女性の試練描くアフガニスタン初のインディー映画『明日になれば』、90秒予告&監督インタビュー到着

女性の試練描くアフガニスタン初のインディー映画『明日になれば』、90秒予告&監督インタビュー到着

映画『明日になれば〜アフガニスタン、女たちの決断〜』場面写真(C)2019 Noori Pictures

第76回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門に正式出品された、3人の女性の試練を描くアフガニスタン初のインディペンデント映画『明日になれば〜アフガニスタン、女たちの決断〜』より、90秒予告とサハラ・カリミ監督のインタビューが解禁された。

 本作はアフガニスタン映画機構(Afghan Film)初の女性会長を務める新鋭、サハラ・カリミの長編監督デビュー作となるオムニバス・ドラマ。年齢、生活環境、社会的背景が異なる3人のアフガニスタン女性が初めて直面する、それぞれの人生の試練が描かれている。

 90秒予告は、介護を強いられる妊婦ハヴァ、妊娠した女性キャスターのミリアム、妊娠をかくす18歳の少女アイーシャの3人それぞれが、試練に直面しもがく姿が描かれる。そして「心の自由。それが彼女たちの決断」というキーフレーズが大きく映し出された後、彼女たちが決断を下したことを匂わせる映像で締めくくられている。

 予告と併せて、サハラ・カリミ監督のインタビューも到着。カリミ監督は、本作を製作した理由について「アフガニスタンについての映画では、テロや爆発などが取りあえげられる映画が多く、ステレオタイプ化されています。アフガニスタンの女性は、英雄か、被害者、犠牲者として二極化して描かれることが多いですが、普通の女性はその間のどこか、グレーゾーンに位置しています。そういう普通の女性を描きたかったんです」と明かし、「(ステレオタイプの作品ではなく)自分の映画を作りたかったので、インディペンデントでいくことにしました」と語る。

 劇中で描かれる3人の女性たちについては、「どうしても見せたかったのは、置かれている状況が違っても、3人とも同じ問題を抱いているということです。結局同じところに至るんですね。つまり、家父長制の社会や反女性的な社会に生まれれば、バックグランドは関係ないんです。同じ問題に直面すれば、同じような決断に至るということです」と説明。

 そして「この新世代の女性たちは、解決策を探そうとします。ハヴァの義理のお母さんのような母親世代と違って、若い世代の女性は沈黙したままではありません。立ち上がろうとします。家父長制の社会では、楽なことではないです。望ましくない解決策に至ることもあります。でも、自身の自由のためには、何かを犠牲にせざるを得ないのです」と、旧世代とは異なる行動的で希望の持てるキャラクターであることを強調している。

 なおカリミ監督は、昨年8月にタリバンがカブールを制圧した際、ウクライナのゼレンスキー大統領の助けによりウクライナに難民として受け入れてもらい、キーウ(キエフ)に避難。そういった経緯により本作は、非売品クリアファイルの特典付き全国共通前売券(税込1500円)の売上を含めた上映での収益の一部を人道支援、復興支援のためにウクライナ大使館に寄付する。

 映画『明日になれば〜アフガニスタン、女たちの決断〜』は、5月6日よりアッフ?リンク吉祥寺、5月21日より名古屋シネマテーク、5月27日よりシネ・リーブル梅田及びアップリンク京都にて公開されるほか、青森松竹アムゼ、広島の横川シネマにて公開される予定。アッフ?リンク吉祥寺では、5月7日にサハラ・カリミ監督のZOOMによる舞台あいさつが行われる。

関連記事(外部サイト)