当しているスカイルピナスで特別競走を勝ち、5月30日には小平氏が馬主でもあるコスモデレガンスで勝利。
 「この馬で勝てて本当にうれしかったです。初勝利と同じくらい、僕には忘れられない大切な勝利です」

 誠実で明るい保園騎手の人柄に、厩舎関係者からの信頼も厚く、騎乗依頼だけでなく調教依頼も多い。「今は少し抑えてます」というものの、それでも多い日には20頭ほどの調教をつける。
 浦和競馬全体で自分を後押しし、応援してくれるのを感じている。
 「こんなに乗せてもらってこの成績では申し訳ない。勝って浦和競馬に少しでも貢献して、恩返しできれば」

 8月末現在16勝と勝利数を伸ばすが、決して満足していない。例えば、7月だけで2着7回。「取りこぼしが多いのは騎手の力の差。恵まれた環境に甘んじることなく、逆に自分へのプレッシャーにして」と上を目指す。具体的な目標は「心に秘めている」が、いつか浦和競馬を背負って立つ存在へ。20歳の若武者の活躍に期待したい。

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