映画「打ち上げ花火―」宮野真守『甘酸っぱい記憶を思い出して収録に臨みました』

映画「打ち上げ花火―」宮野真守『甘酸っぱい記憶を思い出して収録に臨みました』

映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」で祐介を演じた宮野真守

岩井俊二監督が生んだ名作ドラマ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を原作にしたアニメーション映画が8月18日(金)より公開される。「もう一度、時間を戻せたら…」をテーマに、多感な中学生たちが経験する“繰り返される夏の一日”を描いたラブストーリーだ。

映画公開を記念したリレー連載第3回は、菅田将暉が演じる典道の幼なじみで親友の祐介を、若手声優界のトップランナーである宮野真守のインタビューを2日間にわたり紹介。

■ ピュアになろうと、精一杯頑張りました

――実写ドラマを原作にしたアニメーション映画という珍しい作品ですが、最初に話を聞いた時はどんなお気持ちでしたか?

ビックリしました。誰もが知っている実写作品ですから、一体どういった経緯でアニメ化されることになったんだろうと気になりましたね。聞くところによると川村(元気)プロデューサーが長年温めていた企画だそうで、そんな作品に自分が参加できるなんて、本当に幸せなことだとあらためて思いました。

――声の収録は、なずな役の広瀬すずさんと典道役の菅田将暉さんとの3人で行なったんですよね。

そうなんです。お二人ともとてもピュアなオーラを放っていたので、僕もピュアにならないとと、精一杯頑張りりましたよ(笑)。僕だけ二人よりもかなり年上ですが、役柄上は同じ中学生役ですからね。それに、一番最初が僕ら3人の収録だったこともあり、ここで映画全体の質感というか、空気感が決まってしまうというプレッシャーもありました。

――本作のお芝居は自然体というか、とても実写的だと感じました。そこは意識はされましたか?

皆さんにそう言っていただくんですが、僕としては特に新たなお芝居に挑戦したという感覚はなくて、今までいろいろな作品に参加してきた時と同様に、その作品の世界観に真っすぐ身を投じただけなんです。ただ、どんな雰囲気の中学生感が相応しいんだろうというのは、初めは迷っていました。そんなとき、最初にせりふを発した菅田君が思いっきり全力でやっているのを見て「カッコいい」と思い、菅田君のお芝居に対して僕なりにアプローチすればいいんだと思ったんです。

――宮野さんのお芝居は、菅田さんと広瀬さんにそっと寄り添うような優しくて心強い印象を受けました。

ありがとうございます。ただ僕としては2人をフォローしようとか、助けようとかではなくて、この3人でしっかりとセッションできるように、祐介という人物に対して真っすぐに向き合っていっただけなんです。その上で、僕ら3人にしか出せない空気感や質感、世界観が生まれたらいいなと思っていました。

――おっしゃる通り、この3人ならではの空気感が形成されていたと思います。これはリハで作り上げたというよりも、セッションに近いものだったんですね。

それは僕も含めて皆さんそうだと思います。掛け合うことで初めて生まれるものって大切ですからね。普段やっているアニメの収録でも、初めてお会いした時などはどんな掛け合いが生まれるか、いつもワクワクしますし。ただ今回は特に、菅田君は声優初挑戦ですし、(広瀬)すずちゃんは2回目。その状態での空気感っていうのは、今この作品でしか出せないものがあるじゃないですか。僕は純粋にそれが楽しみでした。

――お二人から刺激を受けたことなどはありますか?

刺激されっ放しでした。お二人はほんとにピュアで真っすぐなお芝居をされるんです。それがとても素敵で、それに対してじゃあ僕はどうやって絡んでいけるのか。祐介は物語を引っ掻き回す役柄でもあるので、僕なりにけっこう緊張しながら演じていました。

■ 甘酸っぱい記憶を思い出して収録に挑む

――祐介を演じるに当たり、自らの中学生時代を思い出したりはしましたか?

ありましたね。僕も中学生時代は祐介みたいに、好きだと意識した途端に喋れなくなったり、逆に冷たくしちゃった経験があるんです。相手の女の子も僕のことが好きという状況にも関わらず(笑)。祐介を演じるに当たっては、そんな甘酸っぱい記憶を掘り起こし、思い出しながら収録に臨みました。

――物語同様、”不思議な玉”でその時に戻れるなら戻りたいですか?

違う接し方もあっただろうとは思いますけど、戻れたところで果たしてちゃんとアプローチできるかどうか。あまり自信がないです(笑)。

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