VR元年、ついに山が動く……! 今秋に配信をスタートする「DMM.com」が放つVR動画とは!?【インタビュー後編】

VR元年、ついに山が動く……! 今秋に配信をスタートする「DMM.com」が放つVR動画とは!?【インタビュー後編】

DMM.comより

 アニメ、ゲーム、ガジェット好きに加えて、世の中の多くの男性たち、そして多種多様な企業の期待を背負って、今秋ついにVR動画の配信をスタートする予定の「DMM.com」。

 配信開始時期は未発表ながら、配信スタートとあわせて一挙100本程度の動画を配信するというDMM.comの本気度が伝わる【インタビュー前編】に引き続き、執行役員で画配信事業部・電子書籍事業部の事業部長でもある山本弘毅氏に話を聞いた!


■毎月数十本の動画を配信予定!

―― 我々のサイトはアニメ・ゲーム系のサイトなので、2次元VRについてもぜひお伺いしたいです。VRだと美少女ゲームブランドのILLUSIONさんやKISSさんがVR対応のゲームを以前から張り切ってリリースされていますが、その辺との連携とかはお考えになってないものですか?

山本弘毅(以下、「山本」) 繰り返しになりますが、我々はあくまでプラットフォームですから。メーカーさんが作っていただければ、という感じですね。実際、2メーカーさんのゲームを既に配信させてもらっていますけれど、それをVR動画というような形で取り上げるかどうかというのも、メーカーさんの選択次第ですよね。ただ、同人のほうであれば、2次元のコンテンツもいくつかそういうお話をさせていただいています、イベントで出展して販売していた成人向けVRコンテンツを配信できないかという。メーカーさん次第ではありますが、2次元動画のほうも積極的に配信していければとは思っています。

 またこれは実写動画の配信も一緒ですけど、一般向けも成人向けも、両方をしっかり配信できるプラットフォームを作れば、コンテンツは自然と集まってくると思うんですよ。マーケットがしっかりしてくれば、収益もより上がるでしょうし。そうなってくると新規参入してくる企業さんもあるでしょうけど、一般向けとアダルトの両方をやる企業さんは少ないでしょうし、両方をやる新規配信サイトとなると、ユーザーさんを集めるのも大変ですから。だって無料でもPV集めるのって大変じゃないですか。

―― 大変ですねぇ。

山本 それがたとえ100円でも有料となると、さらに大変なんですよ。そういった部分で、我々としてこれまでの経験を生かしていければと思います。プラットフォームを整備すると一言で言っても、結構大変ですからね。

―― ちなみにスタート時に一挙に100本ぐらい配信を予定されているというお話でしたが、その後はどれぐらいのペース、本数を配信されていく予定なんでしょうか?

山本 毎月、数十タイトルぐらいは配信していけそうです。それはメーカーさんともあらかじめご相談させていただいています。コンテンツが集まってユーザーさんが増えれば増えるほど、より選択肢も増えていくわけですから、そこは期待させていただいてます。

―― そうなると後発でVR動画制作に乗り出すメーカーさんも増えるでしょうね。やはり打診、問い合わせも増えていますか?

山本 1年前ぐらいに比べるとだいぶ増えてきました。特にここ3カ月ぐらいは、「DMMがやるなら」ということで試しに1本作ってみたとか、量産体制を整えていただいたり……まだ正直、制作費を回収するのには難しい状況だとは思いますが、やはりそこはブランディング、知名度向上を考えてらっしゃるようです。


■同じVR動画でも2次元と3次元とでは別ジャンルに

―― 成人向けVR動画は、ぽつぽつ取り扱う動画配信サイトも誕生していますね。

山本 サイトが増えるのは、ユーザーさんにとっては選択肢が広がることでもありますから、いいことなのではないでしょうか。何本か動画も見させてもらいましたが、やっぱりメーカーさんによって女優さんをメインに据えた作品、企画をメインに据えた作品、それぞれの味があって。その中で、VRはまだまだマス向けではありませんよね。いつかは多くの人が見るようになっていくだろうし、そうなったら人気女優さんがメインとなった作品も出てくるんでしょうが、今はまだ実験的な作品、企画をメインに据えた作品が中心になるのかなと考えています。

―― 成人向けVR動画で、ここが魅力だなと思う一番の部分ってどんなところですか?

