【ライブレポート】チケットぴあ主催『Grasshopper vol.2』、youth×インディアカヌー×ORCALANDの3バンドがつくったロックな一夜

チケットぴあが若手バンドを応援するイベント『Grasshopper vol.2』が、5月23日(月) 下北沢CLUB Queで行われた。

本イベント名の『Grasshopper(グラスホッパー)』は、「若手バンドをたくさんの人に知ってもらい、勢いよく飛び立てるようなイベントにしたい!」という思いが込められている。vol.2である今回出演したのはyouth、インディアカヌー、ORCALANDの3組。

トップバッターは、群馬のスリーピースネオパンクバンド、youth。メンバーは青森空和(Vo.Gt)、やじまたつや(Ba)、岩下萌々華(Dr.cho)。

youth

「おはようございます!」という青森の勢いのある挨拶があり、青春パンクを感じる「センターオブジアース」からライブはスタート。前のめりになりながら全力で歌う青森と、裸足で足を広げ、腰を低くしながらベースを弾くやじまたつや、笑顔で歌詞を口ずさみながらドラムを叩く岩下。三者三様な演奏スタイルだが1曲目からライブを楽しんでいるのが伝わる。

その勢いのまま「惨めな恋をしたことがある全ての人へ捧げる」という言葉から「KimiGaShindesimattemo」へ。音源には歌われていなかったので、ライブでのアレンジだと思うが、「俺にとって音楽は楽しいとか気持ちいいだけじゃなかった」と歌う姿に目が奪われた。MCでは下北沢CLUB Queに出演するのが初めてと話し、夏の煌めきの裏にある儚さが歌われている「NatsuGaSugitatoshitemo」を演奏。サビの《夏が過ぎていく》というフレーズを三人で歌う姿が印象的だった。

「ここに立てていることは当たり前じゃない、みんながいることも当たり前じゃない」と話し「当たり前がいつまでも当たり前でありますように」と祈るように「インナーライツ」を披露し、「2001」まで一気に駆け抜けた。約30分のセットリストだったが、盛り上げる部分と曲を聞かせる部分の流れが観ていて非常に気持ちの良いライブだった。

2組目は、東京発のオルタナティブロックバンド、インディアカヌー。メンバーは開(Vo.Gt)、サイトウ アキヒロ(Gt.)、やまぐちてっぺー(Ba)、徳(Dr)の4人。

インディアカヌー

ライブは、「酒」からスタート。「インディアカヌーです。よろしく」と短い挨拶があり、煽りから始まる「飄々と飛ぶ」へ。曲が終わる瞬間まで聞き逃せない、いい意味で観客の気が抜けないような演奏だった。MCでは「チケットぴあは何回も使ったことがあるので出演できて嬉しい」と話し、MCが苦手だという開はやまぐちに話を振る。やまぐちは、物販では1枚100円で自身の証明写真を売っており、今回は外れてしまったスクラッチとともに写っていることと、全て売れても赤字だと話し、会場では笑い声が漏れた。クールな演奏姿とのギャップが大きいMCだったように思う。

そして6月15日(水) に下北沢近松にて、自主企画ライブであるインディアカヌーpre.『fight club』を開催することを告知し、「愛して深夜徘徊」へ。ミディアムバラードのラブソングかと思いきや、《ねえもっと聞かせて?》と語りかけるようなBメロから一気に加速。サビのメロディーも非常にキャッチーで、体を揺らす観客が多かった。

そして開の弾き語りから始まる「病気」を演奏し、《君は時代の泡にならないで》というフレーズをVo.とBa.で掛け合いながら、願うように繰り返し歌う姿が印象的な「さわやかなぬけがら」でライブは終了。一度聞いたら忘れられない楽曲と、互いに目を合わせ、時に観客を煽り、安定感のあるしっかりした演奏をするリズム隊、淡々とギターソロを奏でるサイトウ、そしてフロントマンである開のバランスが中毒性のあるライブだった。

この日最後のアーティストは、東京を中心に活動中のORCALAND。メンバーは大塚祥輝(Vo.Gt)、村田京哉(Gt)こーてぃん(Dr.cho)、おとやん(Ba)(※5月23日時点ではサポートメンバーであったが、6月7日に正式加入が発表された)。

ORCALAND

ライブは「やってらんねえ」からスタート。サビの《飲まんとやってらんねえ》に合わせて拳を上げながら歌う観客の姿が想像できるのだが、状況的に難しいため心の中で歌いながら拳を上げている観客が多かったように思う。1曲目とは思えない熱量があり、そのまま「フォトフレーム」と、《海を見ている》というフレーズ、青色の照明、深海を感じるギターの音が相まって情景が思い浮かぶ、「キャスターに溺れて」を演奏。

MCでは、こーてぃんがライブ序盤にあったドラムトラブルについて明るく触れつつ、主催がチケットぴあならではの話を続けた。MCを終えると、「3.2.1」へ。一気にライブハウスの雰囲気が明るくなり、ORCALANDの色に染まっていく。「この場所、この時間に集まっている人、誰一人置いて行きたくない」と話した「ボーイミーツガール」ではその場にいる人ひとりひとりと目を合わせて歌を届けようとする大塚の姿が印象的だった。

そして、この日最後の楽曲、「Love is all you need」では「いつかこの歌をみんなで歌いたい。歌えるようになるまで歌い続ける!」と話していたが、今日のORCALANDはその場にいる全ての観客を巻き込み、次にORCALANDのライブを観ることのできる未来を楽しみに思えるようなライブだった。

『Grasshopper vol.1』に続く『Grasshopper vol.2』も、その場に足を運んだ人と、それぞれの思いとパワーが溢れる若手バンドとの音楽の出会いの場になった。vol.3の開催についても続報を楽しみに待っていよう。

Text by 北 純子 Photo by Nanami Shinkai

イベント公式サイト:
https://fan.pia.jp/grasshopper/

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