初顔合わせのツーマンイベント『FREAKY & GROOVY』 the telephones・石毛輝×Wienners・玉屋2060%インタビュー

7月8日、新代田FEVERで開催されるツーマンイベント『FREAKY & GROOVY』。相対するのは、これが初の顔合わせとなるthe telephonesとWiennersだ。
パンクとダンスミュージックのDNAを持ち、シーンで異彩を放ちながらも支持を集めてきたバンド、という意味では通じ合うところもありそうな2組。それぞれのファンの中にはこの組み合わせを待っていた!という人も多いだろう。そんなライブの開催を記念して、the telephones・石毛輝(いしげあきら)とWienners・玉屋2060%(たまやにせんろくじゅうぱーせんと)、2人のフロントマンによる対談が実現。お互いのルーツからコロナ禍でのライブで感じたことまで、ざっくばらんに語り合ってもらった。
ちなみに、実際に現場ではここに掲載するよりも何倍ものボリュームで熱い会話が繰り広げられた。全部をお見せできないのが残念だが、明らかに意気投合したであろう2組の固い絆は、『FREAKY & GROOVY』のステージ上で爆発するはずだ。

聴きたい音楽を作ろうみたいなところから始まっていきました。(玉屋)

玉屋2060%(Wienners)

――the telephonesとWiennersというのは、ありそうでなかった組み合わせですよね。お互いどういう印象を持っていたんですか?

玉屋 僕はWiennersを結成した頃から知っていました。吉祥寺WARPというライブハウスにtoosmellrecordsというレコード屋があって、そこにthe telephonesのデモがあったんですよ。それで音源を聴いて。わりと僕もクラブミュージックとかディスコとか、ああいう感じのダンスミュージックみたいなのが好きなので、「ああ、こういうバンドがいるんだ」と思って。しかも意外と音源聴いたら音がいなたくて。

石毛 そうなんですよ。海がないからね、埼玉には。

――そのせい?(笑)

玉屋 いや、そこがすごく好きで。ライブだとすごく派手なんだけど、音源聴いたらしっかりその時代のディスコサウンドをやっていて、そのギャップがずっと不思議だなと思っていましたね。しかも、音源で自分たちのやりたいことをやっても、こうやってちゃんと結果を出せるんだっていう。俺らにとっては希望というか、道標みたいなところもありました。

――Wiennersが結成したのが2008年だから、ちょうどthe telephonesがグッと出てきたときですよね。逆に石毛さんはWiennersのことはどういうふうに知ったんですか?

石毛 ベースの∴560∵ちゃんは元々うちのメンバーの知り合いなんです。彼がどこかで「音源聴いてください」って持ってきてくれたんですよ。それで聴いて、最初は「こんなミクスチャーがあるのか」って思いました。すごくテンポも速いし激しい曲調なのに、こんなに転調するんだって思って。好きな音楽も共通しているんだろうなとも思ったし、でもこの編曲、アレンジの手法は俺にはできないなというのも思って。あとは“FAR EAST DISCO”っていう曲。これは来たなと(笑)。

――「DISCO」来たな、と(笑)。

玉屋 いただきました(笑)。

石毛輝(the telephones)

――おふたりのルーツみたいなところって重なってるんですか?

玉屋 ルーツって何ですか? バンドを始めるきっかけって。

石毛 世代的には海外だったらニルヴァーナ、フー・ファイターズとかグランジブームで、地元の友達はハイスタ(Hi-STANDARD)やBRAHMANとか、「AIR JAM」世代のバンドをコピーしていたんですけど、個人的にはボン・ジョヴィが大好きでした。兄貴が8歳上なんですけど、その兄貴がすごい偏屈で、「日本の音楽なんか聴いたら殺すからな」って言われていたんです(笑)。そういうので育ったので、洋楽命みたいな感じでした。

玉屋 石毛さんってニルヴァーナのグランジと、ハイスタとかのメロディックパンクの、狭間の世代だと思うんですよ。でも俺はもう少し下なので、ニルヴァーナを多感な時期に全く聴いていない世代なんです。俺が目覚めたのはDragon Ashがよくテレビに出ていた頃で、Kjがマイクを逆持って口パクに抗議みたいなことをしているのを見て「俺と同じ魂持ったやつがテレビ出てる」って思って(笑)。

石毛 最高だよね。ニルヴァーナもああいう事やってたし。

玉屋 そうそう。そこから日本のパンクを聴くようになって。一時期どハマりしていたのはYOUR SONG IS GOODのサイトウ"JxJx"ジュンさんが昔やっていた……。

石毛 ああ、FRUITY?

