NTTリーグワン最終節&プレーオフ準決勝! 埼玉WK×S東京ベイ2連戦キックオフ!!

NTTリーグワン最終節&プレーオフ準決勝! 埼玉WK×S東京ベイ2連戦キックオフ!!

ディラン・ライリー(埼玉ワイルドナイツ)

難しい戦いである。『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022』第16節で埼玉ワイルドナイツ×クボタスピアーズ船橋・東京ベイがキックオフを迎える。S東京ベイは12勝3敗・勝点58の2位で埼玉WKは13勝2敗・勝点57の3位。そう、最終節で対戦した両軍が2週間後、『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022 プレーオフトーナメント』準決勝で再び顔を合わせるのだ。

試合前日、2連戦となることが確定した。5位・トヨタヴェルブリッツ×首位・東京サンゴリアスはトヨタVから新型コロナウイルス陽性者が出て中止に。正式発表は後日となるが、東京SGの1位突破が事実上決まった。これでS東京ベイと埼玉WKの逆転1位の可能性が消えた。

これは難しい。逆転1位がなくなっても勝利を目指すのは当たり前だ。だが、だからと言って手の内をすべてさらけ出すのは『NTTリーグワン プレーオフトーナメント』を考えても得策ではない。もちろん余力を残して勝てるほど甘い相手でもない。

しかも、両軍は国立競技場での栄えあるオープニングゲームを戦うはずだった。周知の通り、埼玉WKにコロナ陽性者が続出し、試合2日前に中止となった。華々しい開幕戦へモチベーションを高めていた両軍のコーチングスタッフ・選手たちのこのカードにかける思いは強いことだろう。

3位の埼玉WKだが、実際の試合では唯一の無敗をキープしている。しかし、最後の『トップリーグ』王者は盤石の戦いぶりを見せ付けているわけではない。第11節・静岡ブルーレヴズ戦は80分にFWが近場を攻め続けてNO8ジャック・コーネルセンがトライ、SO松田力也のCGで25−24と劇的逆転勝利を飾った。第12節・シャイニングアークス東京ベイ浦安戦は前半を0−10で折り返し、後半5分で逆転したものの最終的には31−24とボーナスポイント獲得はならなかった。続くコベルコ神戸スティーラーズ戦も取って取られてのシーソーゲームから65分には30−17と突き放したが、終わってみれば37−31。神戸Sのモールに最後まで苦しんだ。

初の4強入りを目論む横浜キヤノンイーグルスとの第14節は前半、ラインアウトやスクラム、セットプレーで後手を踏み、3−17。後半に入ると一転埼玉WKがペースを掴んだ。46分、松田のPGでスコアすると、1分後にはオーストラリア代表WTBマリカ・コロインペテが独走トライ。52分に3点を追加し、55分には前半苦しんだスクラムを逆に押し込み、CTBディラン・ライリーが抜け出して逆転。69分ラインアウトからモールへつなぎHO坂手淳史主将がインゴールにボールを運ぶと、79分は相手のパスの乱れを見逃さなかったFB野口竜司が大きくボールを運び、最後はライリーがトライ。前半と後半、異なるゲーム展開で33−24と逆転したのだ。

グリーンロケッツ東葛との前節はPRダニエル・ペレズとFB丹治辰碩が『リーグワン』デビュー、40歳のLOヒーナン ダニエル、HO下釜優次、SH高城佑太らが今季初出場を果たすなどメンバーを入れ替えながら、39−10ときっちり勝利。試合後、ロビー・ディーンズ監督は「今日このような結果を得られてうれしく思う。チーム全体で非常にいいパフォーマンスをしてくれた。とくにゲームキャプテンを務めたジャック・コーネルセン、山沢拓也は、チャレンジングな天候の中でチームをうまくコントロールし、勝利に導いてくれた」と選手たちを称えた。

メンバーを入れ替えて臨んだ意図を問われると、こう答えた。
「大きくメンバーを変えたのは、すでに我々はプレーオフ進出を決めていたから。このタイミングでメンバーをリフレッシュさせたい狙いもあった。同時に試合時間が少なかった選手たちにプレータイム、ゲームタイムを与えるという意味でも、いい試合になった。また普段出ている選手、経験値のある選手たちがチームをサポートする役回りに回ったこともチームにとっても非常にポジティブなことになった」

2連戦となる可能性が高いS東京ベイ戦について質問が飛ぶと、ディーンズ監督はこのように返した。
「連戦になる可能性もある。ただ、プレーオフに向けてワイルドナイツのチームとしていい準備をしていきたい。スピアーズは非常にいいチーム、いいラグビーをして相手にプレッシャーをかけたい。ただプレーオフに向けていい準備をしていきたい。フィジカル、メンタルともに、いい準備をして次の試合、またその次へとステップアップして臨みたい」

