【インタビュー】日本一のライブバンド、フラカンが5年ぶりに“特別な場所”野音に「いつまで今みたいにジャンプできるか、今の自分たちを観てほしい、というのは本当に大きい」

2022年9月23日金曜日祝日、フラワーカンパニーズが、日比谷野外大音楽堂でワンマンライブをやる。よく言われるところの「ロックの聖地」に、何十年も何百本も、日本中をハイエースでひた走りながら(コロナ禍であっても)ツアーを続ける、日本一のライブバンドが立つ、ということである。
2022年で結成33年のフラカンが、設立から99年の日比谷野音でワンマンをやるのは5年ぶりで7回目。これまでの日比谷野音ワンマンも、もちろん重要だったが、今回は特に、その重要さのケタが違う。ということなので、4人に話を聞いた。

──日比谷野音でワンマンをやるのは──。

グレートマエカワ(以下、グレート) 5年ぶりですね。前回が2017年だったから。それまでは、2年に1回くらいやれてたんです。2015年、2017年ってやって、でもそこからコロナ禍もあってできなかった。

──日比谷野音の当選倍率が一番厳しいって、よく言われますよね。

グレート そうなんです。でも、33周年、ゾロ目記念の今年は絶対やりたい、と思っていたら、やれることになって「やった!」と。

──過去にステージに立ってきた日比谷野音で、特に記憶に残っている時ってあります?

グレート この間、TVK(テレビ神奈川)の50周年企画で、『ファイティング80’s』とか、いろんなバンドのライブ映像が観れる特番が放送されたんですけど、その中でフラカンが最初にイベントで野音に出た1996年6月9日、『SATURDAY NIGHT R&R SHOW』(新宿パワーステーションとぴあが開催していたイベント)のスペシャルの前座の映像が流れたんです。

グレートマエカワ

──ああ、あったあった。行きました。

グレート ソウル・フラワー・ユニオン、シアター・ブルック、THE 99 1/2が出て、その前座で出してもらって、3曲ぐらいやって。「恋をしましょう」と「夢の列車」と、あともう1曲。その「恋をしましょう」が、そのTVKの特番で流れたんですよね。僕は観れなかったんだけど、知り合いが何人も、その画像を送ってきて。それがもう衝撃で。最近見て、いちばん衝撃を受けた自分の写真。

──何がですか?

グレート すげえかっこ悪くて(笑)。ジャケットの撮影の直後で、頭は短髪なんだけど、格好がすごいサイケデリック。シャツの腕もパンツもラッパスタイルで、紫と黄緑で、ショールも巻いて。でも、ステージに出て、ショールは1曲目で取れちゃってる。

鈴木・竹安・小西 はははは!

グレート とにかくめちゃかっこ悪いんですよ。やりたいことがたくさんあるんだけど、いろいろバラバラで。気持ちだけが先走っとる、いかにも若さゆえの。SCOOBIE DOの(コヤマ)シュウは、「あまりにもインパクトありすぎて」って、その写真を送ってきました(笑)。

竹安堅一(以下、竹安) そうか、シュウは、その頃のフラカンを知らないから。

グレート びっくりしたみたい。

──小西さんは?

ミスター小西(以下、小西) あれも野音だよね、「ヒコーキ雲」のMVの衣装で、ライブをやったの。

鈴木圭介(以下、鈴木) 全員着たっけ?

グレート いや、3人は着たけど、鈴木は─。

鈴木 そうだ、アメフトのユニフォームを注文した時だ。

小西 ミック・ジャガーが着てるのを見て──。

グレート 『Still Life』(というローリング・ストーンズのライブ・アルバムとライブ映画)で、ミックが着ていて、「あれを着たい」って鈴木が言って──。

鈴木 スペースシャワーTVのスタッフが見つけて借りて来てくれたんだけど、着てみたらめちゃくちゃ似合わなくて(笑)やめました。

小西 けど、そのくらい野音って、普段のライブよりも、肩に力が入ってましたね。

ミスター小西

グレート その時は特に初めての日比谷野音ワンマンだったしね。

鈴木 しかも、スペースシャワーTVの生放送入ってたから。1秒たりとも時間をおせない、みたいな感じで。

グレート 本編とアンコールの間で、カメラが楽屋に行くと、なぜかサニーデイ(・サービス)の3人が楽屋にいるのが映った時だ。

竹安 ああ、あれが一回目か。緊張したなあ。

どのライブも観に来てほしいですけど、今回の野音は、意味合いが違うよ、っていう

──竹安さんは、印象に残っているのは?

