中野裕太、俳優業への強い決意「忘れられてもいいから」仕事全て降板した過去

中野裕太、俳優業への強い決意「忘れられてもいいから」仕事全て降板した過去

『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』中野裕太インタビュー クランクイン!

 クイズ番組の回答者や情報番組のMCなど、一時期、バラエティー番組でお茶の間を賑わせていた中野裕太。「そういえば突然、姿を見なくなった」と感じている視聴者も多いと思うが、現在は、本来の夢だった俳優業に専念し、映画・ドラマを中心にグローバルな活動を展開しているという。「忘れられてもいいから、自分の本質に戻りたかった」という中野が、最新主演作『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』公開を機に、役者に対する熱い思いを真摯に語った。

 そもそも役者を目指して芸能界の門を叩いた中野は、オーディションを経て、2008年、『仮面ライダーキバ』で俳優デビューを果たした。ところがその後、時の運に導かれ、バラエティー番組に引き寄せられる。「当時は、芸能界の右も左もわからなくて、目の前にある仕事を全力でやるしかなかった」と振り返る中野。そんな中、本来目指していた場所ではないバラエティー番組でどんどん注目される存在になっていくが、「もともとコミュニケーション下手で、人見知りでもあったので、正直辛かったですね」と吐露する。

 「一時期、いろんなことに挑戦させていただきましたが、結局、不器用な僕には“役者以外はできない”ということを逆に気付かせてくれました」と述懐。そして、番組を続けながら、マネージャーらとコツコツ話し合いを重ね、2014年3月、俳優業に専念することを決意。「ここを区切りに、芝居だけにフォーカスを絞ろうということになりました。レギュラーをはじめ、いただいていたお仕事を全て降板させていただき、その後は役者一筋です」と表情を引き締める。

 「ネット上では、“干された”みたいな書かれ方をしていますが、どちらかというと、“1度、忘れられてもいいから、本質に立ち返ろう”という感じですかね」と飄々と語る中野。「バラエティー番組は社会勉強にもなったし、何より修行させていただいたという思いが強いです。その間、お芝居のレッスンも受けていたので、これからの役者人生に活かせたら…」。その成果は徐々に表れ、映画『新宿スワン2』やドラマ『拝啓、民泊様。』(TBS系)などで存在感を示し、そして今回、『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』で堂々の主演を果たす。

 「この映画を撮り終えたとき、ちょうど30歳になったんです。まさにゼロからのスタート。そういった意味では“俳優・中野裕太”を産んでくれた作品。今までは研究生として役者以外にいろんなことを経験してきましたが、やっと映画人として1歩踏み出せたかな」と思いをかみ締める中野。今後の夢は「秘密です」とニッコリ笑いながらも、堪能な語学力を活かし、すでにグローバルな活動を展開中で、「去年の年末にはポルトガルで、4月には中国で映画を撮影してきました。いろんなところへ行き、いろんな人と触れ合い、いろんな作品に携わることは楽しいですね」と近況を明かしてくれた。

 本作は、日本人男性と台湾人女性のカップルの日々を綴った大人気のフェイスブックページ(新潮社よりフォトブックも発売)を基にしたラブコメディー。つかみどころのない“日本緩慢男”のモギさん(中野)と好奇心旺盛な“台湾全力女子”のリンちゃん(ジェン・マンシュー)がフェイスブックを通じて出会い、次第に惹かれ合っていく姿をコミカルに描く。映画館で観ていただく以上、「単なるノンフィクションにしたくなかった」と語る中野は、現代の若者を象徴するモギさんを自然体で好演。「SNSや国際的な遠距離恋愛など設定はモダンですが、裏に流れているのは普遍的な恋愛物語。そういったクラシカルな要素をファンタジーとして描いているところがこの映画の魅力」とアピールした。(取材・文・写真:坂田正樹)
 
 『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』は5月27日より新宿シネマカリテ、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場ほか全国にて順次公開。

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