三浦宏規、「刺激的な1年」の最後に挑むフレンチロックミュージカル『赤と黒』。自由な稽古場でつくりあげる美青年・ジュリアンとは?

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AIざっくり要約

  • 三浦宏規がフレンチロックミュージカル『赤と黒』に出演し、野心ある青年ジュリアン・ソレル役を演じる。
  • ジュリアン役の三浦はキャラクターをピュアだとしながらも複雑な一面もあると語る。
  • 三浦は今年を刺激的な1年と振り返り、来年も新しい作品に取り組みたいと語った。

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スタンダールの同名小説を原作に、『1789』『ロックオペラ モーツァルト』のプロデューサー、アルベール・コーエンの手でミュージカル化、パリで初演されたフレンチロックミュージカル『赤と黒』がこの冬、上演される。今春には宝塚歌劇団で『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』というタイトルで日本初演されたが、このたびは三浦宏規主演、世界的話題作『SIX』共同演出家であるジェイミー・アーミテージが手掛ける新演出版。今年は『キングダム』の信役、『のだめカンタービレ』の千秋真一役と話題作への出演が続く三浦が、野心あふれる美しき青年・ジュリアン・ソレルに挑む。三浦に意気込みと見どころを聞いた。

危険な美青年・ジュリアンには甘酸っぱい一面も「ピュアボーイです(笑)」

――稽古もかなり進んでいると伺いました。

ひと通り最後まで動きがついて、また最初に戻ってそれぞれのシーンを深めているところです(※11月中旬取材時)。稽古場自体はとても和やか。共演者はユーモアがあって個性が溢れすぎた人たちばかりで、演出のジェイミーも、振付のアレックス(アレクザンドラ・サルミエント)も作品を楽しんで作る方々です。稽古場で起こるハプニングや予想外のことも面白がってどんどん取り入れていく。だからキャストも自由に動きやすいですし、いい雰囲気で稽古が進んでいます。

――原作は文学史にも載るような古典的な名作文学ですが、それを現代的なフレンチロックで綴るミュージカル。作品の印象は?

すごい話だな、と思いました。恥ずかしながら出演のお話をいただいてから本を読んだのですが、今の時代の倫理観からすると驚くくらい人間関係がドロドロしている。でもすごくいい作品だなと思った一方で、演じるのは難しそうだし、かなり主役のジュリアン・ソレルにかかっているなと思いました。(夢咲)ねねさんは宝塚時代に『赤と黒』に出演されたそうで(柴田侑宏脚本版、ミュージカルとしては今回のものとは別作品)、ジュリアンは男役の方にとっての憧れの役だとおっしゃっていました。……(プレッシャーだから)言わないで~! と思いましたが、それだけ魅力的なキャラクターだなと僕自身も感じました。

――そのジュリアンに関して、公演決定の発表時点では三浦さんは「色気はあるけれども幼さが残っているキャラクター」だとおっしゃっていましたが、稽古が進んでいる今、どう感じていますか。

原作だと彼の動機は不純なところがあったりしますが、今回ジェイミーと作っているジュリアンはすごくピュアです。もちろん成りあがっていきたい思いや、富裕層に対する反骨心なども強く持っているのですが、実際はそれまでの人生でほとんど女性と向き合う経験がなかったので、いざ女性とふたりきりになった時に何していいかわからない……みたいな奥手さもあって、甘酸っぱいんですよ。一方でひとりになったら熱い思いを歌に乗せて雄弁に語る。二面性があるなと感じています。危険な一面がありながらも、ピュアボーイです(笑)。

『レ・ミゼラブル』の学生たちとも通じるし、今見てもグサっと刺さる

――ジェイミーさんの演出で面白いなと思ったところは。

思ったよりコミカルです。風刺的なシーンもあるし、クスっと笑えるシーンもある。ストーリーとしては悲劇なので、笑いどころがあればあるほど、悲劇がひきたつとジェイミーが言っていて、本当にそうだよなと思いました。あと、結末が原作とちょっと違っていて……いや、骨子は変わらないのですが、そこに至るまでのやりとり、ジュリアンの葛藤といった部分が少し違って、それが僕はすごくリアルで、その演出がついたときに、とても演じやすくなったんです。面白いなと思いました。

――スタンダールの原作では貧富の格差といったことも主軸にありますが、ミュージカル版としては恋愛や人間関係がメインですか?

