大人も子どもも楽しめる!ちょっと怖くて不思議なグリム童話

大人も子どもも楽しめる!ちょっと怖くて不思議なグリム童話

「グレーテルとヘンゼル」 撮影:宮川舞子

夏休み、とびきり想像力を刺激するお芝居が全国で上演!誰もが知るグリム童話『ヘンゼルとグレーテル』とはちょっと違う『グレーテルとヘンゼル』の物語だ。

姉・グレーテルを演じるのは土居志央梨。「原作は兄妹が協力して魔女をやっつけるけど、この物語のグレーテルは、自分を慕う弟・ヘンゼルが可愛いけれども鬱陶しくて憎んでいる。友達同士でも、そんな複雑な気持ちを持つことがあるはず」と語る。ヘンゼル役の小日向星一は「子ども向けの演劇だけど、子どもじみてない。憎しみや残酷さがちゃんと描かれているからこそ、子どもにも大人にも伝わる舞台」。7月21日(日)から24日(水)に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場にて上演後、水戸、つくば、長野、京都、神戸、久留米をめぐる。

2018年初演、子ども達は全身で楽しんでいた。「派手な仕掛けはなく、会話だけで、お菓子の家も出てこない。でもすごく集中して、笑いたいところで笑うし、泣くし、喋る。お芝居って自由でいいんだなと教えてもらいました」(土居)。「子ども達は観劇することが「経験」になる。アンケートでは色鉛筆でイラストを描いてくれたり、楽しんでくれました」(小日向)。弟のいる子どもからは「グレーテルの気持ちがわかります」「うちの弟は面白いからいてもいいです」などたくさんの感想が寄せられた。大人からも「自分の子どもを見ているよう」「子ども時代が鮮明に蘇った」と共感の声が届いた。身近な人のことを“好きだけど憎たらしい”という矛盾した感情は、誰にでもある。

全役をふたりで演じる。小日向は「土居さんの魔女は怖い!僕、本当に食べられるかと思いました(笑)」と笑い、土居は「最前列の子どもは口をあけてぽかーんとしてたね」と頷く。笑い合うふたりの雰囲気はよく似ていて、子どもからも「ほんとうの姉弟?」と聞かれたそうだ。

演出はカナダのジェルヴェ・ゴドロ。同作は、ゴドロ主宰の劇団、ル・カルーセルにより世界各地で上演されてきた。その演出は想像力を刺激するもので、舞台上には15脚のイスのみ。それを組み替えるだけで、森や、お菓子の家などを表現する。「イスを森の枝や丸太に見立てて動かす。少しズレると世界が崩れるのでとても難しい」(土居)

上演は約1時間。「夏休みに遊びにいく感覚で、気楽に来てほしい」(土居)。「家族の大切さを感じる素敵な作品。初演を観た方にも「良くなってる!」と思ってもらえるよう、改めてイチから作ります」(小日向)

公演日:7月21日(日)〜24日(水)
公演場所:KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ
チケット残りわずか!

取材:河野桃子