三浦宏規、高野 洸らが帝国劇場で中華統一に挑む! 舞台『キングダム』キャスト6名インタビュー

まっすぐ進む信と一緒に、中華統一を目指す感覚を

紀元前3世紀、春秋戦国時代の中国。初めて天下統一を果たした始皇帝と、彼を支えた武将・信、ふたりが運命的な出会いを果たす少年時代に始まり、多くの仲間を得、同時に多くの敵と戦いながら、天下統一に向かって突き進んでいく姿を描く漫画『キングダム』。2006年に連載開始、2012年にテレビアニメ第1シリーズの放映を開始して現在は第4シリーズまで放映、2019年に実写映画公開、2022年には映画第2弾公開と、その都度大きな反響を呼んだ。原作の累計発行部数も2022年9月時点で9200万部を突破し、まさに知らぬ者はない作品と言うべきだろう。

そして、ついに舞台版『キングダム』が誕生する。上演されるのは、100年を超える歴史を誇り、この国を代表する劇場のひとつである帝国劇場。風格ある大劇場だからこその広々とした空間は、信たちの戦いの場にふさわしいのではないだろうか。

信役ダブルキャストの三浦宏規(左)と高野 洸

信として、その戦いの先頭に立つのはダブルキャストの三浦宏規高野 洸。兄弟役での共演経験を経て、「一緒に昇ってきた戦友」だと高野は言う。そんな彼らが同じ役で競い合うことには、ふたりのファンならずとも期待せずにはいられないだろう。

信は「まっすぐ突き進むけれど、敵だった人間でも罪がなければ殺したくないっていう感情をすごく大事にしていて、内に秘めた人間力を所々で見せる。すごく格好いいし、ついて行きたくなるような存在」だと高野は考えているそう。一方三浦にとっては、「無鉄砲でまっすぐ、まずは自分の思ったところに突っ込んでいくところは、自分と少しリンクしている」そうだ。そんな彼らは、信をどのように表現するのだろうか。

また、のちに始皇帝となる嬴政と信の幼なじみ・漂を1人2役で演じる小関裕太牧島 輝、信たちの前に立ちはだかる嬴政の弟・成蟜を鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズ Jr.)神里優希がそれぞれダブルキャストで務める。華と実力を兼ね備えた若手キャストの競演は、「今回はミュージカルではないので、比較的決まり事が少なくなる。だからダブルキャストでやることによって、例えば信と嬴政/漂も、僕と小関くんが演じる時と僕と牧島くんが演じる時とでは、小関くんと牧島くんの演技が違うかもしれないし、それに応じて僕の演技も結構変わってくるはず。いろいろなキャストの組み合わせで観てもらえたら嬉しい」と三浦も化学反応を期待した。

ダブルキャストは初めての経験だという高野も「いろいろな組み合わせが何通りもあって、そこでしか生まれないものがあり、違う重みのある剣を交えたり違う戦いの炎があったりする。それを間近で見られることはすごく貴重な経験だと思う」と、多くの組み合わせがあるからこそ生まれる刺激を楽しみにしているようだ。

嬴政・漂役ダブルキャストの小関裕太(左)と牧島 輝

嬴政と漂について、小関は「すごくミステリアスな人物だけど、そこにちゃんと現実味をもたせたいので、読解していくことが楽しみ。余白がたくさんあって、創りがいがある」、牧島は「漂はいつもニコニコしているけど冷静な部分もあって、現実にいたら好きになってしまいそうな魅力がある。嬴政は強いし、民のことを考えているし、中国を統一するという大きな夢に向かって戦っているところに男として憧れる」と、それぞれにキャラクターへの愛着とそれを表現するうえでの意欲をうかがわせた。

「驚きがたくさん詰め込まれている作品で、人情、愛などいろいろな要素があるなかで、僕は特に知略の部分に惹かれた」(小関)、「キャラクターの個性が強くて、ひとりひとりのキャラクターに強い思い入れがあります。単純にどちらかが悪いという話ではなく、それぞれの国の正義も描かれている」(牧島)などとさまざまな視点で感じた『キングダム』の魅力を、彼らは演技にのせて観客に届けてくれるに違いない。