山本 今はまだわからないことだらけで、これから長所短所、それぞれ出てくるんだと思いますが……「アダルトVRエキスポ2016」など見て感じたのは、ゲームの『なないちゃんとあそぼ』(同人ゲーム。Oculus Rift/HTC Viveに対応)。あのゲームは取り上げるメディアさんも多かったですし、面白いなと思いました。

―― ああいう女の子と1対1というシチュエーションとVRは相性が良さそうですね。

山本 そうですね、あと、2次元であればCGですからカメラも簡単にふれますが、実写動画だと自分が動くのはなかなか難しいですからね。だから同じ成人向けVRでも2次元系と3次元動画だと、ジャンルが違ってくるんだろうなとは思います。ゲームだとキャラクターの反応や受け答えも用意できますけど、動画だとなかなか……そこは本当、VR動画の醍醐味はこれ! というのは、これから見つかっていくんでしょう。皆さん、まだ試行錯誤が続けられているみたいですし。

―― 『アバター』(09年)が大ヒットして、その後に3D映像を売りにした大ヒット映画が出てくるのにも、少し時間がかかりましたものね。

山本 やっぱり新しい技術が普及し定着するのは、世に出てから3〜5年ぐらいはかかるんでしょうね。VRもきっとまだまだこれからでしょう。ただ、今後はきっとスポーツ中継もVRでもって見られる時代がくるんだろうなと思います。

―― なんと言うか、日本ではまだ研究段階で、商業ベースに乗っかってない感じですよね。

山本 BtoC(企業から個人向け)はまだですよね、たしかに。BtoB(企業から企業向け)だと、撮影や編集の請負は今すごく需要が高まっているようです。色んな企業さんが“新しいことをやっている”というイメージ付けのために、PVなんかをVRを駆使した映像にしようとされているようです。BtoB、制作や編集業務を請け負う方はそこで利益を得られますけど、弊社みたいなC向けのサービスだと、プラットフォームを作ってみたはいいけど売れなければ、それまでに投資してきた開発費が無駄になってしまうわけですから、そこの難しさはありますよね。パイはまだまだ少ないですしね。

―― スマホやPC、コンシューマーゲーム機と比べるとまだまだ少ないでしょうね。

山本 少ないでしょうね。ですからやっぱり、まだ何年もかかるんだろうと思います。


■一般向けも動画充実しています!

―― せっかくなので、配信予定の動画のセールスポイントなど解説していただければ、と思ったのですが。

山本 先ほど他動画配信サイトさんのお話が出ましたけど、弊社独占という動画も結構あります。それなりのクオリティのものを独占でお見せできそうなので、そこはご期待いただければと。そういった作品を毎月、コンスタントにそれなりの数をご用意できそうですし、またメーカーさんも毎月制作されていくことで、ノウハウが蓄積して、今後はどんどんクオリティも上がっていくはずです。

 それに加えて、まずは無料の動画も用意しますので、この機会にVRを体験してみていただければと思います。本当、体験してみないと伝わらないですからね、もちろんスマホ用の無料動画も用意しますし、Oculus Riftに対応したものを一応用意する予定です。ぜひ一度体験してみて、それでよかったらぜひ購入してください。

―― Oculus Rift版もあるんですね。

山本 そうですね、最初に言ったようにデバイスを増やしていければとは思っていますし、動画はダウンロード、ストリーミング、両方で行く予定です。

―― 自分が用意してきた質問は以上で終わりなんですが、もし触れるべき話題が残っているようでしたら教えていただけますか?

山本 成人向け“も”ありますが、一般向けコンテンツでも力が入った動画を配信できそうなので、そこはぜひご期待いただきたいです。

―― ちなみにどんなジャンルの動画が多いんですか? やはりアイドルもの系などですか?

山本 アイドルものもありますし、一部ですがアニメもありますよ。あと動物の目線から撮影したような――すごく低いカメラ位置からの動画なんかもあります。一般向け動画もアダルト向け動画と一緒で、「こういう種類の動画がVRに適しているんじゃないか」というのを、まだ皆探り探りでやっている段階ですが、こちらも今後どんどんクオリティは上がっていくでしょうし、これまで見たことがないような映像も増えてくるはずですので、楽しみにしていただければと思います。

―― 了解です。動画の配信開始を楽しみにしています!

■DMM.com
http://www.dmm.com/

■VR動画β - DMM.com
http://www.dmm.com/digital/vr/

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