NDSからラグビー日本代表、そしてRWC2023へ! ウルグアイとのサバイバルマッチがキックオフ!!

NDSからラグビー日本代表、そしてRWC2023へ! ウルグアイとのサバイバルマッチがキックオフ!!

田村優 (C)JRFU

狭き門である。ナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)から日本代表へのサバイバルは熾烈だ。6月11日、EMERGING BLOSSOMSとして『ジャパンラグビーチャリティーマッチ2022』TONGA SAMURAI XV戦を戦ったメンバーは今週末、日本代表として『リポビタンDチャレンジカップ2022』ウルグアイ戦に臨む。トンガ戦、ウルグアイ戦で出色のパフォーマンスをした数名のみが日本代表の宮崎合宿へ合流。大半はこのまま夏の代表シーズンを終えるのだ。6月16日、ウルグアイ戦のメンバーを選出したジェイミー・ジョセフHCは日本代表への生き残りについて言及した。

「選手一人ひとりを見ている。このテストマッチのプレッシャーに耐え得ることができるかしっかり観察したいと思っている。また代表チームとしての準備ができているか見てみたい。2週間しか準備期間がない中、どう調整していくのかは彼らにとって大きなチャレンジだし、自分も楽しみにしている。何人かの選手はこの試合の後に宮崎に来ることになりそうだ。だが、具体的な人数はまだわからない。宮崎には40名近い代表メンバーがいる。そこまでサポートを必要とはしていない」

日本代表の試合登録メンバーは以下の通り。
1三浦昌悟(トヨタV)、2堀越康介(東京SG)、3淺岡俊亮(トヨタV)※、4ヴィンピー・ファンデルヴァルト(RH大阪)、5大戸裕矢(静岡BR)、6飯野晃司(東京SG)※、7山本浩輝(BL東京)、8テビタ・タタフ(東京SG)、9小川高廣(BL東京)、10田村優(横浜E)、11根塚洸雅(S東京ベイ)※、12ラファエレ ティモシー(神戸S)、13シェーン・ゲイツ(SA浦安)、14竹山晃暉(埼玉WK)※、15尾崎晟也(東京SG)、16日野剛志(BR静岡)、17海士広大(S東京ベイ)※、18竹内柊平(SA浦安)※、19秋山大地(トヨタV)※、20シオネ・ラベマイ(BL東京)※、21茂野海人(トヨタV)、22立川理道(S東京ベイ)、23メイン平(BR東京)※
※=ノンキャップメンバー

指揮官は日本代表とNDS、ふたつのチームで活動する意図を改めて説明した。
「今まで2年半で6試合しかできていない。ここからチームを加速、選手を育成するためにこの取り組みをすることになったが、すごくよかったと思っている。2016年から『スーパーラグビー』に出ていたし、私は日本代表とNDSも見ていた。その準備が『ラグビーワールドカップ(RWC)2019』につながった。パンデミックの中、今回の試みは難しいが、(NDSの)堀川(隆延HC)もいい仕事をしてくれたと思っている」

チームを指揮するためではなく、選手をチェックするために試合当日秩父宮ラグビー場を訪れるとジョセフHCは言う。
「選手をセレクトした責任として、現地へ行く。選手たちのパフォ―マンスをしっかり観察したい。このチームは基本的に堀川(隆延HC)、(アランド・)ソアカイ(AC)、斉藤(展士AC)が準備をしてきたので、ゲームの部分では彼らに任せたいと思っている。私は現場に行って、選手たちが準備した部分をしっかり遂行することができるかの見極めたいと思っている。いい試合をすることを期待している」

若手とベテラン、それぞれに期待した。
「若い選手にはテストマッチのプレッシャーの中でもしっかりパフォーマンスできることを証明してほしい。経験がある選手には私が今季ベストのパフォーマンスを見せていないと下した評価が間違っていたと証明してほしい。今回のメンバーには田村、ラファエレ、ヴィンピー、シェーン・ゲイツら経験がある選手がいる。彼らがこの試合でしっかりしたパフォーマンスを見せられるか楽しみにしている」

ジョセフHCは田村のリーダーシップも評価した。
「田村は(横浜)キヤノン(イーグルス)でもキャプテンをしている。堀川とは彼が主将を務めるのがいいだろうと話した。田村はチームをドライブし、コントロールしている。オンフィールドでは10番としてリードし、オフフィールドでもリーダーとしてチームに素晴らしいプレゼンテーションを見せてくれている。彼には一貫性のあるパフォーマンスを期待している。それが彼の未来につながっていくと思っている」

