メリル・ストリープ、パナマ文書が題材の新作に込めた思い「犠牲者なしの出来事ではない」【第76回ベネチア国際映画祭】

メリル・ストリープ、パナマ文書が題材の新作に込めた思い「犠牲者なしの出来事ではない」【第76回ベネチア国際映画祭】

公式会見でのメリル・ストリープ - (C)La_Biennale_di_Venezia

 名優メリル・ストリープが1日(現地時間)に第76回ベネチア国際映画祭の中で行われた映画『ザ・ランドロマット −パナマ文書流出−』の公式記者会見に出席し、今作に込めた熱い思いを語った。

 Netflixによって製作された本作は世界に衝撃を与えたパナマ文書事件を映画化した作品。“お金の秘密”を6つの章にわけてつづっており、ウィットに富んだ作品であると同時に強烈なメッセージ性も含まれている。メリルは事故で夫を亡くした未亡人のエレンを演じた。ゲイリー・オールドマン、アントニオ・バンデラス、ドラマ「フレンズ」シリーズのデヴィッド・シュワイマーといったキャストが集結している。メガホンを取った『オーシャンズ』シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監督は会見で「ダークコメディー」と作品について紹介し、パナマ文書が明らかにした複雑な問題を「ジョークとともに描きました。観客は作品を楽しみながらも学んだ気持ちになるのでは」と語った。

 メリルは今作について「楽しくて、光るものがあってとてもダークなジョークをみんなで伝えています」と話し、神妙な面持ちになってパナマ文書に絡んだ一連の事件について「犠牲者なしの出来事ではありませんでした。そして犠牲者の多くは、情報を発信しようとしたジャーナリストの人たちだったのです」とコメント。犠牲者の名前を読み上げ、「この映画は楽しいですし、面白いのですが本当に本当に本当に大事なことなのです」と「really」を繰り返して訴えた。

 会見では本作がNetflixの映画であることについての質問が記者から飛んだ。「私たちはもうすぐここにあるスクリーンにも映るんじゃないでしょうか?」と自身の時計を見ながら答えたメリルは「サイズは関係ないと思っています。大きなスクリーンで観る方が私は好きだけど、でも最近の子どもたちはそんなこと……」と考えを示した。

 横に座っていたゲイリー・オールドマンもこの議題に加わり「僕はテレビが好きです。最高の作品、演技、撮影、脚本、監督は今やテレビにもあります。(今作で扱ったことのように)もしとても重要なことがあるならば、なるべく多くの人に届けなければいけません。新しい時代がテレビとともにあるんだと思います。この作品はNetflixのおかげでたくさんの人に届けることができます」とコメントした。(編集部・海江田宗)

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