山田涼介と西田敏行に聞く、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』での時空を超えた共演

山田涼介と西田敏行に聞く、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』での時空を超えた共演

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

「共演シーンがないからこそ、生でお芝居が見られるまたとない機会だと思って、西田さんの撮影の日にお邪魔しました」と言葉を続けた山田は、「浪矢さんが成海璃子ちゃんの演じたかつての恋人と会話するシーンだったんですけど、西田さんがそこで台本にないセリフをその場で生まれた空気に乗せて言ったときにビックリして。自然な演技をする上では、そういうことも大切なんだなということを学びました」と振り返る。

すると、西田も「僕も、山田くんが虹郎くんと寛一郎くんと一緒に夜の街を走って逃げる冒頭のシーンの撮影を見学しましたが、今の若い人たちの感覚をリアルに表現していた3人の関係性がとても好きでしたね」と絶賛。「作品という土俵に乗ってしまったら、俳優には先輩も後輩もなくて、その役をどう生きるのか? を考えている人がいちばんスゴいんでね。僕が若い人たちから吸収できることももちろんあるんです」と語る。

そんな西田の言葉を引き継ぐように、山田が今回の自分の作業を振り返る。「僕が普段しているアイドルの仕事は、自分の存在を全面的に前に押し出さなければいけない。でも、この映画は、僕が主演という立場を一応いただいていますけど、群像劇なので、みんなが主人公ですよね。しかも、敦也のような等身大のちょっとグレた普通の男の子を演じるのは初めてだったから、自分が作り上げたキャラクターをどんどん薄めていくことを心がけていました」

その言葉を聞いて、西田は「そこが山田くんのクレバーなところです」と言って目を細める。「ショウビズのときの自分の在り様と、映画でひとつの役に徹したときの在り様の違いを分かっている。だから、普通のアイドルの作品とは違う風合になった。山田くんがこの作品を本当にクオリティの高いものにしてくれたと思いますし、『理由なき反抗』(55)のジェームズ・ディーンと同じ空気を漂わせている彼は、いつかもっと大きな波を起こしてくれるような気がします」

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、名優と名優にその才能とポテンシャルを高く評価された若き逸材の心が時空を超えて共鳴し合い、観る者の心を熱く震わせるハートウォーミングな作品。映画館で、彼らのクリエイティブな精神にもぜひ触れてみてほしい。

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

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