陸上日本代表・藤光謙司、『ブラックパンサー』の“大切なもののため”に戦う姿勢に共感!

陸上日本代表・藤光謙司、『ブラックパンサー』の“大切なもののため”に戦う姿勢に共感!

陸上日本代表・藤光謙司にインタビュー クランクイン!

 2017年ロンドン世界陸上男子400mリレーで銅メダルを獲得し、日本短距離走をけん引する藤光謙司が、現在、大ヒット公開中のマーベル・スタジオ最新作『ブラックパンサー』を公開後すぐに劇場で鑑賞。“自分自身にとって大切なもののため”に戦う主人公たちの生き様に大いに共感したという藤光は、自身の競技人生を重ね合わせながら、自分を支えてくれる方々の大切さを改めて実感。「皆さんからいただいたパワーを、東京オリンピック、ひいては陸上競技の発展につなげていきたい」と決意を新たにした。

 本作は、国王と漆黒のヒーローという2つの顔を持つ男ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)が祖国の秘密を守るため躍動するアクション・エンターテインメント。超文明国ワカンダの国王だった父を亡くした息子ティ・チャラが、祖国の秘密である世界を破壊するパワーを秘めた鉱石“ヴィブラニウム”を守るため、戦闘スーツに身をつつんだ“ブラックパンサー”となり、世界中の敵と戦う姿を壮大なスケールで描く。

 日々過酷なトレーニングに身を捧げる藤光は、気分をリフレッシュしたいときに映画をよく観るという。「僕は結構ラブストーリーが好きで(笑)。マーベル作品は、正直、それほどたくさん観てきたわけではありませんが、恋愛描写をちょいちょい挟んでくる『スパイダーマン』はシリーズを通して観ていますね」とロマンチックな一面を告白。ところが今回、『ブラックパンサー』の魅力に深くのめり込んだという藤光は、「物語の設定や背景、伝えたいメッセージをしっかり理解した上で、映画を見ると“こんなに面白いのか”ということを改めて感じました。マーベル作品って、全てに繋がっていくので、この先の展開が楽しみです!」と笑顔を見せる。

 特にワカンダにしか生えないハート型のハーブの特殊パワーに魅せられたという藤光は、「選ばれし人物だけが持つパワーは、オリンピックを目指す僕にとっても惹かれる部分。“自分もこうなりたい”という憧れの気持ちもあり、凄くシンパシーを感じた」と目を輝かせる。さらに「最先端好き」を公言する藤光は、次々に出てくるハイテク・ガジェットにも興奮したという。「今の現実社会にはない世界観が素晴らしいですよね。例えば、ヴィブラニウムのスーツって攻撃されると、その力を吸収し反撃するわけですが、このパワーを僕の足やお尻に溜め込むことができたら、どれだけ速く走れるんだろうとか、ついつい妄想しちゃいますね(笑)」

 さらに、「自分にとって大切なもののためにがんばる」というシーンが多かったのがとても印象的だったという藤光。「それは国であったり、愛であったり、家族であったりするわけですが、中でもワカンダ王国の秘密を狙い、世界征服を企むエリック・キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)が一番気になりました。悪役ではありますが、彼の場合も彼自身にとってかけがえのない大切なもののために、自分で努力して強くなり、ここまで辿りついた、というプロセスがある」と力説する。

 「僕も今、個人で陸上競技をやっていますが、やはりいろんな方々のサポートがなければ成り立たないし、実際、たくさんのパワーをいただいています。もう少し若いときは“自分の限界を知るために”という思いが強かったですが、結果が伴うに連れて、“自分ががんばり結果を残すことによって、皆さんに感動を与えたい”という思いに変わってきたんです。これはとても大切なこと。そこからまた、新たなパワーをいただいて、自分もがんばれるわけですから」と自身のキャリアに照らし合わせる。

 リオデジャネイロオリンピックで結果が出せず、自身がマイナス思考になったとき、「周りの支えてくれる人にも苦しい思いをさせてしまった」ことを痛感したという藤光。このとき初めて「たくさんのパワーをいただいていた」ことに気づき、「その思いが世界陸上銅メダルに繋がった」と思いをかみしめながら振り返った。

 この映画を観て、「“本当にやるべきことは何か”ということを改めて見つめ直し、心の中を少し整理することができた」と語る藤光。「壁にぶち当たっている人、方向性に迷いがある人には、この作品はとても力になる映画だと思います」と、その言葉にも熱が入る。東京オリンピックに向けて、最大のパフォーマンスを発揮できるように準備すること、その一方で、「陸上競技場を観客でいっぱいにしたい」という夢を持つ藤光にとって、本作は間違いなく背中を押してくれたに違いない。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『ブラックパンサー』は全国公開中。

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