いえ、色々な面があり、人間の愛と欲望というものと同時に、もちろん格差社会の中で成りあがっていくジュリアンという人物を通して、社会への提言といった面も描かれています。すごく難しいなと思うんです。『赤と黒』の見どころはどこですかとよく聞かれるのですが、そういったメッセージ性もあれば、音楽はフレンチロックでカッコいいし、その音楽をまず前面に押し出す演出も斬新だし、ダンスシーンもすごい。あとは観る方がご自由に受け取ってください、でいいとは思います。

――三浦さんも出演した『レ・ミゼラブル』と時代背景はほぼ同じ。

そうですね。そういう意味では『レ・ミゼラブル』の学生たち……情熱を持ち、変革を求め、でも何も成就できず死んでいくというのは、重なるところはあるかも。でもこれはどの時代でもどの国でも変わらずある話だと思うんです。今、日本でも貧富の差はどんどん広がっているし。スタンダールはここまで普遍的な話になると思わずに書いたんじゃないかな、と思うくらい、今見てもグサっと刺さる話です。

――ところでフレンチミュージカルは今、日本でも人気のジャンルですが、三浦さんは初出演ですね。現代的なサウンドでとにかく音楽がカッコいいイメージですが、演じていてどうでしょう。

(キーが)高いんです! いい加減にしてほしいくらい高い(笑)。もともとフランスではロックシンガーが歌っていたそうです。これをちゃんと歌いこなすには……“ノリ”が必要ですね。常に新鮮な気持ちでノリ良くいかないと体力が持たない! ただ、全体の印象としてはすごく日本語に合う気がします。上演台本・訳詞の福田響志さんがいい歌詞を書いてくださって、元々日本語で作られたみたいな音のハマり方をしている。歌で物語がどんどん進むというより1曲ずつ心情を歌うような作品なので、綺麗な言葉を並べやすいという理由もあるかもしれませんが。わりとショーっぽく作っているナンバーが多いので、スピード感もあって、見やすいと思います。

――ところでジェイミーさんは、まだ日本では上演されていませんが世界的にヒットしているミュージカル『SIX』で共同演出された方。トニー賞ミュージカル演出賞にもノミネートされていますが、日本では初演出です。……どういう方ですか?

すごく可愛い方です。もちろん演出家なので色々なことを俯瞰して作っているのですが、俳優の心情にもとても寄り添ってくれるし、ご自身が作ることを楽しんでいるのが伝わる。稽古を見ながらすごくよく笑っているし、若い分(20代)ノリがいいんです。曲が終わったら「Fuー!」って言ったり(笑)。演出家の方のそういう素直な反応を見ると、こちらも「もっといいものを見せなきゃ!」という気持ちになります。……あととても日本滞在を楽しんで、日本文化に親しんでくれているようで、先日は稽古場近くのスーパーでまぐろのお寿司を買っていました(笑)。アレックスはヒレカツ丼。日本食を楽しんでいるなー! と思った(笑)。

来年以降も思考を止めたくない

――『赤と黒』、原作におけるこのタイトルの意味は諸説ありますが、このミュージカル版での“赤”と“黒”は、何の色だと三浦さんは考えますか?

原作だと赤はナポレオンの軍服の赤で軍人、黒は着ている衣装の色から聖職者を表わすというのが一般的なんですよね。……このミュージカルでは、うーん……、歌詞としても「黒い闇に赤い血潮」とか色々出てきますが、演じていて思うのは、赤は燃えるような愛の色でもあり、パッション、情熱。何が自分にできるかわからないけれど、とにかく上を目指していた時の高揚感のような情熱が赤だと思う。黒は……憎しみですね。僕自身は黒が好きなんですけど、この作品ではネガティブな感情の象徴だと思います。

――ありがとうございました。最後に少し話を変えて。2023年ももうすぐ終わりますが、振り返ってみて今年はどういう1年でしたか? 来年の抱負とともに教えてください!

今年は……キツい、大変な1年だったな(笑)。『キングダム』に『のだめカンタービレ』にこの『赤と黒』。でも舞台以外のお仕事含め、自分としてはワクワクできる作品ばかりでした。特に今年は新作が多く、ずっとクリエイティブな作品づくりに携われたことが嬉しいです。長年愛された作品を受け継ぐ大切さや良さもありますが、新作というのは視野が広がるし、自分の力も試されるので、やっぱり楽しいんです。刺激的な1年でした。来年以降も思考を止めたくないので、そういう仕事がたくさんできたらいいなと思います!

取材・文:平野祥恵 撮影:山脇佳代
ヘアメイク:矢崎麻衣
スタイリスト:小田優士

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<公演情報>
フレンチロックミュージカル『赤と黒』

演出:ジェイミー・アーミテージ
上演台本・訳詞:福田響志

出演:
三浦宏規/夢咲ねね 田村芽実 東山光明 川口竜也/東山義久 駒田一 他

【東京公演】
2023年12月8日(金)~12月27日(水)
会場:東京芸術劇場プレイハウス

【大阪公演】
2024年1月3日(水)~1月9日(火)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/rouge-noir2023/

公式サイト:
https://www.umegei.com/rouge-noir2023/

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