玉屋 そう、FRUITYとかSCHOOL JACKETS、あれが自分たちにとってはルーツというか。あのカチャカチャした感じをどんどん派生させていって、そこに自分の好きな電子音とかヒップホップ的なサンプリングとかを入れていってWiennersは出来上がっていきましたね。

石毛 要するにただの天才ってことですね。

玉屋 そんなことないです(笑)。当時はそういうバンドをずっと探していたんですよね。Wiennersみたいなバンドを。でもいないから「やろう」みたいな。聴きたい音楽を作ろうみたいなところから始まっていきました。

石毛 いい話だなあ。うちとは真逆かもしれない。the telephonesは、聴きたい音楽はあったんだけど、日本にはその文化がまだ入ってきてないから先にやっちゃおうっていう感じだったんです。2005年ぐらいのバンドでいったらクラクソンズとか。

周りにいいスタッフとか人間がいてくれたのが大きいと思う。(石毛)

――いわゆる「ニュー・レイヴ」ですね。

石毛 そう、ニュー・レイヴとかニュー・ウェイヴ・リヴァイヴァル。それを日本で先にやったらめちゃくちゃカッコ良いんじゃないかと思って。輸入業者も最初に輸入した人が儲かるじゃないですか(笑)。

玉屋 バンドもの以外も聴いていたりしていたんですか?

石毛 それはもちろん。同じぐらいに(着ていたTシャツを指差して)エイフェックス・ツインもすごく好きになって。一時期はバンドものよりもそっちの方が好きなぐらいでした。ポスト・ロックとかも流行り始めた時期で、歌モノに対してのカウンターで、歌のないインストがあったりして、めちゃめちゃかっこいい尖り方だなと思って。だからthe telephonesの初期もじつはインスト曲が結構あったりするんです。でもライブを重ねる度に、自然とそっちは消えていった(笑)。

玉屋 こういう音楽性で上り詰めることができるって、結構そこが大きいと思うんですよね。僕らもどちらかといえばニッチな音楽をずっとやっていて、ずっと行き切らないというか、「いいことやってるはずなんだけどな」って思っていたんです。そのときは今、石毛さんが言っていたみたいな発想がなかったんですよ。ハナから1個しか用意していなくて。

石毛 めちゃめちゃかっこいいと思うんだけど、そっちの方が。

玉屋 それで成功していたらかっこいいですけどね。

石毛 それは何をもって成功かっていう話で。十分成功といえば成功だと思う。それってバンド観だから難しいし、たぶん酒が必要な話なんですけど……それは後日話しましょうか(笑)。

玉屋 (笑)いや、だからそれができるのがすごいなって。視野が広いなって。

石毛 広くはないんじゃないかな。それはやっぱりラッキーというか、周りにいいスタッフとか人間がいてくれたのが大きいと思う。反対意見が必ずあったっていうのがよかった。

玉屋 俺も周りに意見を聞いたりはしますけど、でも自分は頑固だなと思いますね。自分でやりたいものがありすぎて、完成形まで見えちゃうんですよ。そのイメージは出来上がってるんですけど、それを説明できないというか。

石毛 メンバーにはどう伝えるの?