一方、S東京ベイも調子を上げてきた。第12節は第5節で50−21と完勝した横浜Eにリベンジされた。14−10とリードし前半を折り返したが、49分にはFL末永健雄がシンビン(10分間の一時退場)となり、横浜Eのプレッシャーの前にペナルティを連発。接点への出足の鋭さと運動量で後手に回り、21−30と逆転勝ちを許したのだった。

第13節・GR東葛戦は横浜E戦のうっ憤を晴らすかのようなトライラッシュを披露。SH谷口和洋の4トライや立命館大を卒業したばかりのWTB木田晴斗のデビュー戦初トライなど11トライを叩き込んで71−41。第14節は第3節で22−27と屈した神戸Sを相手に40−32と借りを返した。

千葉ダービーであり、東京ベイダービーでもある第15節・SA浦安戦でS東京ベイはギアを一段上げた。10点を追う展開となった24分、木田がデビュー戦に続きトライを決めると、後半早々にFBゲラード・ファンデンヒーファーが守備網を破り同点に追い付き、第14節に戦線復帰した元ワラビーズ司令塔のSOバーナード・フォーリーのCGで逆転。52分にはフォーリーのキックパスを受けた新人CTBハラトア・ヴァイレアがデビュー2戦目で初トライ。70分フォーリーのオフロードパスを受けた2020年度卒のルーキーWTB根塚洸雅が決定力を見せ、74分には連続攻撃からフォーリーがとどめのトライ。CGも成功させて40−13と5ポイントを奪取した。第5節以来の戦線復帰となったLOヘル ウヴェが存在感を発揮すれば、2020年度卒の新人SH藤原忍も先発でテンポよくパスを供給。主軸と新人、両輪ががっちり噛み合っているのだ。

ディーンズ監督と同様にS東京ベイのフラン・ルディケHCも「ワイルドナイツといい戦いができるのを楽しみにしている。準決勝は何週間か後、まずは来週のゲームにフォーカスしていきたい」と一戦必勝を誓った。

両チームの試合登録メンバーは以下の通り。
【埼玉WK】
1稲垣啓太、2坂手淳史、3平野翔平、4ヒーナン ダニエル、5ジョージ・クルーズ、6大西樹、7ラクラン・ボーシェー、8ジャック・コーネルセン、9内田啓介、10松田力也、11マリカ・コロインベテ、12ハドレー・パークス、13ディラン・ライリー、14竹山晃暉、15野口竜司、16堀江翔太、17クレイグ・ミラー、18ヴァル アサエリ愛、19マーク・アボット、20布巻峻介、21小山大輝、22山沢拓也、23セミシ・トゥポウ

【S東京ベイ】
1海士広大、2杉本博昭、3北川賢吾、4ヘル ウヴェ、5デーヴィッド・ブルブリング、6ピーター・ラピース・ラブスカフニ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9谷口和洋、10岸岡智樹、11木田晴斗、12立川理道、13ハラトア・ヴァイレア、14根塚洸雅、15ゲラード・ファンデンヒーファー、16大塚健太郎、17山本剣士、18才田智、19青木祐樹、20千葉雄太、21藤原忍、22テアウパ シオネ、23金秀隆

ほぼベストメンバーと言える布陣を揃える埼玉WKに対して、S東京ベイはSOフォーリーをはじめHOジャバ・ブレグバゼやPRオペティ・ヘル、LOルアン・ボタ、CTBライアン・クロッティを欠くのが気になる。ただS東京ベイは第9節、主力5枚落ちながら東京SGと29−33の熱戦を繰り広げている。東京SG、埼玉WKに追い付け追い越せとで選手層を厚くしているのだ。

果たして、最終節で先勝するのは、そして2週間後に準決勝を突破するのは埼玉WKか、S東京ベイか。『NTTリーグワン2022』第16節・埼玉WK×S東京ベイは5月7日(土)・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場、『NTTリーグワン2022 プレーオフトーナメント』準決勝・2位×3位は5月22日(日)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。最終節の模様はテレビ埼玉、準決勝はBS日テレにて生中継。『NTTリーグワン2022 プレーオフトーナメント』準決勝のチケットは5月12日(木)一般発売、決勝・3位決定戦のチケットは5月10日(火)よりJAPAN RUGBY SAKURA CLUB/JRFU メンバーズ先行抽選がスタート。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

NTTジャパンラグビー リーグワン 2022 プレーオフトーナメントのチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2207723

ジャパンラグビー リーグワン 特設ページ
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/

ジャパンラグビー リーグワン 2022 観戦ガイド
https://book.pia.co.jp/book/b597752.html

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