奇跡を起こす無償の親子愛…賞レースを席巻した感動作『ルーム』の魅力

奇跡を起こす無償の親子愛…賞レースを席巻した感動作『ルーム』の魅力

ブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を獲得した感動作『ルーム』 (C)Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015

 母と子の固い絆が奇跡を呼ぶ感動作『ルーム』が、9月16日よりTSUTAYAにて先行レンタル開始となる。アカデミー賞をはじめ世界64の映画賞を受賞し、まさに今年の賞レースを席巻した本作だが、評論家から絶賛を浴び、観客の心を鷲掴みにしたその魅力とはいったい何だったのか?

 本作は、エマ・ドナヒューの大ベストセラー小説『部屋』をエマ自らが脚色し、『FRANK ‐フランク‐』などのレニー・アブラハムソン監督が映画化したヒューマンドラマ。密室に7年間も閉じ込められていた母ジョイ(ブリー・ラーソン)と、そこで生まれた5歳の息子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)が命懸けの脱出を決行し、隔絶された世界から社会という大きな世界に二人で飛び込んでいく姿をエモーショナルに描く。

 第88回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞の主要4部門にノミネートされ、母ジョイを演じたブリーが見事主演女優賞を受賞。そのほか、ゴールデン・グローブ賞をはじめ世界64の映画賞を受賞し、Varietyほか有力紙や映画評論家からも高い評価を獲得。『ルーム』というシンプルなタイトルに込められた、深く、そして普遍的な親子愛は、世界中の映画ファンを虜にした。

 その大きな要因として、「サスペンス」から「感動ドラマ」へとシフトチェンジするかつてない斬新な構成が挙げられる。自分自身の人生を取り戻し、息子に本当の世界を見せたいと決心するジョイ。だが、そこで待ち受けるのは、脱走に成功するか否かというサスペンス映画的な着地点ではない。むしろ、閉ざされた「部屋」から飛び出したあと、母と子がいかにして現実社会に適応していくかに焦点を当てていくところが本作の肝となるのだ。

 「極限状態での母性と、人間が立ち上がる力に惹かれた」とアブラハムソン監督がオフィシャルインタビューで語っているように、この物語は、7年間の密室生活や決死の脱出劇を効果的に活用しながら、「固い絆があればどんな逆境も乗り越えられる」と私たちの心に強く訴えかけてくる。奇跡を起こす無償の親子愛は、今、子育てに奮闘している人、これから親になる人、さらに言えば、かつて子供だった全ての人が共感せずにはいられないだろう。

 映画『ルーム』は9月16日よりTSUTAYAだけでブルーレイ&DVDレンタル開始。

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