「アマゾンズ」藤田富と谷口賢志が互いに伝えたい思いとは―劇場版「仮面ライダーアマゾンズ」インタビュー

「アマゾンズ」藤田富と谷口賢志が互いに伝えたい思いとは―劇場版「仮面ライダーアマゾンズ」インタビュー

「仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判」に出演の藤田富と谷口賢志(写真右から)へインタビュー

5月19日(土)公開の映画「仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判」。今回、仮面ライダーアマゾンオメガ/水澤悠役の藤田富、仮面ライダーアマゾンアルファ/鷹山仁役の谷口賢志への合同インタビューの模様をお届け。映画化の感想やシリーズを通しての思いなどを聞いた。

Amazonプライム・ビデオでシーズン1とシーズン2が配信されている「仮面ライダーアマゾンズ」は、食人本能を持つ生命体“アマゾン”が存在する世界を舞台に、2人の仮面ライダーによる闘いを描いた人間ドラマ。今回の劇場版では、その闘いに終止符が打たれる。

※本記事はシーズン1とシーズン2のネタバレを含みます。

――映画化を最初に聞いた際のご感想をお聞かせください。

藤田:僕はバラエティー番組の収録でテレビ局に行った時に、メークさんから聞きました。この「アマゾンズ」でもいつもメークを担当してくださっている方なのですが、「今度映画やるらしいよ」というふうに言われ(笑)。その前からスケジュールには「仮面ライダーアマゾンズ(仮)」と入っていたのですが、シーズン3をやるのかなと思っていたんです。そこで初めて映画だと知り、びっくりしました。でも、すぐに事務所の社長に確認したら、「何も聞いてないよ!?」と(笑)。だから、最初は本当かどうか分からなくて半信半疑でしたね。

でも、シーズン1のテレビ版オープニング映像を撮っているときに、僕と谷口さんと石田(秀範)監督で「アマゾンズが映画まで行けたらいいね」と話していたので、もしこれが本当なら念願がかなったなと思いました。

谷口:僕が演じている鷹山仁という人物はいつ死んでもおかしくないような役どころだったので、毎回台本をもらうたびに「今回もまだ生きててよかった」と思いながら演じていたのがシーズン2でした。僕の出番がいつ終わってもいいようなつもりで一つ一つのシーンを全力で演じてきましたが、中でもシーズン2の最後があまりにも壮絶でしたので、続きがあったとしても僕は出てくるのかどうかというところで。

仁はこれまでに嫁(泉七羽/演・東亜優)も息子(仮面ライダーアマゾンネオ・千翼/演・前嶋曜)も殺してきたので独りぼっちでの出演ですが(笑)、富が演じる悠と3年越しの決着がつけられるのはうれしいですね。

――劇場版の脚本を読んで、どんな感想を持たれました?

藤田:これまでのシリーズでも人間とアマゾンによる食物連鎖の上下関係が描かれてきましたが、その脅威をより強く表現しているのがこの劇場版だと思っています。今回、アマゾンを人間のために製造する「アマゾン畜産計画」が出てきて、悠はそのアマゾンを狩るのか、守るか守らないか決断を迫られます。読んでいて、純粋に怖い脚本だなと思いましたね。最後には悠と仁の関係にも決着がつくのですが、しっかりと決着をつけることができてよかったと思います。

谷口:僕らはお互いに3年ぐらい悠と仁という役をやってきているので、すごく正直に言うと、どんな台本が来ても個人的には納得いかないというか。もう僕らが悠と仁として生きてしまっている部分があるので、僕は鷹山仁として生きている限り勝ちたいですし、勝っている台本が届いた方がうれしいんです。悠は悠で、駆除班は駆除班でみんなそれぞれの思いを持っていると思うので、みんなの意見をまとめたら台本になんてとてもならないと思います。

だからこそ今回の台本は今までのシリーズを手掛けた小林靖子さんではなく、高橋悠也さんが客観的にアマゾンズを見た上で、いろいろな伏線を回収して書いてくださって。すごくまとまっていて、完結編として非常に素晴らしい台本だと思いました。それと同時に、変な風にこれまでの思いをくんで今回につなげるというよりも、劇場版として改めて“悠と向き合って戦う”部分を前提に置いて演じようと思いました。

