滝沢秀明、30代で映画初主演の新境地「子供心を常に持っていたい」

滝沢秀明、30代で映画初主演の新境地「子供心を常に持っていたい」

映画『こどもつかい』より(c)2017「こどもつかい」製作委員会

 10代でテレビドラマの主演を務め、20代に入ってからは舞台の座長ならびに演出も行うなど、常にエンターテインメントの第一線を走り続けている滝沢秀明が、30代で挑戦したのは映画の初主演だった。17年ぶりの映画出演ともなる記念すべき作品は、ハリウッド進出も果たした世界が認めるホラー界の申し子・清水崇のオリジナル映画『こどもつかい』。「まさか怖がらせる側の役とは思わなかったですけど」と話しつつも、清水組ということで快諾したという滝沢に、チャレンジと捉えた現場での経験や、30代のいま思い描く男の魅力まで存分に語ってもらった。

 映画『こどもつかい』は、子供に精神的・肉体的なダメージを与える親や大人に対して、こどもつかい(滝沢)が死をもって成敗していくというファンタジック・ホラー作品。不可思議な死が「こどもの呪い」だとして調査を行う江崎駿也(有岡大貴)は、呪いをかけられた恋人・原田尚美(門脇麦)を助けるべく、核心に迫っていく。清水監督の持ち味である湿度を感じるジャパニーズホラーの気味悪さをたたえながら、こどもつかいが暗躍するさまは、どこか魅惑的な印象さえ受け、物語に緩急を与える。

 ホラー一辺倒ではなく、作品の根底には社会問題への提議もあり、受け手によって解釈が広がる。作品の咀嚼(そしゃく)については、滝沢も「非常に大人な映画というか、深いなと思いました。リアリティのある社会問題もそうですし、様々なメッセージがこの作品には入っていますよね」とうなずき、自身に課せられた「こどもつかい」というキャラクターの役割を感じていたと話す。「全てリアルに表現してしまうと、やや重たい映画になってしまうと思うんです。僕の演じたこどもつかいがいることによって、少し緩和されるというか、バランスが取れているのかな」と、振り返った。

 滝沢が扮した「こどもつかい」は、奇妙なマントを身にまとい、特殊メイクで見た目にも強烈なインパクトを残した。正体不明の不気味な役どころで新境地を踏んだ滝沢に、周りの反応を聞くと、「最初はやっぱりみんなも僕が追われる側の立ち位置だと思っていたので、びっくりはしていました(笑)。狙ったわけじゃないんですけどね」と朗らかに語る。

 そもそも清水監督の印象について、滝沢は「僕は世代的にも『呪怨』ですからね。もう、みんなでワアワア騒いで観ていたので、やっぱり嬉しかったです」と自身も希望したタッグだったという。そして、「僕の中ではすごくチャレンジなことなんです」と、出演に際しての本音を切り出した。「今までこういった役もやらなかったですし、清水監督とできたことも、すべてにおいて今回は本当に“攻める”作品という気がしています。ひとつのジャンルやひとつの時代をつくるときは、絶対にチャレンジしているはずなんです。『呪怨』も、もしかしたらそうだったかもしれないし、今の時代に、またひとつの作品を監督が仕掛けたのかなっていう熱は感じました」と、すでに手ごたえにも似た実感を口にした。

 大人でもこどもでもない、不思議な「こどもつかい」の役どころは、30代の滝沢が演じたからこその凄みや不気味さまでも演出しているように見える。実際、30代の男としての滝沢は、何を想い、日々歩みを進めているのだろうか。「僕自身は、子供心を常に持っていたいなと思っています。やっぱり先輩達…特にマッチさんを見ていると、もう大きな子供じゃないですか(笑)。でも、そこでも男の魅力というか、男から見てもかっこいいな、いくつになってもマッチさんだな、って思えるので、そういう気持ちは常に持っていたほうがいいと思っているんです」。(取材・文:赤山恭子)

 映画『こどもつかい』は6月17日より全国公開。

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