【DOBERMAN INFINITY】「失ったからこそ見つけられた」アルバム『LOST+FOUND』に込めた想い

DOBERMAN INFINITYがニューアルバム『LOST+FOUND』(ロストアンドファウンド)をリリース。前作『OFF ROAD』から約4年3カ月ぶりとなる本作は、人気シングル6曲に新曲6曲を加えた全12曲をパッケージ盤に収録。それら12曲にさらなる新曲12曲を加えた全24曲の配信限定完全盤もリリースされた。

タイトル『LOST+FOUND』の意味はずばり、“遺失物取扱所”。壮大なボリュームとなり、それぞれの曲が様々な表情を見せてくるこのアルバムには、どんな想いが込められているのか。メンバー全員に話を聞いた。

「ライブが一生できないかもしれないと思った」

──まずは、アルバムタイトルに込めた意味を教えてください。

GS 僕らはいつもタイトルを決めてから内容を詰めていくことが多いんですが、今回はコロナ禍を経たことが大きく影響しました。日常がここまで失われる経験をしたことはなかったですし、順風満帆とまではいかなくても、思いどおりと言えば思いどおりだった。小さな壁はあっても、ここまで想像を超える事態に直面したことはなかったんです。

ライブが一生できないかもしれないと思ったし、音楽を取り上げられる可能性すら感じました。このまま音楽を続けていけるのだろうかと不安がよぎりましたね。正直、これほど心が弱った瞬間は過去にありませんでした。

と同時に、あらためて自分と向き合い、強く生きなきゃと思えた時間にもなって。『LOST+FOUND』のタイトルどおり、失ったからこそ見つけられたものがありましたが、それってきっと世の中の人にも当てはまると思うんです。

メンバーの「推し曲」は?

──掲げたテーマを物語るような、心に響く曲も多いですね。その中から、皆さんの“推し曲”を教えてください。もちろん、24曲すべて推したいとは思いますが。

SWAY 心に響くと言っていただいた後に挙げるのがためらわれますが……、僕は『有無』!

GS いや、『有無』が響いたかもしれんし(笑)。

SWAY “響く”歌詞では……(笑)。ストレートで、楽曲自体はゆったりしているけど跳ねている感じで。24曲もあるからこそ、遊べた曲かなと思っています。実はバランスにもすごくこだわって。おちゃらけすぎず、クールさも出しつつ。サビを担当させてもらったんですが、結構細かいノリを入れました。

GS クセになるよね。

SWAY そうなんです。なので、こうして24曲が揃った今、僕の中で第1位に上り詰めました。他の曲も挙げたいんですけど、そうすると僕の『有無』に対する愛が薄れちゃうので。ただ、その時々によって推し曲って変わるので、また1カ月後くらいに聞いていただければ(笑)。

SWAY

P-CHO 僕は『Backstage Freestyle』ですね。肩の力が抜けた感じがありつつも渋いところが気に入っています。

ジャマイカのサウンドプロデューサーで、Drakeのアルバムにも参加したJ.L.L.がプロデュースをしてくれて。ミックスもNicoというマイアミのミックスエンジニアさんに手掛けてもらったんですが、理想の仕上がりになりました。

ミュージックビデオをアルバムからの第1弾としてド〜ンと出せましたが、その後にいろいろなカードを出していくイメージを持てたのはこの曲のおかげだと思っています。

P-CHO

本当は“作る予定じゃなかった曲”も

KAZUKI 僕は『もう二度と』ですね。コロナの時代になってから、自分の中では“命”がキーワードのひとつになっていて。多くの命が失われるのを見たり聞いたりする中、いつでも自分にあり得ることだなと思えたんです。もし大切な人が突然いなくなったら、かけたかった言葉やしてあげたかったことを思って後悔ばかりが残るだろうし。

でも、そんなこともいずれ忘れ、また失って気づいてを繰り返すのが生きていくということ。だからこそ、この曲を聴いたときだけでも大切な人に気持ちを伝えたくなってほしい。そんな曲になってくれたら、作ったかいがあるなと思っています。

KAZUKI

KUBO-C 僕は『LOVE IS』ですかね。

SWAY KUBOさん、別の取材では違う曲を推してたじゃないですか!

