『熱海殺人事件』木崎ゆりあ「松井玲奈ちゃんに負けたくない」

『熱海殺人事件』木崎ゆりあ「松井玲奈ちゃんに負けたくない」

木崎ゆりあ  撮影:川野結李歌

2018年も『熱海殺人事件』が東京・紀伊國屋ホールで上演される。婦人警官・水野朋子を演じる木崎ゆりあと、演出を手掛ける岡村俊一に話を聞いた。

“春の風物詩”と呼ばれるほど紀伊國屋ホールで上演されてきた『熱海殺人事件』。1973年に初演、映画化、ドラマ化もされたつかこうへいの代表作で、2010年につかが亡くなってからも、つか作品を数多く手がける岡村俊一の演出で同劇場で上演され続けている。その2018年版は、木村伝兵衛部長刑事を昨年に引き続き味方良介、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストでα-X'sの敦貴と匠海、富山から来た刑事・熊田留吉に石田明(NON STYLE)で上演する。

木崎はこの9月にSKE48・AKB48を卒業したばかり。女優としてやっていきたいという木崎の、卒業後初の演技仕事となる。「今はビックリというのが一番簡単で分かりやすい気持ちです。『熱海殺人事件』は有名な作品ですし、4人芝居のうちのひとりとして演じるというのも驚きました。早口大丈夫かなとか(笑)、不安なことはいっぱいありますが、その何倍も楽しみ。これ以上ないくらいありがたいです」。そんな木崎を岡村は「AKB48時代からパンチ力がある役柄をやってのけることができる勢いや思い切りの良さがある。今回は傷だらけのゆりあを(笑)、演じてもらおうと思っています」。

木崎が演じるのは水野朋子婦人警官役。これまでもさまざまな女優に演じられてきた役柄だが、岡村は「水野朋子はすごいパワハラとセクハラにあう役なので、それに生の反応で返せばいい演技になっていく。俳優というのは『こういうことが起きたときにあなたはどうしますか』と問われ続ける職業だと思うので。だから頭で考えて『こんな役にしようと思ってる』では通用しない。特につかこうへい流の作品は。追い込まれている姿を見せるというような、そういう芝居になると思います」。その中でも木崎は「攻撃陣3人を受け止めて返す側。そのときどきできちんと二塁打を打ったりバントをしなきゃいけない」(岡村)と4人芝居ならではの苦労もありそうだが、木崎自身は「舞台経験がほぼないに等しいので、それでこの極限まで持ってかれる舞台に参加するのが楽しみです!」と頼もしい。

岡村の演出作品には、『あずみ』の川栄李奈、『新・幕末純情伝』の松井玲奈と元メンバーが出演しているが「川栄にも松井玲奈ちゃんにも負けたくない気持ちがあります。稽古で『川栄はもっとできたぞ』『松井はもっと動けたぞ』と言われたら悔しいし。超えていきたいですね」

公演は2018年2月17日(土)から3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて。

取材・文:中川實穗