綾瀬はるか、サイコパスな殺人鬼から愛情あふれる義母まで 見るものを引き込む演技の魅力

綾瀬はるか、サイコパスな殺人鬼から愛情あふれる義母まで 見るものを引き込む演技の魅力

綾瀬はるか クランクイン!

数々の注目作で主演を務め今や日本を代表する主演女優の地位を確立した綾瀬はるか。近年放送され話題を集めた彼女の主演作をもとに、キャリアを重ねるごとに新境地を開拓し続ける彼女の魅力に迫っていこう。

初の刑事役で1人2役にも挑戦した『天国と地獄〜サイコな2人〜』

 2021年1月にスタートすると、その壮大かつ謎解き要素に満ちたストーリーで多くの視聴者を魅了したのが日曜劇場『天国と地獄〜サイコな2人〜』(TBS系)だ。綾瀬にとって日曜劇場初主演となった本作は、猟奇殺人事件を追う女性刑事とその事件の容疑者となった青年実業家の魂が入れ替わったことから、2人の運命が交錯する様を描くミステリードラマ。

 このドラマで綾瀬が演じたのは、警視庁捜査一課の刑事・望月彩子。彩子は努力家で正義感や上昇志向も強いが慌てん坊な一面も持つキャラクター。凄惨な殺人事件の解決に奔走する彼女はある日、ひょんなことから容疑者の青年実業家・日高陽斗(高橋一生)ともみ合いになり、そのまま階段から落下。目覚めると彩子と陽斗の魂が入れ替わっていたのだった。物語は入れ替わった2人が周囲の人々を巻き込んで事件の真相に迫っていく様を時にコミカルに、時にシリアスに活写。エピソードを重ねるごとに明らかになっていくのは、事件の背景に隠された悲しい“真実”だった…。

 このドラマで意外にも初めての刑事役となった綾瀬は、加えて1人2役にも挑戦。不器用ながらもひたむきに事件解決へ突っ走る彩子と冷徹で大胆不敵な陽斗…綾瀬は正反対の個性を持つ2人のキャラクターを、表情や発声、さらに細やかな仕草の違いで見事に演じ分けてみせた。相手役を務めた高橋一生の熱演も相まって、一見すると荒唐無稽に感じられる設定に絶妙な説得力を与えている。

 2021年上半期屈指の話題作と言えるこのドラマが29日と30日の2日間、一挙放送されることが決定。多くの視聴者の注目を集めた綾瀬の新境地をこの一挙放送でチェックしておこう。

規格外の凄腕ビジネスパーソンと愛情深い母親を体現『義母と娘のブルース』

 綾瀬にとって『天国と地獄』の1つの前の主演作となったのが、2018年7月期に放送されたドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)だ。この作品は、桜沢鈴による同名の4コマ漫画(ぶんか社)を原作に、主人公・亜希子が8歳の娘を持つ男性に突然プロポーズされ結婚、畑違いの家事やママ友の世界に足を踏み入れ、娘の母親になろうと奔走する10年間を描くヒューマンドラマ。

 綾瀬が本作で演じた主人公・亜希子は、業界トップシェアの金属会社で部長を務めていたバリバリのビジネスパーソン。常にポーカーフェイスで日常会話でもビジネス用語を多用した格式ばった話し方をするというクセが強めなキャラクターだ。性格も“超”がつくほどの生真面目さで、それゆえに「土掘り土下座」や「腹踊り」といった宴会芸まで編み出し、無表情かつ全力で披露してしまうほど。綾瀬はこのドラマで笑顔を封印。あえて抑揚をおさえた話し方を駆使して、規格外の凄腕ビジネスパーソン・亜希子を体現。さらに綾瀬は、亜希子が娘のみゆきと向き合うことで人として、そして母親として成長していく姿も繊細な演技で表現し、10年間にわたる義母と娘の歩みをよりエモーショナルに彩っていった。

 ファンの間では“ぎぼむす”の愛称で親しまれる本作は2020年に続いて2022年も謹賀新年スペシャルとしてカムバック。新年1月2日放送の『義母と娘のブルース 2022年謹賀新年スペシャル』では連続ドラマの最終回から1年が経った亜希子たちの姿が描かれることに。シリーズ最新作となる今回のスペシャルでは企業買収劇や亜希子のロマンスも描かれるという。連続ドラマや2020年の謹賀新年スペシャルでも披露され話題となった“亜希子の腹踊り”が今回も炸裂するのか、こちらも併せて目が離せない展開になりそうだ。

干物女、江戸時代の看護師、元特殊工作員etc…どんな役柄もしっかり自分のものに

 綾瀬の出演作を振り返ってみると、それは挑戦の連続だったと言っても過言ではないだろう。彼女の出世作となったドラマ『世界の中心で、愛を叫ぶ』(2004年・TBS系)では、白血病に侵されるヒロインという難役に挑戦。過酷な減量で体重を絞るだけでなく病気のために髪が抜け落ちた姿を、カツラではなく剃髪で表現し多くの視聴者を驚かせた。2007年のドラマ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ系)では、職場では“大人の女性”、しかし私生活では“干物女”という二面性のあるキャラをコミカルに好演。さらに2009年と2011年放送の『JIN ‐仁‐』シリーズ(TBS系)では幕末の江戸に生きる武家の娘で後に主人公を支える看護師となる咲を演じ、劇場版も製作された2017年のドラマ『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)では、元特殊工作員のヒロイン役で華麗なアクションも披露した。

 これまでさまざまな役柄で新境地を見せてくれた綾瀬はるか。近年の代表作と言える『天国と地獄〜サイコな2人〜』の一挙放送と『義母と娘のブルース』のスペシャル版で、彼女の魅力を再確認しよう。(文:スズキヒロシ)

 『天国と地獄〜サイコな2人〜』全話一挙放送SPは、TBS系にて12月29日25時20分、30日26時放送。
 
 『義母と娘のブルース』全話一挙放送SPは、TBS系にて12月31日8時55分、2022年1月2日8時放送。

 『義母と娘のブルース 2022年謹賀新年スペシャル』は、TBS系にて2022年1月2日21時放送。

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