大林宣彦監督、ステージ4の肺ガンも「ガンごときじゃ死なねえぞ!」と力強く宣言

大林宣彦監督、ステージ4の肺ガンも「ガンごときじゃ死なねえぞ!」と力強く宣言

『花筐/HANAGATAMI』初日舞台挨拶に出席した大林宣彦監督 クランクイン!

 作家・檀一雄による純文学「花筐」を、闘病中の大林宣彦監督が構想40年の末に実写映画化した『花筐/HANAGATAMI』が16日都内で公開初日を迎え、出演者の窪塚俊介、満島真之介、矢作穂香、山崎紘菜、門脇麦、常盤貴子、村田雄浩、そして大林宣彦監督が登壇した。

 クランクイン直前の昨年8月にステージ4の肺ガンが判明し、余命3カ月との宣告を受けた大林監督だが「みなさん私の病気を心配されていると思いますが、余命宣告を受けて1年と4カ月経ちましたので、あと30年は映画を作ろうと思います。あの戦争(太平洋戦争)で殺されたのならばわかりますが、生き延びちゃったわけですから…ガンごときじゃ死なねえぞ!と」と余裕の笑みで宣言し、笑いと拍手を巻き起こした。

また自身がガンになり「学んだことがある」といい「ガンは宿子で僕は宿主。ガンは生きるために僕の肉体を蝕んでいきますが、でも宿主が死んだらガンも死ななければいけない。だから『ガンさんが生きたいのなら、俺のことも大切にしろよ』と話しかけています。でもそれは人間も同じ。このまま大丈夫だとやっていけば温暖化などで地球という宿主と一緒に滅びてしまう。そういったことをガンが人類に教えてくれている。僕らは宿子、地球が宿主」と達観した表情。

自身を蝕むガンに向けては「お前をやっつけようとは思っていない。存在したいならば長生きをしよう。もっと利口になれ、そしてあと30年、40年一緒に生きよう」と言い聞かせており「そうするとガンも大人しくなる。だから私たちも素直に『はい』と言えるようになりたいですね」と平和への願いを込めた。

念願の初日を迎えて窪塚は「戦争中は選択の自由がなく、既成概念に縛られて自由に生きられない時代だった。それでもなお自由に生きようと思う心掛けが、自由に生きるスタートラインだと思わされた。僕もこの映画を観た時から再スタートしようと思った」と心境吐露。満島は「大林監督から『映画の世界にいることの幸せを感じなさい。それだけでいい』と言われた時に、芝居に対して重くのしかかっていた何かが風と共に天に昇っていくような気がした。大林監督との出会いは自分にとって大きなもの」と感謝しつつ「でも演じるのが神話に出て来るような美男子という設定で『どうするの!?』となりました」と笑わせた。

 映画『花筐/HANAGATAMI』は公開中。

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