「PFFアワード2017」グランプリは清原惟監督『わたしたちの家』

「PFFアワード2017」グランプリは清原惟監督『わたしたちの家』

「PFFアワード2017」表彰式の模様

新しい才能の発見と育成、新しい映画の環境づくりをテーマに1977年にスタートした自主映画のコンペティションをメインプログラムとした映画祭。第39回を迎える今年は、PFF アワードに548本の応募があり、17作品が入選。最終審査員として、「PFF アワード2000」グランプリ受賞である李相日(映画監督)、市川実日子(女優/モデル)、渡部眞(撮影監督) 、永井拓郎(映画プロデューサー)、横浜聡子(映画監督)が審査にあたった。

【清原惟監督の受賞コメント】

グランプリという素晴らしい賞をいただき、本当に光栄に思っております。ありがとうございます。私はPFFアワードに3度目の入選で、今まで賞をいただいたことはなかったので、今回こそは思っていたんですけど、(授賞式の)最後の最後で、グランプリをいただけて、ビックリして信じられない気持ちがいっぱいです。この作品は私だけの力ではなく、多くの関わってくださった皆さんと作り上げた作品なので、まずは皆さんに感謝をお伝えしたいです。ポリフォニックに響いていく2つの世界がテーマになった作品なので、多くの方々にご覧いただき、皆さんそれぞれの映画になったことで、ポリフォニー性が広がったと思います。今後もより多くの方々に観ていただきたいと思っていますし、この賞に甘んじないで、100年後も観ていただける映画を作れるよう、頑張りたいと思います。

【李相日監督のコメント】

ものすごく刺激的でした。若い頃に、時間をいじる別次元の世界を描いてみたいと頭の片隅には思うんですけど、実際にトライする体力というか、裏打ちされた技術的な確かさ…、とにかく照明もカメラの位置も本当に適格ですし、美術においても2つの世界を描き分けることを細部にわたって、計算し尽くしている。技術が鼻につくかもと思われるほど、完成された、でもそこに寄りかかっているだけじゃなく、キャラクターの心の機微が繊細に演出されている。審査員の中でも特に評価が高い作品でした。本当に伝えたい核の部分に、もう少し踏み込めるとなおさら良かったと思います。謎を残している点は、監督の意図かもしれませんが。監督が映画というものをつかみかけている、そのような力強さを感じました。

<グランプリ>

『わたしたちの家』(清原惟/24/東京)

<準グランプリ>

『子どものおもちゃ』(松浦真一/27/大阪)

<審査員特別賞>

『同じ月は見えない』(杉本大地/23/東京)

『狐のバラッド』(藤田千秋/26/熊本)

『沈没家族』(加納土/22/東京)

<エンタテインメント賞(ホリプロ賞)>

『春みたいだ』(シガヤダイスケ/22/神奈川)

<ジェムストーン賞(日活賞)>

『赤色彗星倶楽部』(武井佑吏/24/群馬)

<映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)>

『赤色彗星倶楽部』(武井佑吏/24/群馬)

<観客賞>

『あみこ』(山中瑶子/20/長野)

<ひかりTV賞>

『あみこ』(山中瑶子/20/長野)

<入選作17作品>

『あみこ』(山中瑶子/20/長野)

『うつらうつら』(高橋カンナ/22/東京)

『円の網』(木村花菜/24/鹿児島)

『同じ月は見えない』(杉本大地/23/東京)

『かえりみち』(大浦美蘭/22/福島)

『狐のバラッド』(藤田千秋/26/熊本)

『子どものおもちゃ』(松浦真一/27/大阪)

『さようなら、ごくろうさん』(城真也/23/東京)

『情操家族』(竹林宏之/28/福岡)

『赤色彗星倶楽部』(武井佑吏/24/群馬)

『沈没家族』(加納土/22/東京)

『春みたいだ』(シガヤダイスケ/22/神奈川)

『風船』(中尾広道/37/大阪)

『ブンデスリーガ』(太田達成/27/宮城)

『やさしいフルスイング』(尾崎健/24/兵庫)

『蝋石』(門脇康平/20/埼玉)

『わたしたちの家』(清原惟/24/東京)

*年齢は作品応募時

取材・文・写真:内田 涼

第39回PFFぴあフィルムフェスティバル

9月16日から29日まで ※月曜休館

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