あなたの好きな“ジブリヒロイン”は? 編集部のファン5人に聞いてみた

あなたの好きな“ジブリヒロイン”は? 編集部のファン5人に聞いてみた

宮崎駿監督作『千と千尋の神隠し』より 写真提供:AFLO

今夜『金曜ロードショー』(日本テレビ系/毎週金曜21時)において、視聴者投票によって決まる「あなたの好きなジブリヒロイン」が発表される。1985年に設立され、多くの名作でファンを魅了し続けるスタジオジブリ。その歴史では数々の名ヒロインが誕生してきた。今回は、クランクイン!編集部内でも、子どもの頃からジブリ映画に慣れ親しんできた編集部員5人が、こだわりにこだわり抜いたイチオシのジブリヒロインを1人ずつプレゼンする。

■ 理不尽な世界でも生きていく千尋(『千と千尋の神隠し』より)

編集部員A(女性):卑屈でわがままで仏頂面な千尋は、2001年3月に行われた本作の製作報告会で、これまでのジブリ作品の元気な女の子たちと比べて「今回の千尋はかわいくありません(笑)」と宮崎駿本人が語るほど、クセのあるヒロイン。態度は大きいものの、実は怖がりな彼女が、油屋での労働や不思議な出会いを通して、生きるエネルギーを得ていく姿に、強い親近感を覚えます。

 入院した母親と離れて暮らす『となりのトトロ』のサツキとメイや、自ら家を出た『魔女の宅急便』のキキとは異なり、千尋は、反抗しながらも頼っていた両親を突然豚に変えられ、望まぬ形で親離れを余儀なくされました。

 銭婆の言葉のように、私たちが生きるのは「自分でやるしかない」世界。最初は泣き叫ぶものの、理不尽な環境で、なんとか生き抜く千尋は、「自分の中にも強く生きる力が眠っているのかも」と思わせてくれる希望の存在です。

■ 不思議な魅力をもつ少女マーニー(『思い出のマーニー』より)

編集部員B(女性):ぜん息の転地療養のため、海辺の村でひと夏を過ごすことになった杏奈が出会う金髪で青い目をした少女マーニー。両親や世話係からあまり良い扱いを受けていない彼女ですが、明るく人懐っこい性格でどこか不思議な魅力を感じるキャラクターです。

 私が好きなポイントはズバリ美しい“ルックス”。登場シーンでは、水色や緑のさまざまなワンピースを着て現れるのですが、どれも似合っていて作品を観るたび、マーニーにくぎ付けになります。ジブリ作品で一番の美少女ではないでしょうか。

 そして、杏奈への愛情が深く「泣いてもいいよ、杏奈。あたしはあなたを愛しているわ 今までに会ったどの女の子よりもあなたが好き」とストレートに気持ちを伝えられるマーニーにも憧れます。つらいことを経験しても、誰かに愛情を注ぐ彼女を見ていると、自分も「周りに感謝しよう」「優しくしよう」と思える。そんなヒロインです。

■ ジブリが生んだ“有能すぎるおばさん” ドーラ(『天空の城ラピュタ』より)

編集部員C(男性):ドーラは「40秒で支度しな」のセリフでおなじみ、主人公パズー、シータとラピュタを目指す空中海賊一家のボスです。

 一家をまとめる統率力、暗号解読もできる知識、一流の射撃、ずば抜けた度胸と判断力、さらに中高年とは思えない身のこなし。ラピュタの鍵となる飛行石を巡って政府と争っていますが、ちょっぴり頼りない息子らで構成される10人ほどの小規模な組織が渡り合えているのは、この有能すぎるおばさんの存在あってこそでしょう。

 普段の物言いは厳しい反面、人情家な面も見せてくれます。おまけに、劇中で一瞬映り込む若い頃の写真はシータ似の美人という、ファンにはたまらない設定も。断トツでカッコいいヒロインです。

■ いろいろ優秀すぎるヒロイン、フィオ・ピッコロ(『紅の豚』より)

編集部員D(女性):“男のロマン”というイメージが強い作品ですが、実は魅力的な女性たちが大活躍する映画でもあります。大破してしまった主人公ポルコ・ロッソの愛機を新しく生まれ変わらせるのは、大恐慌で出稼ぎに行った男たちの代わりに、街に残った女たち。そのメカニックを担当するのが若干17歳のフィオ・ピッコロです。

 大好きなポルコのために一生懸命尽くす健気な姿が印象的ですが、ああ見えて魔性の女の気質あり。キュートなルックスとまっすぐな情熱で、“アメリカ野郎”ことカーチスから一目ぼれされたと思いきや、ポルコを目の敵にする荒くれ者の空賊たちも、その純粋さであっという間に手玉に取ってしまいます。

 ジーナという、ポルコをはじめみんながほれる最強にオトナな女性がいるため、準ヒロインに甘んじているように見えますが、魔法で豚になってしまったポルコが人間に戻る“ヒロインのキス”は彼女によるもの。最後は恋敵とも言えるジーナさんと友達になるという完璧な身の置き方。見習いたいです。

■ “生き方”を教えてくれたエボシ御前(『もののけ姫』より)

編集部員E(女性):美しい黒髪、白い肌に映える赤リップが印象的なエボシ御前。作中、随一の美しさとリーダーシップを誇る彼女は、苦しい世界でも“己が道を生きるかっこよさ”を教えてくれた存在です。

 過去に、海外に売られた経験があるというエボシ。“生きる苦しみ”を知る彼女は、自らが長となった村で、身売りされた女たちに居場所と仕事を与え、病気と差別に苦しむ者たちに手を差し伸べ、言葉にせずとも「共に生きよう」と訴え、多くの人生を変えました。

 森の生態系を破壊し、サンや自然界のかたきとなってしまいますが、弱きを助け、村全体に活気を生み出したエボシは、作品のキャッチコピー「生きろ。」を体現する人物の一人と言えるのではないでしょうか。そんなエボシの下で働けたら幸せなんだろうな…とタタラ場でたくましく生きる女たちを見る度に感じます。かっこいい女たちって最高!

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