兄上“信之”と、頼もしすぎる舅・本多平八郎が熱い! そしてさらば三成&大谷……『真田丸』第37話「信之」レビュー!!

兄上“信之”と、頼もしすぎる舅・本多平八郎が熱い! そしてさらば三成&大谷……『真田丸』第37話「信之」レビュー!!

『真田丸』公式サイトより。

 先週、わずか40秒で関ヶ原を走り抜け、18日放送の第37話「信之」でも大谷吉継(片岡愛之助)、石田三成(山本耕史)の最期をササッと描いただけで、とうとう真田父子が高野山・九度山へ押し込められる展開を迎えてしまった大河ドラマ『真田丸』(NHK)。大きな戦が終わり、大きく分かれていく登場キャラクターたちの運命を描いた1話となった。

 関ヶ原での石田方が敗北。連戦連勝だった真田昌幸(草刈正雄)と信繁(堺雅人)も徳川方へ降伏することに。信幸(大泉洋)と本多忠勝(藤岡弘、)による徳川家康(内野聖陽)への助命嘆願のおかげで、2人は死罪を免れ高野山への流罪となる。しかし、家康は信幸に、昌幸との縁を切るよう命令、改名を強いられるのだった……といったストーリーが展開された第37話。なお視聴率は17.3%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)。

 タイトルにもなっているとおり、昌幸から“幸”の一文字を受け継いだ信幸が、家康から強いられて、“信之”へと改名するエピソードが語られたのだが、35話の「犬伏」、36話の「勝負」に続いてお兄ちゃんが格好良かったし、婿どののために、「平八郎は本気でござる!」と、家康相手に一戦かます覚悟を固める舅殿・忠勝も頼もしすぎた。

 なお、この「信之」が放送された18日にあわせて、ドラマ公式サイトでは大泉洋、藤岡弘、の インタビューをそれぞれ掲載。何かと板ばさみにあっている信之役について愚痴まじりで大泉が軽快に、藤岡弘、は重厚に語っているので、ぜひチェックしてみてほしい。個人的には、第27話「不信」で信幸が怒り部屋を退出してしまうシーンで、昌幸が楽しそうに「怒っていたなあ」と振り返っていたことに、大泉が怒っていた下りが楽しかった。

 昌幸、信繁、信之の3人を取り巻く真田家の人々が、それぞれ違う道を行くことが描かれたのも、この37話の大きな特徴だったと思う。何だかんだいって昌幸との夫婦仲は良かった薫(高畑淳子)、兄弟の姉・松(木村佳乃)とその夫・小山田茂誠(高木渉)、矢沢三十郎頼幸(迫田孝也)、堀田作兵衛(藤本隆宏)といった面々は、信之と行動をともにすることに。

 昌幸、信繁と行動をともにするのは、高梨内記(中原丈雄)、あとは春(松岡茉優)、きり(長澤まさみ)といったところ。これまで一緒だった面々が分かれていくので、どうしても寂しくなってしまうが、「これは別れではない、また会える日を楽しみにしておるぞ」「では各々、抜かりなく」という昌幸の、別れの挨拶が真田家らしい。また、ここで久しぶりに療養中の出浦昌相(寺島進)が顔を見せてくれたのもうれしい限り。

 寂しいといえば、信繁のよき上司であった石田三成、大谷刑部も、この37話でとうとう退場となってしまった。有名な柿のエピソードがなかったのは少し残念だが、最期の最期に笑みを浮かた表情は凛々しかった。『軍師官兵衛』(2014年)、『江 〜女たちの戦国〜』(11年)、『天地人』(09年)など近年の大河ドラマで描かれた石田三成と比べてみても、かなり格好良い三成だったのではないだろうか。

 さて、昌幸・信繁の高野山・九度山生活は10年以上も続く。この間、昌幸は信之にマメに書状を送っていたり、現在でも使われる真田紐を開発したり(とされる説もある)、実は複数の女性に子どもを産ませたりしていた、という逸話があったりする。三谷幸喜の脚本だけに、多様な形で語られる真田家のエピソードや伝説をまとめたような、筆休め的な挿話が入ってくるのかもと思いきや、次回38話のタイトルは「昌幸」。すっかり白髪になってしまった姿と、「さらば昌幸」というテロップが踊る予告映像が公開されている。

 時に、主人公・信繁や信之をも上回る存在感を醸していた昌幸は、どんな最期を見せてくれるのか。喪失感が大きそうだが、最後の雄姿を目に焼き付けたい。

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