竹安 いろんな記憶がごっちゃになっていて、いつとか言い切れないんですけど。野音はやっぱり、「夢の列車」とか、「夜明け」とか、長尺ナンバーをやって、ギター・ソロを長く弾く、っていうことが多くて。
ああいうのって、いろいろ音響の条件とかが悪いと、自分も集中できなくて、なかなかうまくいかないものなんだけど、でも野音だけは……周りのビルの反響とか、関係あるのかな。音の環境が、なんか気持ちよくて。長いソロを気持ちよく弾けることなんてめったになくて、いつも「なんとかまとめて終わらせなきゃ」って必死なのが、野音の時は、何か、自動運転で弾けたような感覚が、2回ぐらいあります。野音はそういう場所かなと。

竹安堅一

──圭介さんは?

鈴木 僕がよく憶えてるのは、しばらく空いた後の野音。

グレート ああ、2009年10月17日。メジャーから離れて、マネージメントとかも自分たちで始めて、11年ぶりに野音でやれた時。

鈴木 最後の「真冬の盆踊り」で、いろんな人がステージにバーッと出て来て。あれ、僕らは全然知らされてなくて。

グレート 30人ぐらい出て来てくれて。観に来ていたミュージシャンとかを、スタッフがどうぞどうぞって。俺は「何人か出てもらうの、いいかもね」とは言ってたんだけど。あんなにたくさんとは思わなかった。

鈴木 それで、その場で一応、ひとりずつ名前を紹介したんです。ほぼわかったんだけど、わからない人がいて。「おまえ誰だ!」って言った記憶がある(笑)。

グレート そうそう。あれ、太陽の塔のベースの北山(ひろし)くんだった。

鈴木 あとでわかったんだけど。その時はわからなかったのよ、サングラスかけてるし。

竹安 僕は、ギター弾いてたら、横にハチミツ二郎さんがいて。所在なさそうに立ってて、なんか申し訳なかったのを憶えてる(笑)。

──あの日、圭介さん、アンコールの最後に「サヨナラBABY」を歌う前に、とてもいいMCをしましたよね。

鈴木 ……ああ、そうか。伊作さんの話。

グレート 僕らの1回目のメジャー時代、アンティノスレコードのボスの坂西伊作さん。契約が終わって、自分たちでやり始めてから、俺はよく「ライブ観に来てくださいよ」って言っとったんだけど。「行かねえよ。おまえらが自力で野音でやれるようになったら行くよ」って言われてて。
で、最初はなかなか厳しかったけど、何年もかけて、ちょっとずつ動員が増えていって。リキッドルームやった、SHIBUYA-AXやった、次は野音でできるぞ、というところまで来て──。

鈴木 で、野音でライブができることになって、「よし、これで伊作さんに観に来てもらえる」と思ったんだけど、間に合わなかったんだよね。野音の5カ月前に、亡くなってしまって。

鈴木圭介

──当時、圭介さん、ブログにそのことを書いてたじゃないですか。自分たちだけで0から立て直してここまで来た、11年ぶりに野音に立てる、その姿を見てほしかった、と。

鈴木 そうですね。

──でも野音のステージでは簡潔に、「今日ここに来てくれたみんな。来れなかったみんな。それから、天国に行っちゃった人。届くといいなと思って、歌います」とだけ言って、曲に入った。あれはすばらしかったです。いつもしゃべりすぎる人なのに(笑)。