藤田:正直、演じている側からすると「もっとこんなふうに表現したい」という部分もありました。でも石田監督にそれを伝えると、「これはこうだからこうなんだ」と説明されて、「はい!」と応えて指示通り演じました(笑)。

谷口:小林靖子さんは作品を見ている人に想像させる描き方というか、広い世界の中でわざと一部分だけを描くんです。この「アマゾンズ」はそういった分かりやすくない部分も含めて魅力だと思っていて。小林さんと高橋さんは今回、その伏線全部を回収するのは相当大変だったと思うんですが、さらにそこに新しい要素も入っていてすごいなと。

悠と仁のバトルも本気で戦っていて、本当に蹴っ飛ばしましたし、噛みつきましたし、殴られました。それくらい役に入り込んでやれたので、楽しかったです。

■ 「芝居の楽しみを教わった」「正義の主人公がしっかりあるからこそ影が色濃くなる」

――この「アマゾンズ」でこれまでずっとご一緒してきたお二人ですが、お互いへ改めて伝えたい事はありますか?

藤田:僕はこれまで芝居について、台本を覚えてきて自分で散々悩んで決めた演技をスタートがかかったら演じる、という感覚でした。でも、谷口さんと出会ってからは、スタートがかかってからお互いの芝居で影響を及ぼし合って良いシーンを作るという、芝居の中での共同作業や役と役のぶつかり合いでより良い演技ができるということを教えてもらいました。ですので、何が正しい演技なのかある意味悩まなくなりましたし、スタートがかかってから分かることもあるんだと知りました。そういう芝居の楽しみというものを谷口さんに教わったので、本当に感謝しています。

谷口:僕は、良いものと悪いものの主人公がいた場合って、悪いもの・ダークヒーローの方が人気になりやすいと思うんです。この作品で言えばそれがアルファ/仁なのですが、やっぱりダークヒーローがかっこよく見えるには、良いもの・正義の主人公がしっかりと立っているからこそ影が色濃くなるとと思っていて。

シーズン1の最終回、僕がアマゾンの心臓を食べてから変身するシーンがあったのですが、そのとき富が本当にむかついて悔しいという表情を見せたんです。撮影の合間、「シーズン1を鷹山仁に全部持って行かれた、悔しい」ということを俺の前で怒った顔をして言っていたのが忘れられなくて。やっぱり「アマゾンズ」というタイトルな以上、お互いがライバルだし勝ちたいと思ってやってきたのですが、その気持ちを相手の、しかも先輩の目の前でこんなに表現できるのは俺はすてきだと思っていて。

その悔しさがシーズン2の富の顔に出たのかなと。シーズン2の悠の初登場シーンで、富の顔がものすごく成長して変わっていて、俳優としての悠の顔になっていたんです。それを見て、僕はこの光がいてくれるのならもっと影に行けると思いましたね。シーズン2に関しては現場で富とほとんど会っていないのですが、富のその顔を見た瞬間、「負けないぞ」と思ってやれました。シーズン2で仁が初登場したときにファンの方から「かっけえ!」といった言葉を頂きましたが、俺はそれができたのは藤田富の、悠のおかげだと思っています。

――今回は劇場版のオリジナルライダーとして姜暢雄さんが演じる御堂英之助/仮面ライダーアマゾンネオアルファが登場します。

藤田:今までもシーズン1ではシグマ、シーズン2ではアマゾンネオが出てきているので、そんなに驚きはしなかったです。でも、演じるのが姜さんということで、共演させていただけてすごくうれしかったですね。僕は「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」(2007年、フジテレビ系)を見ていて、そこでのおちゃらけたイメージの姜さんしかなかったのですが(笑)。現場では、僕のことを考えて演技をしていただいたり、いろいろと相談させていただいたり、本当に楽しかったです。

例えば、悠が怒りをあらわにするシーンがあるのですが、僕は御堂の胸ぐらをつかもうと考えていたんです。それを姜さんに伝えると、「相手に一歩近づいてぐっとかみ締める表情をするだけでも表現できるから、そんな安っぽくつかんだりしちゃ駄目だよ」とストレートに教えてくださるんです。いろいろと勉強になりましたね。

