映画「僕のワンダフル・ライフ」で吹き替えを担当した人気声優・梅原裕一郎が運命を感じた出来事とは?

映画「僕のワンダフル・ライフ」で吹き替えを担当した人気声優・梅原裕一郎が運命を感じた出来事とは?

撮影●平岩享

かつての愛犬が転生し、もう一度会いに来てくれたら…という、すべての愛犬家の夢を映画化した作品「僕のワンダフル・ライフ」。その日本語吹き替え版で、主人公のイヌ・ベイリーの“最愛の人”である飼い主・イーサンの10代の声を担当した梅原裕一郎にインタビューを敢行!

■ アニメやゲームの声と映画の吹き替えとの違いとは?

――映画「僕のワンダフル・ライフ」は、イヌの主人公・ベイリーが、“最愛の人”である飼い主のイーサンに会うため、転生を繰り返していく物語。日本語吹き替え版で梅原さんはイーサンの10代の声を担当していますが、吹き替えをするにあたって難しかった点や共感した点はどこでしたか?

「映画の始めのほうのイーサンは前途の明るい青年で、そこが一番難しかったですね。最近は好青年の役より、ひねくれた役とか悪役とかが増えてきていたので…。あと、僕自身が明るくないっていうのも、前提としてあります(笑)。イーサンのような青春を送ってこなかったので、映像を見たときも「爽やかな青春を送ってんじゃん」っていう、うらやましさもあったりとか(笑)。でも、逆にイーサンが挫折をしてしまってからは、『そういうことあるよね』みたいな共感を持って演じられました」

――普段やられているアニメやゲームの声と洋画の吹き替えとでは、何か違いがあるものですか?

「アニメやゲームの場合、すべてが完成した状態で声をあてることってなかなかなくて。その点、洋画だと完全に完成されている状態でまず最初に見るので、役者さんの演技から受け取るものは多いです。ただ、僕が感じた印象で言えば、アニメの方が完成されてない分、自由にやらせてもらうことも多い気がします。逆に、制限がある洋画では、その中でどれだけやれるかみたいなところが醍醐味の一つだと思います」

――作品を見る際、どういうところに注目していましたか?

「表情ですね。イーサンだったら、例えばお父さんと会話するシーンで、表情が怖がっていたりとか、目が泳いでいたりとか、台詞じゃない部分で感情が伝わってくるところがあって。それによって、じゃあ、緊張してるんだったらいつもと違うトーンの声が出るだろうなとか、いろんなヒントをいただきました」

――映像を見て、演じるのを楽しみにしていたシーンはありましたか?

「やっぱり(恋人の)ハンナとの会話は楽しみでした。すごく爽やかな青春、いいな〜と思いながら(笑)。この作品の面白いところは、イーサンとハンナの横には必ずベイリーの姿もあるところ。台本を読んでいても、ベイリーの視点で語られているので、2人と1匹の関係性が面白くて、爽やかで、心休まるものだったので、そこを演じたいなと思いました」

■ 普段から殻に入っているタイプです(笑)

――挫折をしたイーサンはハンナを遠ざけてしまうなど、内にこもるようになってしまいますが、梅原さん自身は何か逆境に立たされたとき、その状況をどう受け止めたり、どう打破しようとしますか?

「僕は普段から殻に入っているタイプなので(笑)。そこからさらに落ち込んだとき、どうするだろう…? あ、でも、意外と根は楽天家なのかなと思うんですよ。というのも、寝ると忘れるから(笑)。寝なくても、仕事が終わって帰るぞってなった瞬間、オフになることが多いです。もちろん、反省しなきゃなと思うこともありますけど、無駄にクヨクヨはしないというか。本当に寝たら忘れるので(笑)。そこまで落ち込むこともあまりないような気がします」

――劇中では落ち込んだイーサンにベイリーが寄り添う姿が描かれていましたが、梅原さんはこれまでイヌと触れ合った経験はあまりないそうですね。

「イヌ以外の動物も含めて、これまで本当に飼ったことがないんです。ただ、動物は好きなんですよね。昔はよく家の近所の野良猫を探しに行ったりしましたし。今は動画サイトで動物の動画ばかり見てますけど(笑)。直接触れ合わなくても、自由にしてる動物を見るだけで幸せな気持ちになります」

――もしイヌを飼うならどんなイヌがいいですか?

「僕を外に出してくれるイヌ。僕と似たようなイヌだと、一緒にダラダラするだけで終わっちゃうと思うので(笑)。散歩をせがんだりとか、外で遊ぶのが好きなイヌの方が、僕も外に出るんじゃないかと。元気なイヌがいいですね」

――では、もし自分がイヌになったらどんなイヌだと思いますか?

「自分がイヌだとしたら……大型犬ではないと思います。割とキャンキャン吠える小型犬かな。理由ですか? 人からはよく、どっしり構えてるみたいなことを言われるんですが、意外と内面はそうではなく、怯えているので。チワワのように震えてる感じです(笑)」

■ いきなり脱げと言われたら困ります(笑)

――映画の中でイーサンとベイリーは運命的な再会を果たしますが、梅原さんがこれまでに運命を感じた出来事は何ですか?

「僕が通っていた声優の養成所は、学年末に事務所に入るためのオーディションがあって。僕は名古屋の養成所だったので、そのオーディションが唯一、東京から事務所の人が見に来るっていう機会だったんです。そこで普通は何社か声が掛かったりするものなんですけど、僕に声を掛けてくれたのは1社だけ。それが今の事務所なんですけど、そのときに見に来たマネージャーさんが別の人だったら(僕を)取らなかったかもしれないと思うと、そこに運命というか、巡り合わせを感じます。そこから今があるわけですから、本当、人生何があるか分からないですよね」

――そんな梅原さんにとって、人生の幸せとは?

「深い質問ですね……(笑)。あ、でも、この仕事をしてるとよく思うんですけど、やっぱり自分の個性を買ってくれて、求めてくれる人がいるというのは幸せです。僕をキャスティングしてくれる人がいるというのは決して当たり前のことじゃなく、ありがたいことなんだなって思います。なので、まあ、いきなり脱げと言われたらちょっと困りますが(笑)、声を掛けていただいたことにはできるだけ応えたいと思ってます」

――今後演じてみたい役はありますか?

「アニメでも映画でも、今はまだ声が育ってないので10代の役が多いのですが、のちのちは自分の年齢より上の役だったり、渋い役ができたらいいなと思います」

――声優の命でもある声のケアとして日ごろ心掛けていることは何ですか?

「声のケアは人それぞれだと思うんですけど、僕の場合はずっとしゃべってないと声が出なくなるんですよ。休みの日に一言もしゃべらなかったりすると、次の日、喉が締まっていたりするので、普段から発声練習をするようにしています。使い過ぎもダメなんですけど、使わないのも喉が休んじゃうからダメだなって。だから、ずっと走り続けます」

この記事の続きを読む

関連記事(外部サイト)