男たちの獣フェロモン充満!役所、松坂、江口らが一触即発

男たちの獣フェロモン充満!役所、松坂、江口らが一触即発

ギラついてるぜぇ〜。

 第69回日本推理作家協会賞を受賞した柚月裕子のベストセラー長編小説を映画化した『孤狼の血』の撮影現場が報道陣に公開され、白石和彌監督が本作の手応えを語った。「今世紀最高の悪徳警官小説」と評された本作は、暴対法(暴力団対策法)が成立する以前の昭和の広島で繰り広げられた警察と暴力団の“仁義なき戦い”を描いている。(取材・文:森田真帆)

 公開された撮影現場では、悪徳刑事の大上を主演の役所広司が演じているほか、新人刑事役の松坂桃李、尾谷組の若頭・一之瀬守孝役の江口洋介のほか、対立する暴力団の組長役の石橋蓮司や紅一点の真木よう子ら日本映画界を代表する役者たちが、呉市内のナイトクラブに集結。真木演じる高木里佳子のナイトクラブで全員が鉢合わせし、これから始まる抗争のきっかけをにおわせる一触即発のシーンが1日かけて撮影された。

 撮影が行われていた室内は熱気に満ちており、室内の気温は30度をゆうに超えていた。殺気立った役所の目は血走り、店に入ってきた石橋演じる組長に鋭い視線を送る。「大上役は最初から役所さん以外考えられませんでした。毎回、こちらの想像をはるかに超えた演技を見せてくれる。役所さんが中心になって、他の役者さんたちのテンションを上げていってくれています」と話した白石監督の言葉通り、役所の怒号が響くと他の役者たちのテンションも一斉に振り切れていく。映画『凶悪』ではリリー・フランキーとピエール瀧、『日本で一番悪い奴ら』では綾野剛、とこれまで多くの役者たちのリミッターを外してきた白石監督の撮影現場を全員が楽しんでいるように見える。

 本作が白石組初参加となる役所も、約1か月に渡った撮影を「楽しい撮影だった」と振り返る。「終盤になるにつれて撮影が粘り強くなってきて、撮影が深夜にまでおよぶ日も増えました」と話す通り、この日の撮影でも白石監督が納得するまで何度もテイクが重ねられた。だが白石監督とは2作目となる松坂が「監督の攻める感じが大好きなので、非常に充実した撮影でした」と語り、江口が「シーン全てが刺激的で“台本を超えている”という手応えを感じていました」と語るように、撮影現場には常に何かすさまじいものを作り出している空気が流れていた。その雰囲気は「俳優・スタッフ全員が“これはいい映画になるぞ”という手応えを強く感じられたんじゃないでしょうか」という役所の言葉からも伝わってきた。
 
 暴力団組織間の激しい抗争を描いた本作は、昭和の時代、任侠映画を数多く作ってきた東映製作だからこそ期待を持てる映画だろう。かつて日本中を熱狂させた『仁義なき戦い』の男たちはギラギラとした野心に満ちていて、男としての魅力にあふれていた。「キラキラ映画」があふれ、草食系男子たちがもてはやされる今だからこそ、暴力的な世界で生きる熱き男たちのギラギラ感は、日本人のみぞおちに強烈なパンチをぶち込んでくれるはずだ。

映画『孤狼の血』は2018年春に全国公開

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