エリック・バナ主演、クライムサスペンス作『渇きと偽り』 干ばつにあえぐオーストラリアの“今”を映した本編映像解禁

エリック・バナ主演、クライムサスペンス作『渇きと偽り』 干ばつにあえぐオーストラリアの“今”を映した本編映像解禁

映画『渇きと偽り』場面写真(C)2020 The Dry Film Holdings Pty Ltd and Screen Australia

俳優エリック・バナが主演を務めるクライムサスペンス映画『渇きと偽り』より、干ばつにあえぐオーストラリアの“今”をリアルに映し出した本編映像が解禁された。

 世界的ベストセラーとなったジェイン・ハーパーのデビュー作『渇きと偽り』(ハヤカワ文庫刊)を、オーストラリアを代表するキャスト&スタッフで映画化した本作。主演は、本作が12年ぶりのオーストラリア映画主演となるエリック・バナ。自然に恵まれた観光大国の裏側で、今のオーストラリアが直面する問題を生々しく提示しながら、エンターテイメントに昇華させたクライムサスペンスだ。本国では公開後ロングランヒットを記録、すでに続編も撮影が開始されている。

 メルボルンの連邦警察官アーロン・フォーク(エリック)は、旧友であるルークの葬儀に参列するため、20年ぶりに故郷に帰ってくる。自ら命を絶つ前に自身の妻と子供を殺したとされるルークは、10年以上も干ばつが続き、狂気に襲われたこの土地の犠牲者だと思われていた。気が進まないながらも、町にとどまって捜査を行うことにしたフォークは、自身の古傷となっている、当時17歳のエリー・ディーコンの死にも向き合う。

 やがてフォークは、数十年も離れて起こったこの2つの犯罪はつながっているのではないかと疑う。ルークの無実だけでなく、自身の無罪を証明すべく奔走するフォークは、彼に向けられた偏見や、怯えた住人たちが抱える鬱屈(うっくつ)とした怒りと戦うことに。果たしてルークは本当に家族を殺したのか。そして過去の未解決事件の犠牲者、エリーの死の真相とは―。

 湿度の高い日本では見ることのない、干ばつに喘ぐオーストラリアの架空の田舎町で、極限にまで“渇ききった”人間関係がじっくりとあぶり出されていく本作。今回解禁されたのは、舞台となる“乾いた大地”を強く印象付ける本編映像。

 フォーク(エリック)が地元警察官レイコーと、ルークの死体が発見された場所へ向かうところから始まる。そこは、フォークが若かりし頃に釣りをしたこともある湖があった場所。しかし、長く続く干ばつの影響により今は完全に乾ききった大地に変貌しており、到着すると変わり果てた故郷の姿にフォークはがく然とする。「捜査によれば、ルークは4時半に帰宅し、家族を殺し、ここまで来て自殺した」と語るレイコー。そこにはまだ、ルークの血が雨に流されることなく生々しく残されていた。この後フォークとレイコ―は、事件の真相を追い、捜査を始めることに。

 近年オーストラリア郊外の町では、気温上昇や異常気象といった気候変動の影響を受け、干ばつが長期化。2019年には干ばつを発端に大規模な森林火災が起き、豊かで美しい自然の風景が荒廃してしまった様子が世界中で報道されたことも記憶に新しい。

 本作はクライムサスペンスでありながら、オーストラリアが今直面しているそういった問題も提示する作品。そのため、ロケ地は製作チームの検討の結果、ビクトリア州のウィムラ地方が選ばれた。この土地はメルボルンから遠く離れた郊外で、ほとんどの土地は農地として使用され、開発されていないありのままの大地が広がっている場所だ。原作者のジェイン・ハーパーも「小説を書いていた時に頭で描いていた景色そのもの」と語っており、この土地の風景が今のオーストラリアのリアリティを表現するのに大きく機能している。

 また本作は撮影にあたり、ウィムラ地方の広大な景色を映し出すため、現在公開中の『トップガン マーヴェリック』でも用いられたラージフォーマットでの撮影を、オーストラリア映画として初めて敢行。今回解禁された本編映像は、乾いた大地がどこまでも広がる壮大な景色が上空からのショットで捉えられ、乾いた空気のなか砂埃が舞うその質感までもが観客に伝わってくるような、ダイナミックな映像となっている。まるで自身もその町に降り立ったように感じられるほどのリアルな風景を、ぜひスクリーンで堪能したい。

 映画『渇きと偽り』は9月23日より全国公開。

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