人間とAIロボットの切なく美しい物語 A24製作『アフター・ヤン』公開 テーマ曲は坂本龍一

人間とAIロボットの切なく美しい物語 A24製作『アフター・ヤン』公開 テーマ曲は坂本龍一

映画『アフター・ヤン』ポスタービジュアル(C)2021 Future Autumn LLC. All rights reserved.

『コロンバス』のコゴナダ監督最新作で、坂本龍一がテーマ曲を手掛けるA24製作の映画『After Yang(原題)』が、邦題を『アフター・ヤン』として10月21日より公開されることが決定。ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。

 本作は、近未来を舞台に、人間とAIロボットが織りなす切なく美しい物語。原作は、アレクサンダー・ワインスタインによる短編小説集「Children of the New World」に所収の「Saying Goodbye to Yang」。

 “テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。

 修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた…。

 監督と脚本は、前作『コロンバス』(2017)が世界中で話題となった映像作家コゴナダ。小津安二郎監督の信奉者としても知られる韓国系アメリカ人のコゴナダ監督は、長編第2作となる本作で気鋭のスタジオA24とタッグを組み、派手な視覚効果やスペクタクルに一切頼ることなく、唯一無二の未来的な世界観を構築した。さらにオリジナル・テーマ曲を敬愛する坂本龍一に依頼したほか、岩井俊二監督作『リリイ・シュシュのすべて』(2001)のエンディング曲「グライド」を、シンガーソングライターのMitski(ミツキ)が歌う新バージョンでフィーチャリング・ソングとして甦らせている。音楽は、Aska Matsumiyaが担当した。

 キャストにも、多彩な顔ぶれが集結。残された記録映像を手がかりにヤンのミステリアスな過去をたどっていく主人公ジェイクに扮するのは、『THE BATMAN−ザ・バットマン−』での怪演も記憶に新しいコリン・ファレル。そのほか、『ウィズアウト・リモース』のジョディ・ターナー=スミス、ドラマ『アンブレラ・アカデミー』のジャスティン・H・ミン、子役マレア・エマ・チャンドラウィジャヤが出演し、切なくも温かな“未来の家族”を体現。そして『コロンバス』で主演を務めたヘイリー・ルー・リチャードソンが、物語の鍵を握る謎めいた女性を演じる。

 ポスタービジュアルは、人間と何ら変わりない外見ながら時が止まってしまったAIロボット・ヤンが、家族三人と共に写ったもの。彼らの視線は交わらないものの、ミカが優しくヤンの手を取り微笑みかける様子と、その隣に添えられた「ありがとう、お兄ちゃん」というキャッチコピーが、かけがえのない絆で結ばれた関係性を思わせる。

 ヤンの体内に残された映像には何が映っているのか。そこに刻まれたヤンの記録=記憶は、いったい何を物語るのか。そして、AIに感情は宿るのか。本作はそうした幾多のミステリーを提示しながら、さして遠くない未来に現実化する人とロボットとの関係性を、静謐な映像と心に響く音楽で彩りながら観る者に問いかける。

 映画『アフター・ヤン』は、10月21日より公開。

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