トンガ戦後、ひと足早く日本代表へ合流したLO辻雄康についてもコメントした。
「このふたつのチームはひとつのファミリーだと思っている。ウルグアイ戦では選手を育成させることができるし、それと同時にいい経験を積ませるができる。ケガ人があり、辻のトンガ戦のパフォーマンスを見て宮崎合宿に呼んだ。これまで彼とは一度も一緒に仕事をしたことがないが、興味深いパフォーマンスを見せてくれたので呼んだ。(PRの)北川(賢吾)もそう。ケガ人が出たので、彼にチャンスを与えた」

SH小川について次のように語った。
「過去5年ほど、田中史朗や流大が試合に出ていて小川にはチャンスがなかった。だが、今回、小川にチャンスがきた。日本代表としてしっかり戦ってほしい。土曜の試合をしっかり観察していきたい」

ジョセフHCはTONGA SAMURAI XV戦をこのように評価した。
「最初の試合として難しさはあったと思う。準備期間は2週間しかなく、トンガはこの試合に向けて気持ちも入っていた。去年の代表にいなかった選手を実際の試合で見ることができ、いい強化になったと思っている」

TONGA SAMURAI XV戦はNDSのメンバーにも確かな自信となった。8分にLOファンデルヴァルトのバックフリップパスを受けて先制トライを決めたSO田村は手応えを口にした。
「短い準備期間だったが、ゲームプランを遂行できた。僕自身ミスをしたが、ずるずる引きずらずにプレーできた。もう1試合あるので、また戻って練習してしっかり準備したい。みんなチームをよくしたいと思ってしっかり準備している。その過程が結果よりもうれしい」

74分、相手守備網を強引に突破し、個の能力でトライを取り切ったNo.8タタフも喜びを表した。
「メンバーに入ることができてうれしく思う。しかも、相手がトンガ。トライシーンはチームのサインプレーにあったもの。自分の強みのボールキャリーを生かして取ることができてよかった。今回はいいチャンスだと思うので、しっかりレベルを上げていきたい。課題はフィットネス。80分間もっと走れるように明日から準備したい」

PR三浦はスクラムでの手応えと課題を語った。
「今週1週間スクラムを組み続けてきたので、今日はいい形で出せたと思う。前半はジャパンのスクラムを組めていたが、後半は僕とHOと淺岡のところでバラバラになったので、僕がコネクトして淺岡を前へ出せればよかった。セットプレーはいいアピールができた手応えがある。宮崎ではなく大分合宿となったのは2試合できるのでポジティブに捉えている。どちらでも役割は変わらない。ハードワークすることにフォーカスしている」

若い両WTBはこう試合を振り返った。
竹山「桜のエンブレムをつけて秩父宮で試合に出られてうれしく思う。フィジカルの強いトンガに苦しい時間帯もあったが、スペースへしっかりチェイスする役割を果たせた。トンガにとって意味のある試合になっただろうし、僕らにとっても意味のある試合になった。
トライチャンスを決め切ることができたのはよかった。でも前半のチャンスを生かせなかったのは反省しないといけない」

根塚「次のウルグアイ戦に向けて、今日の80分間がいい経験になった。ボールを持った時のランニングはよかったと思うが、ボールをもらいたい形をもっとチームメイトに言ってもよかった。テストマッチではもっとプレスがきつくなると思うので、もっと早くもらえるようコミュニケーションを取っていきたい。ランニングやスキル、トライを取るところは自信があるので、あとは本当に細かいところ。経験が足りないと思う」

EMERGING BLOSSOMSを指揮した堀川HCは以下のように総括した。
「1週間で何ができるか、やろうとしたラグビーでディフェンスやセットプレーのところはできていたので、1試合目として非常に満足している。自分たちが何のために戦うのか、自分たちの存在意義は何か。チャリティマッチだが、NDSの先には日本代表があり、『RWC』がある。そういう意味でも選手たちはいいチャレンジをしてくれた」

果たして日本代表初戦から何人がサバイブするのか。『リポビタンDチャレンジカップ2022』ウルグアイ戦は6月18日(土)に秩父宮ラグビー場にてキックオフ。翌週からは現在宮崎合宿中の日本代表が登場。ウルグアイとの第2戦は6月25日(土)・ミクニワールドスタジアム北九州、フランス戦は7月2日(土)・豊田スタジアム、9日(土)・国立競技場にて開催。各試合ともチケット発売中。6月18日(土)はNHK Eテレ、7月2日(土)はNHK総合、6月25日(土)と7月9日(土)は日本テレビ系にて生中継。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

リポビタンDチャレンジカップ2022のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2208341

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