鈴木 あれ、2009年か。13年も前なんだ。

グレート 今回の野音ライブ、俺たちが33周年で野音が99周年、ってコピーにしてるんですけど、日比谷野音は来年100周年を迎えた後、再来年からかな? 改修工事で1回閉まっちゃうらしいんです。ホームページを見ると、まだ詳細は決まってないみたいなんですけど。

──いつ再開するのか、まだ全然わからないんですよね。

グレート 下手したら、7〜8年使えないかも、という噂も流れているので。これは絶対やっとかないと、っていうタイミングで出来るという機会を得られたので、本当に観に来てほしいですよね。いつもどのライブも観に来てほしいですけど、ほんと、今回の野音は、意味合いが違うよ、っていう。

──だって、改修工事、もし本当に7〜8年かかったら──。

鈴木 60歳になっちゃいますから、僕たち。

グレート それもだし、いろんな意味で、何があるかわからないから。60歳になっても、僕たちがライブをできていたとしても、今のこの感じでできるかは……いつまで今みたいにジャンプできるか、とか。今の自分たちをゾロ目のめでたいタイミングで、僕らの大好きな会場日比谷野音で、ぜひ観てほしい、というのは、本当に大きいですよね。

鈴木 特別な場所ですからね。僕は、日本武道館よりも、会場に思い入れは強いかも。

グレート だから本当に来てほしいです、みんなに。

Text:兵庫慎司 Photo:吉田圭子

フラワーカンパニーズ コメント動画

<ライブ情報>
『フラワーカンパニーズ ゾロ目だョ全員集合!〜フラカン33年、野音99年〜』

9月23日(金・祝) 日比谷野音音楽堂
開場16:30 / 開演17:30

チケット料金:全席指定6,600円(33周年の野音記念手ぬぐい付き)
※ぴあアプリ会員向け チケット先行抽選受付実施中!
受付期間:6月6日(月) 18:00〜6月15日(水) 23:59
詳細はこちら:
https://lp.p.pia.jp/article/news/232758/index.html

『フラカンの横浜ストーリー2022 〜4人のフォークの爆発〜』

6月11日(土) 横浜ランドマークホール
開場16:00 / 開演16:45

『フラカンの京都円山音楽会 〜野外のフォークの爆発・おくのさんといっしょ〜』

6月12日(日) 京都市円山公園音楽堂
開場16:00 / 開演16:45

SIX LOUNGE『THE SIXTH SENSE TOUR』

6月23日(木) 梅田CLUB QUATTRO
開場18:00 / 開演18:30
出演:SIX LOUNGE / フラワーカンパニーズ

『オカヤマツリ〜桃開き〜』

6月25日(土) 岡山ペパーランド
開場17:00 / 開演17:30

『小名古屋まつり〜地元の地元から〜』

7月2日(土) 名古屋市緑文化小劇場
開場17:00 / 開演17:30

ADAM at『INST-ALL FESTIVAL TOUR 2022』

7月3日(日) 浜名湖ガーデンパーク 屋外ステージ
開場11:00 / 開演12:00
出演:ADAM at / フラワーカンパニーズ / JABBERLOOP / The Hey Song(O.A.)

『フラカンの七夕ワンマンショウ2022』

7月7日(木) 下北沢SHELTER
開場19:00 / 開演19:30

『HEAVEN′S ROCK Utsunomiya 22nd Anniversary #3』

7月9日(日) HEAVEN′S ROCK Utsunomiya
開場18:00 / 開演18:30
出演:フラワーカンパニーズ / バックドロップシンデレラ / 横田悠二(O.A)

『オオサカサマレスト!2022』

7月30日(日) umeda TRAD
開場17:00 / 開演17:30

『祝!渋谷La.mama40周年記念 フラワーカンパニーズvsザ・ビートモーターズ 2マンライブ』

8月12日(金) 渋谷La.mama
開場18:30 / 開演19:00
出演:フラワーカンパニーズ / ザ・ビートモーターズ

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