ザ・フォーク・クルセダーズ「イムジン河」の集大成となるCDが発売決定 川崎鷹也、坂崎幸之助ら参加の新録バージョンも収録

ザ・フォーク・クルセダーズ「イムジン河」の集大成となるCDが発売決定 川崎鷹也、坂崎幸之助ら参加の新録バージョンも収録

ザ・フォーク・クルセダーズ『イムジン河』ジャケット(1968年版)

ザ・フォーク・クルセダーズの楽曲「イムジン河」の2022年最新バージョンを収録したCD作品が、9月28日にリリースされることが決定した。

「イムジン河」はメジャーデビュー前のザ・フォーク・クルセダーズが1967年に発表した楽曲。1968年2月20日、メジャー発売前日に発売中止となったが、様々なアーティストに影響を与え、今日まで歌い継がれている。

今作は1968年オリジナルバージョンを含むこれまでにザ・フォーク・クルセダーズによって発売された4つのバージョンに加え、ザ・フォーク・クルセダーズのきたやまおさむと同曲の作詞者である松山猛を筆頭に、イルカ、川崎鷹也、クミコ、坂崎幸之助(THE ALFEE)、清水ミチコ、杉田二郎、南こうせつ、森山良子、上柳昌彦(ニッポン放送パーソナリティ)による最新レコーディングバージョンも収録された集大成的な1枚となっている。

またCD発売直後の9月30日には、音楽監督に高田連を迎えて『あの素晴しい歌をもう一度コンサート2022』が東京・東京国際フォーラム ホールAで開催される予定だ。

きたやまおさむ コメント
■生き残る歌「イムジン河」

今回の新録は、私にとって五度目の「イムジン河」への参加となった。これを解説しておきたいと思う。
まずは第一次の、アマチュアのフォークルのもので、300枚の私家版『ハレンチ』というアルバムに収録され、発売は1967年の秋の京都だった。初めて聞いた時(おそらく1966年頃)、「誰が祖国を二つにわけてしまったの」という松山猛のオリジナリティの高い歌詞が、私の心に鋭く突き刺さった。当時は2番までしかなく、下手な原語で一部を歌っていたが、やがて東京のコンサートで「大阪と東京の間でもし分断されていたら、今日この歌はここで歌えなかった」と私が述べたことを記憶する聴衆がいるほど、心に残る歌となっていった。
次いで、プロになった第二次フォークルの「イムジン河」で、1968年、3番の歌詞を得てスタジオ録音された。「帰って来たヨッパラィ」に続く第二弾として、発売前から深夜放送で話題となったが、私たちはこれを「朝鮮民謡」だと思い込んでいて、その認識不足が朝鮮総連のクレームにつながった。原作者が半島におられたという事実があり、レコード会社は本社の意向を得て発売直前に中止を決断した。発売中止になってから会社と交渉を繰り返したが叶わず、30年以上も経って2002年に発売がようやく可能となったものだ。
この2002年、第三次フォークルが坂崎幸之助の参加を得て再結成され、NHKホールの『新結成記念解散音楽會』で歌われた。このライブ盤には、分断されたものが結ばれることを願って私と加藤和彦による4番が加えられ、「イムジン河・春」として収録された。
さらに、加藤和彦が自死で逝った後になってしまったが、故人の発案でパトリック・ヌジェ(Patric Nugie)がロマンチックなフランス語で歌ったバージョンが録音された。坂崎と私がメンバーとなった第四次フォークルによる『若い加藤和彦のように』というアルバム(2013年)に収録されている。
そして今度のイムジン河・新録が五度目の「イムジン河」である。2002年の「春」をウクライナにおける戦争を意識して改変し、4番を作り上げた。評価はこれからだが、さまざまな意味の「和」に向けて、内容に相応しい形で集まった仲間たちによる、歌い分けて歌い継ごうというメッセージの溢れるものとなったと自負している。心より、ミュージシャンとその関係者に感謝したい。
私は、これまで「イムジン河コンサート」を何度か開催し、これ以外にも多くの「イムジン河」の制作に関わってきたが、出会ってから50年以上を経て、いま改めて思うことがある。皆は当時、発売中止になってひどく悲しんだが、発売中止になったからこそ記憶に残り、歌はフォークルだけのものではなくなった。おかげで歌は翼を得て飛び立ち、歌詞にはヴァリエーションも生まれ、多くの歌手やミュージシャンによって歌い継がれるようになったと感じる。これは、「音楽は国境を越える」というメッセージを正しく体現している歌として、苦しい困難を常に生き残る、世界でも珍しい「生きている歌」なのである。
最後に、この歌の如く、何があっても多くの人にできる限り生き残ってほしいと思う。

<リリース情報>
ヴァリアス・アーティスト『イムジン河』

2022年9月28日(水) リリース
価格:2,000円(税込)

【収録内容】
M01.「イムジン河」2022年新録音バージョン
M02.「イムジン河」1967年『ハレンチ』収録バージョン(MONO)
M03.「イムジン河」1968年オリジナル・シングル・バージョン
M04.「イムジン河・春」2002年『新結成記念 解散音楽會』収録バージョン
M05.「イムジン河」2013年『若い加藤和彦のように』収録バージョン
M06.「イムジン河」1968年オリジナル・シングル・バージョン(カラオケ)
M07.「イムジン河」2022年新録音バージョン(カラオケ)

※既発楽曲は全て2022年最新リマスタリング

<コンサート情報>
『あの素晴しい歌をもう一度コンサート2022』

9月30日(金) 東京・東京国際フォーラム ホールA
開場14:00 / 開演15:00

出演:きたやまおさむ / 坂崎幸之助 / 清水ミチコ / 南こうせつ / 森山良子 / ニッポン放送パーソナリティ 上柳昌彦 / and more

音楽監督:高田連

チケット購入リンク:
https://w.pia.jp/t/anosuba-22/

公式HP:
https://www.anosuba.net/

ザ・フォーク・クルセダーズ ユニバーサル ミュージックHP:
https://www.universal-music.co.jp/the-folk-crusaders/

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