KUBO-C いいやん。本当は全曲推しなんやから。変えたんじゃなくて、いろいろな曲を広めていきたい一心で……。

SWAY そう言われちゃうと、変えなかった僕が広める気がないみたい……。

KUBO-C (笑)。タイトルからして一見ラブソングに思われがちな曲だと思うんですけど、自分たちがいろいろ経験して今の年齢になったからこその愛の歌だなと思っていて。もちろん、聴いてくださる方それぞれの捉え方でいいんですが、僕たちなりの愛の形を感じてもらえたらなと思っています。

KUBO-C

GS 僕は『LOST&FOUND』です。

SWAY GSさんは変えないですね(笑)。

GS だって、絶対に聴いてもらいたいから。他の曲を広めたくないわけじゃありません!(笑)

実は、本当は作る予定じゃなかった曲なんです。そもそも、アルバムのタイトル曲をなくそうとしていて。なぜならタイトル曲があると、それだけが推し曲に見えてしまうから。

でも、他の曲を全部作り終えた後でいいトラックに巡り合い、作らずにはいられなくなって。アルバムを作ってみての素直な気持ちを歌詞に書くことになりました。

アルバムの中にはコロナ禍と関係ない曲ももちろんありますが、個人的にはやっぱり(コロナ禍が)大きく影響したアルバムではあって。24曲目の総括として、『LOST&FOUND』というものをシンプルに表現したいなと思ったんです。

僕個人の話ですが、音楽をやること、ライブをやること、ドーベルとして音楽を多くの人に届けることにネガティブになっていた分、アルバムを作ることで、それが必要だと再確認させてもらえた気がして。自分のバースでそんな気持ちを洗いざらい吐けましたし、そうすることで体の中に溜まっていたものをようやく出せました。新たな気持ちで次に行く区切りの1曲になりましたね。

GS

──個人的には、『始まりの途中』も推してほしい1曲です。

全員 お〜っ!

GS やっぱり、「いくつもの犠牲を疑ったりも(※歌詞の一部)」してきました?

──たぶん、犠牲を疑ってきたし(笑)、心に響く曲でした。

KAZUKI 泣けますよね。

P-CHO 僕たちも皆さんの心に響いてほしいなと思っている曲です。KAZUKIもレコーディング中にグッときたと言ってたしな?

KAZUKI そうなんです。

P-CHO 『ずっと』なども手掛けてくださった安達練さんがプロデュースしてくださって。最初に曲を聴いたときは、ちょっと不安があったくらいなんです。俺らで表現しきれるのかなって。でも、やってみようとなり、大満足の1曲になりました。

人間って、誰もが頑張っているじゃないですか。けれど、その中で犠牲にするものもあるし、その犠牲がバネになって高く飛べることもある。今後ライブで披露する中で自分たちも歌詞に背中を押されたり、気づかされたりする曲になっていくのかなと思います。

これからの「DOBERMAN INFINITY」について

──まさに、アルバムを引っ提げてのツアーが控えていますね。

SWAY 自分たちの中では、どこか新しいライブスタイルを作りたい気持ちが強くて。これまでの曲でのベストは(過去のライブで)出せたと自負していますから、ここからまた新たに構築する気持ちで。

今まで来てくださっていた方には新しいドーベルを発見してもらえると思いますし、今回初めて来てくれる人にも確実に楽しんでもらえるはず。

ただ、ここまで新曲が多いとバンドさんが大変ですよね(笑)。準備も大がかりになる分、期待してもらえる内容になると思います。

──今後のDOBERMAN INFINITYについて、最後に聞かせてください。

GS リアルな気持ちを言うと、このアルバムに必死すぎて…(笑)。

もちろん、またアリーナツアーを実現させたいとか、そういった展望はそれぞれの中にあります。でも、まずは一歩一歩ですね。

僕たちはこれまでも一歩一歩踏みしめて確実にやってきた人間ですし、何が起こるか分からない時代を経験した今だからこそ、全力で今を過ごしていかなきゃいけない。その結果、行き着く先に夢や未来が待っていればいいなと思っています。

取材・文:渡邉ひかる
撮影:川野結李歌

<リリース情報>
DOBERMAN INFINITY 4thアルバム『LOST+FOUND』

パッケージ盤:発売中
配信限定完全版:配信中

配信リンク:
https://ldh.lnk.to/LOSTandFOUND_dobermaninfinityID

購入リンク:
https://ldh.lnk.to/0706_DI

ぴあアプリではDOBERMAN INFINITYのアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。

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