勝連城からローマ銅貨とオスマン銅貨 国内初出土 海上交易で流入か

勝連城からローマ銅貨とオスマン銅貨 国内初出土 海上交易で流入か

勝連城跡から見つかったローマ帝国のコインとみられる銅貨。直径最大1・6センチで、皇帝の肖像が描かれていると推定されている

 【うるま】3〜4世紀のローマ帝国のコインや17世紀のオスマン帝国時代のものとみられるコインが勝連城跡で出土した。うるま市教育委員会が26日、発表した。国内の遺跡からは初の出土で、ローマ帝国のコインは14〜15世紀の海上交易を介して持ち込まれた可能性もあるという。同市教委は「日本史だけでなく世界の交易史研究全般に大きく寄与するのでは」と期待を寄せている。 コインの分析調査を行った考古学など複数の専門家によると、中世から近世初期の遺跡から同時代のコインが出土するのは国内で初めて。コインにはローマ文字やアラビア文字、当時の皇帝などの人物像があることが確認された。

 調査は、市教委が文化庁の国庫補助を受けて実施してきた。勝連城跡の城壁を越えた広場「四の曲輪(くるわ)」、東区で2013年12月末ごろに発掘し、分析を行ってきた。

 発見されたコインは鋳造製の銅貨計10枚。そのうち4枚は3〜4世紀代のローマ帝国時代、1枚は1669〜79年に製造されたオスマン帝国時代のコインと判明した。残りの5枚の年代については、現在調査中。

 年代が確認できたコインのうちローマ帝国時代のコインは直径1・6〜2センチ、重さ1・5〜3・6グラム。337年から4世紀半ばまでのコインとみられ、皇帝・コンスタンティウス1世の肖像などがエックス線検査で浮かび上がった。一方、オスマン帝国時代のコイン直径は2センチ、重さ1・2グラム。裏面にはイスタンブールを示す地名や発行された年号などが確認された。持ち込まれた年代や用途の詳細については引き続き調査を実施する。その他、調査地区周辺からは13〜14世紀の中国や東南アジアの青磁や古銭などが見つかった。

 調査に携わった市教委の横尾昌樹主任主事は「勝連城が西洋との接点があったことが確かになった。勝連城の廃城後の歴史は分からないことが多々あり、今後の解明につながる貴重な資料になる」と話した。

 資料は市与那城歴史民俗資料館の「発掘速報展」で11月25日まで展示される。

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