成蟜役ダブルキャスト 左から)鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズ Jr.)と神里優希

成蟜を演じるふたりも、鈴木は「原作を読んでいる最初は嫌いだったけれど、読んでいくうちに好きになってきた」、神里も「性格が悪そうにも見えるけれど、寂しい部分や悔しさも抱えていると思う」と、敵役である彼の奥行きに魅せられているようだ。さらに「登場人物ひとりひとりがストーリー上で話した言葉が、そのまま史実に繋がっていくように感じられる構成力がすごい」(鈴木)、「男の友情や戦いなど常にワクワクする展開がたくさんあって魅力的だけど、成蟜は男の友情とはまた別(のところにいる存在)。そこはしっかりもっていたい」(神里)と話すふたり。きっと彼らは、憎らしくもどこか愛すべき部分をもった成蟜を生み出すことだろう。

また、鈴木は「家臣からは信頼されていなかったり、玉座の上でよく胡坐をかいていたり」、神里は「しっかり性格悪く、嫌われるように。生意気だった昔の自分を活かす時がきた」と、思わずくすっと笑ってしまいそうな発言も。ふたりの旺盛なサービス精神を感じさせた。

一方、三浦は信が大将軍になるべく突き進んでいく原動力は、共に育ち唯一の頼れる存在だった「漂を、目の前で亡くしたこと」ではないか、とする。「舞台で描くなら、序盤に登場しそう。信にとって本当に大切な場面になるし、僕としても大事に描きたい」と、漂が命を落とす場面への覚悟を伝えた。

帝国劇場の長い歴史の1ページに残る作品に

『キングダム』は2023年に上演されるが、帝国劇場は建て替えのため2025年に休館となる。そのため、彼らは帝国劇場の長い歴史に思いをはせる発言も。特に三浦はハク役で出演した舞台『千と千尋の神隠し』で、橋本環奈と上白石萌音がカンパニーを背負い帝劇に立つ姿を間近に見られたことが貴重な経験だったそう。「そこで学んだことを、今回は洸と一緒にがんばりたい」という。

牧島は、来年が113年目となることに着目。「それだけ長い歴史があるなんて、本当にすごいこと。その113年目の歴史を創れるような作品を僕たちが創りあげたい」と話す。小関は「劇場にしみ込んだ痛みや汗、笑い、かつてあったであろう拍手の反響音、そういったものを自分の力にしながら過ごせたら」と口にした。高野も「たくさんの役者さんが出演されてきた歴史ある劇場。僕にしか出せない色味を出すというよりは、新しい発見をするという意気込みで」臨みたいという。

さらに、ジャニーズ Jr.として10代前半から帝劇に出演していた鈴木も「当時は中学生で、帝国劇場に立たせてもらえるありがたさをなかなか実感することができなかった。でも『キングダム』では、歴史の重みを感じながら一生懸命作品を創っていきたい」と発言。神里も「『いつかあのステージに立ちたい』と思っていたので、今回それが叶って本当に嬉しい。一瞬一瞬を大事にして劇場に通いたいと思います」と、思い入れを語った。

「『キングダム』は壮大な世界観が魅力。そして信がつらい時はつらくなるし、戦っている時は『勝ってくれ』と心から思う。漫画を読む人、映像や舞台を見る人は、ハラハラドキドキしながら信と一緒に中華統一を目指しているような感覚になって楽しめる」のではないかという三浦。彼らの熱気に満ちた舞台の幕開けを、期待しながら待ちたい。

取材・文:金井まゆみ 撮影:源賀津己

<公演情報>
舞台『キングダム』

2023年2月5日(日)~2023年2月27日(月)
会場:東京・帝国劇場
2023年3月~5月に大阪(梅田芸術劇場メインホール)・福岡(博多座)・北海道(札幌文化芸術劇場 hikaru)にて上演

チケット情報はこちら:
https://w.pia.jp/t/kingdom/

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