谷口:僕は姜暢雄とは古くからの知り合いで飲み仲間です。ちょうど映画を撮る2週間ぐらい前にも一緒に飲んでいて、「賢志くん、『アマゾンズ』見てるよ、めっちゃいいね」みたいな話をしていたんです。そこで彼が「僕も『アマゾンズ』出たいなー」なんて言っていたのですが、その次の週ぐらいに「賢志くん、『アマゾンズ』出ることになった」と連絡をもらって(笑)。

でも、これは前から言っているのですが、僕はシーズン1が終わったときにも「シーズン2をやるとしても新しいライダーとヒロインが出てくるみたいな話は絶対に嫌です。僕と富の話をさせてください」と言っていたにもかかわらず、新ライダーとヒロインが登場しました。で、せっかくそれを殺したのに、映画ではまた新しいのがしかも“ネオアルファ”として出てきて!(笑)  俺は目も悪くなっていき嫁も息子も失い、なのに変身ポーズもベルトも変わらず、俺だけ大変すぎじゃないかと(笑)。

藤田:失ってしかいないですね(笑)。

谷口:だから、また新しいライダーが出てきて正直むかついていますよ(笑)。でも暢雄のことは俳優として尊敬も信頼もしていますし、この作品にも素晴らしい演技と人物を持ってきてくれました。久々に二人で芝居もしたのですが、暢雄は友達とはいえやっぱり意識するライバルでもあるので、「こいつはこうするんだ、じゃあこっちはこうしよう」と演技でやり取りできるのは楽しかったです。もう暢雄も僕も若くないのに、そんな歳で仮面ライダーの世界でこれだけバチバチできるのは楽しいなと思ったので、そんなところも見ていただければうれしいです。

■ 谷口「松本人志さんに会いたい!」

――では、藤田さん谷口さんのプライベートも1つだけお伺いさせてください。お二人がお好きなテレビ番組や、番組のジャンルは何ですか?

藤田:僕はドラマですね。新しいクールが始まったら、とりあえず全部の作品の初回を録画してチェックして、面白そうなものを選んでいます。この間終わった1月クールだと、「トドメの接吻」(日本テレビ系)が次の展開が読めない内容で大好きでした。ドラマは来週も見たくなるような結末で終わるものが好きで、それを楽しみに1週間生きているぐらい好きですね(笑)。今の4月クールは「ラブリラン」(毎週木曜夜11:59、日本テレビ系)がすごく面白いです。

谷口:僕はあまりテレビを見る方ではないのですが、「ザ・ノンフィクション」(毎週日曜昼2:00、フジテレビ)や「情熱大陸」(毎週日曜夜11:00、TBS系)、「プロフェッショナル 仕事の流儀」(毎週月曜夜10:25、NHK総合)といった、本気で生きている人々を追うドキュメンタリーものが好きです。あと、僕は世代的にダウンタウンさんで育ったので、松本人志さん信者なんです。ですので、松本さん、浜田(雅功)さんが出ている番組は全部録画していて、それを見て笑うのがたまの息抜きです。

藤田:へー! 「ダウンタウンDX」(毎週木曜夜10:00、日本テレビ系)とかにこの映画の告知を兼ねて出てもらいたいです(笑)。

谷口:それはもう出してもらえるのなら! 松本人志さんに会いたい!

――しっかり書いておきます(笑)。では最後に、ファンの方々へメッセージをお願いします。

藤田:この「仮面ライダーアマゾンズ」がついに映画化ということで、応援してくださる方々のおかげでここまで来ることができました。ぜひ劇場に足を運んでいただいて、皆さんの目で“最後ノ審判”を下していただけたらと思います。

谷口:「アマゾンズ」は配信や今回の4DX上映など“仮面ライダー史上初”というトピックが多く、僕たちが3年かけてやってきた一歩が全部新しい一歩になっていることが本当にうれしいですし、その一歩がより遠くに行けるほど、次に作る仮面ライダーや東映作品がさらに面白く大きいものになると思います。そのためにも、劇場が全部満席となりAmazonプライム・ビデオの会員も増え、「アマゾンズ」が今までの仮面ライダー作品の中で天下を取って、さらに大きい一歩を踏んでほしいです。ぜひ劇場で「アマゾンズ」をお楽しみください。(ザテレビジョン)

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