玉屋 メンバーには「長嶋茂雄みたい」って言われるんですよ。「バーっとやってドンときて」みたいな説明になるんです。

石毛 なるほど、サイン出しつつ口で「バント」って言っちゃうみたいな。

――それも長嶋監督だけどちょっと違う(笑)。

玉屋 「ここで朝日が昇るんだよね」みたいな感じの説明になっちゃうんですよ。そうやって説明してもそれぞれの朝日があったりとかするから、結局それでやってみると意外とお客さんキョトンとしてるな、みたいな。

石毛 そうだね。誰かが夕日をイメージしちゃったりすると成立しないからね。これ実はめちゃくちゃ大事な話で、ここを統一するのは本当に重要だと思います。

――とくにWiennersの場合、途中でメンバーが替わっていますしね。

玉屋 そうなんですよ。そこからが大変でしたね。2人新しく入って、最初は俺も大変だったし向こうも大変だったと思います。今やっと意思疎通が取れるようになってきました。

石毛 そうなんだ。対バンするなら意思疎通が取れていないほうが全然やりやすいなと思ったんですけど(笑)。そのほうが勝てるじゃないですか。

玉屋 でも、取れちゃってるんですよ、もう(笑)。

石毛 ちくしょー(笑)。でも本当に楽しみです。本当に念願の対バンなんです。コロナ禍に一番向いてなさそうな組み合わせですけどね(笑)。

玉屋 でも逆にコロナ禍での発見もあって。今まではとにかく盛り上げて気迫みたいなところで勝負したい、みたいな気持ちがすごくあったんですけど、今はお客さん側からしても変な話、盛り上げなくてもいいよって言われてる状態じゃないですか。だから俺、盛り上げる必要はないと思ってステージに立ってみたら、こんなに肩の力抜いて楽しめるんだって。そうやって楽しくなれば自然と感情が乗ってきて、それがお客さんを煽るということに繋がって出ていく。それがわかったのがめちゃくちゃ大きいですね。

石毛 ああ、僕はその真逆の難しさを感じていて。声が出せない、踊れない、でもthe telephonesのライブだから楽しんでもらいたい。そこでなんかおとなしくなるのはこのバンドの矜持としては違うなと思って。それで最初はとにかく試行錯誤して。玉屋くんとは逆に力が入っちゃったのかもしれないですね。でも玉屋くんの考え方がストレートな気がするんで、それをやってみます。

玉屋 その結果が7月に見られるわけですね(笑)。

石毛 ツーマンするときは何かセッションもしたいですね。

玉屋 ああ、やりたいですね!

石毛 お互いに行き来して、俺がそっちでギター弾いたりとか、玉屋くんがこっちでギター弾いたりとか。そういうのをめっちゃやりたい。でも、Wienners、面倒くさそうだな(笑)。

玉屋 そうなんです、面倒くさいんですよ、うちの曲。

石毛 曲調には馴染みがあるからすんなり覚えられるかと思いきや、転調とかいっぱいあるし。でも、頑張ります。

玉屋 本当にお願いします。やりましょう、ぜひ。

Text:小川智宏 Photo:かい

<ライブ情報>
FREAKY & GROOVY

7月8日(金) 東京・新代田FEVER
開場19:00 / 開演19:30

チケット料金:4,000円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※未就学児童入場不可(小学生以上チケット必要)
チケット購入リンク:
https://w.pia.jp/t/freaky-and-groovy/

<リリース情報>
the telephones Digital Single『Feel bad / Whoa cha』

Now On Sale

配信リンク:
https://thetelephones.lnk.to/fbwc

the telephones Full Album『Come on!!!』

2022年9月14日(水) リリース

Wienners Full Album『TREASURE』

2022年7月20日(水) リリース

【収録曲】
01. SOLAR KIDS
02. GOD SAVE THE MUSIC
03. MONSTER
04. ブライトライト(クラシエフーズ『たべる図鑑 恐竜編』CMソング)
05. BIG BANG
06. Magic Bullet Music
07. HORO NOVA AZIO
08. FACTION(フジテレビ系TVアニメ『デジモンゴーストゲーム』OPテーマ)
09. BRAVES
10. 日本中 I WANT YOU
11. SHINOBI TOP SECRET(テレビ東京系TVアニメ『ニンジャラ』EDテーマ)
12. よろこびのうた
13. LIFE IS MY LANGUAGE
14. 真理の風

詳細はこちら:
https://lit.link/wiennerstreasure

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