吉高由里子、映像の自分を見られないほど悩んだ過去

吉高由里子、映像の自分を見られないほど悩んだ過去

唯一無二の雰囲気を持つ女優、吉高由里子 - 写真:高野広美

 沼田まほかるのミステリー小説を映画化した『ユリゴコロ』(全国公開中)で共演を果たした吉高由里子と松山ケンイチが、これまで俳優という仕事とどう向き合ってきたのかを語り合い、映画出演が『真夏の方程式』(2013)以来およそ4年ぶりとなる吉高が、「映像の自分を見られないほど悩んだ過去があった」と率直に明かした。

 空白期間について吉高は、「働かないで海外に行ったりして過ごしていました。その間に舞台に出て、また1年くらい休んで」と打ち明け、「最初は仕事をしばらく休むつもりだったんです」と発言。「自分のお芝居があまり好きになれずに、映像の自分を見るのも少し辛く思うようになってしまったんです。でも、事務所が長期でリフレッシュする時間をくれて、『興味が出たらまたやればいい』と言ってくれまして。本当にありがたいです」とほほ笑む。しかし、いったん役に入ると「ものすごく考えてしまう」生真面目な性格らしく、自分を追い込みすぎた結果として充電が必要となってしまったようだ。

 一方の松山も、「この仕事は充電期間がないとできないかもしれない。撮影中は脳がおかしくなるくらい芝居のことで一杯になりますから」と吉高同様自らを追い込むタイプであることを告白。そして、「20代の頃はたて続けに仕事をしていた時期があったけど、それは多くの人が通る道なんじゃないかな。そこを越えて少しずつ自分の時間を取り戻していく感じですよね」と現状がいいあんばいのペースであることを暗に伝えた。

 そんな二人が久々に共演したのが、自らの「心の拠りどころ」を「人間の死」に見いだし、殺人衝動から逃れられない主人公・美紗子の半生を描く『ユリゴコロ』。美紗子役に挑んだ吉高は、「殺人者は演じてみたかったんですけど、現場は想像以上に大変でしたね。映画自体が『生きようとしていない人たちのお話』だから、撮影中はあまり食べないようにしていました」と振り返る。

 また、美紗子と運命的に出会う洋介を演じた松山も食事を制限し、さらに、不眠を抱える役どころから「実際に睡眠時間をギリギリまで削って」役づくりをしたという。ストイックに仕事に打ち込む吉高と松山がどんな芝居を見せてくれるのか、映画の仕上がりに期待したい。(取材・文:斉藤由紀子)

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