アデリーペンギンの子育てを追ったドキュメンタリー、監督らが語る

アデリーペンギンの子育てを追ったドキュメンタリー、監督らが語る

左から、アラステア・フォザーギル監督、霊長類学者の ジェーン・グドール博士、ジェフ・ウィルソン監督

 ディズニーネイチャーが手掛けた新作ドキュメンタリー『ペンギンズ(原題) / Penguins』について、共同監督のアラステア・フォザーギルとジェフ・ウィルソン、そして霊長類学者の ジェーン・グドール博士が、4月15日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

 本作は、南極に生息するアデリーペンギンを追ったドキュメンタリー。アデリーペンギンのスティーブは、メスのアデリーンと運命的な出会いを果たし、2羽の子供をもうけるが、南極という極寒の地で子育てをする彼らには、さまざまな困難が待ち受けていた。映画『アース』、『ディズニーネイチャー』シリーズのフォザーギル監督と、Netflixの「OUR PLANET 私たちの地球」のウィルソン監督が共同でメガホンを取り、俳優のエド・ヘルムズがナレーションを務めた。

 南極でペンギンを撮影するきっかけについて「この地球には18種類のペンギンがいて、その中でも最も個性的なのがアデリーペンギンなんだ。ペンギンが描かれた映画では『皇帝ペンギン』が有名だよね。皇帝ペンギンは美しく、落ち着いていて冷静なんだ。カリフォルニアの男性サーファーみたいなものかな。一方、アデリーペンギンは、ニューヨークのタクシードライバーみたいに元気いっぱいで、決して静かではない(笑)。僕らは、このアデリーペンギンこそが、撮影するのに最も面白い動物だとわかっていたんだ」とフォザーギル監督。そこで、アデリーペンギンの話をディズニーネイチャーに持ちかけて、製作に入ったと明かした。

 群れで南極を移動するアデリーペンギンの中から、1羽のオスペンギン、スティーブに焦点を当てた今作。約3年半かけて製作し、そのうち900日間も撮影していたそうだ。その難しさについて聞かれると「確かにとても困難な撮影だったね。クルーみんなで何千時間にもわたり、アデリーペンギンを観察し、理解しようとしたんだ。その中からストーリーを構成していくのは大変だったよ」とウィルソン監督。続けて「でも僕らは最初から、アデリーペンギンの中の1羽のペンギンの欠点を描くことを決めていたんだ。人々に共感してほしかったからね。僕ら誰もが欠点を持っていて、特に初めて父親になる人は、子供を育てている過程で間違いを犯すものだ。それは、スティーブが2羽の子供を育てるのと同様なんだ。だから、僕らはそんな彼ら(スティーブとその家族)の日々の生活を伝えたかったんだよ」と説明した。

 映画『ディズニーネイチャー チンパンジー 愛すべき大家族』(日本未公開)以来、ディズニーネイチャーの広報大使として活動するグドール博士は、動物の生息地を保護することの意味について「なぜ動物の生息地を守ることが重要かというと、森林を守ったり、南極の氷の融解を防いだりすることは、単に野生動物のためだけでないからよ。そして、われわれ人類も危険な状態にあるからなの。人類にも、自然があふれた野生の場所が必要だわ。森林によって綺麗な空気や新鮮な水が得られるんだもの。海においても同様のことが言えると思うわ」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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