ゲーム企業だけじゃない! さまざまな企業VRを活用 チェーンソー会社からは、みんなで楽しめる「VRきこり」ゲーム登場

ゲーム企業だけじゃない! さまざまな企業VRを活用 チェーンソー会社からは、みんなで楽しめる「VRきこり」ゲーム登場

「The Verge」より。

 ビデオゲームでチェーンソーといえば、血しぶき飛び交うスプラッターなアクションゲームを思う浮かべてしまうが、VRの分野からこれまでにないVRチェーンソーゲームが登場している。

■チェーンソーメーカーがVRゲームをリリース

 9月1日にSteamに登場したのは、聞き慣れないパブリッシャーから発売されたVRチェーンソーゲーム『Limberjack(リンバージャック)』だ。パブリッシャーのHusqvarna(ハスクバーナ)は実はゲーム会社ではなく、スウェーデン・ストックホルムに本社を置くチェーンソーや芝刈り機で有名なメーカーである。つまり、チェーンソーのメーカーが、VRチェーンソーゲームを作ったのだ。しかも無料で提供されており、VR機器のHTC Viveがあればすぐにプレイ可能だ。

 紹介動画を見ると、HTC Vive標準装備のSteam VRコントローラーを両手で持ってチェーンソーをを操る姿は、広いリビングルームのディスプレイにも表示され、大人数で順番にプレイして点数を競い合う様子が繰り広げられている。パーティーゲームとしてもなかなか楽しそうだ。

 横倒しにした丸太の枝を手際良くチェーンソーでカットするゲームなのだが、これは実際にチェーンソー競技の種目として存在するものであるという。丸太の“枝”も実は競技用に植え込まれた木の棒なのである。

 林業などに携わっていなければチェーンソーに触れる機会などなかなかないと思うが、こうしてVRでチェーンソーを扱う体験が手軽にできるのは興味深い。チェーンソーを使う前の効果的な練習にもなりそうだ。そしてHusqvarnaにしてみれば、VRゲーミングは自社製品を広く一般に知ってもらうための格好の普及ツールになるということだろう。

■企業の広報やキャンペーン活動に活用されるVR

 意外というべきなのか、時代を先取りしているというべきなのか、今回のHusqvarnaのようにVRは早くも企業の広報やキャンペーン活動に活用されているようだ。

 家具販売大手のIKEAは、自社が扱うキッチン家具のカタログをVRコンテンツで体験できる『IKEA VR Experience』をこの4月にSteamでリリースしている。HTC Viveを使って、家具の実際の大きさや使い勝手をVRで確認できる“VRカタログ”である。

 そして面白いことに、IKEAのレストランの人気メニューであるミートボールとベジボールがこのVRカタログの中にも登場したという。VRキッチンの中でミートボールをボウルからフライパンへ移したりゴミ箱へ捨てたり、あるいは転がしたり、投げたり(!)といった、あらゆる操作ができる。

 一方、米飲料大手のペプシコは、マウンテンデューのキャンペーンでVRを積極的に活用している。「Mountain Dew.com」を通じてNASCARのドライバー体験ができるVRコンテンツや、スキーやスケートボードを疑似体験できるVR映像を続々と公開しているのだ。

 まさに“百聞は一見にしかず”を可能にするVR技術は、企業にとって自社製品を紹介する格好の表現手段となり、広告手段としてもまさに“見過ごせない”影響力を持つものになる。“VR広告”が一般化するのもそれほど遠い先の話ではないのかもしれない。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・The Verge
http://www.theverge.com/2016/9/2/12768692/husqvarna-limberjack-vr-chainsaw-simulator
・Steam
http://store.steampowered.com/app/447270/
・DIGIDAY
http://digiday.com/brands/mountain-dew-makes-foray-oculus-vr/

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