松岡茉優、渡辺大知、北村匠海が恋愛観を語る!

松岡茉優、渡辺大知、北村匠海が恋愛観を語る!

『勝手にふるえてろ』で共演した松岡茉優、渡辺大知、北村匠海

第30回東京国際映画祭コンペティション部門出品作『勝手にふるえてろ』(12月23日公開)で映画初主演を務めた松岡茉優。彼女がうるんだ瞳で「この恋、絶滅すべきでしょうか?」と問いかけるポスターは、端的にヒロインの恋にもがく心の内を代弁しているが、本作では女優・松岡茉優が本能をむき出しにした表情や叫びが随所で炸裂している。初主演映画にふさわしい闘魂の一本をキメた松岡と、彼女と個性を引き出し合った渡辺大知、北村匠海に話を聞いた。

本作は同映画祭で観客賞を受賞し、松岡にも今回新設された「東京ジェムストーン賞」という宝石の原石を意味する賞をもたらした。松岡は「いろいろな賞がありますが、おそらく監督も私も一番嬉しかったのは観客賞だったんじゃないかなと。でも、東京国際映画祭に選ばれたこと自体が嬉しかったです」と受賞の喜びを語る。

北村も「まず、東京国際映画祭に出させてもらえたこと自体が感慨深かったけど、さらに観てくれたみなさんが評価してくださったことがすごく嬉しかったし、この映画で貴重な体験をさせてもらいました」と感激した表情を見せる。

渡辺は松岡を「太陽のような存在で輝いていた」と心から称える。「だからこそ、この映画がキラキラしたものになったと思う。そういうものが観客の心をつかんでくれたという手応えを感じられて良かったです」。

松岡が演じるのは、10年間片思いをし続けている中学校の同級生“イチ”(北村匠海)と、人生で初めて告白してくれた同期の“ニ”(渡辺大知)の間で心揺れるヒロイン・ヨシカ役。3度目のタッグとなる大九明子監督とはすでに信頼関係ができていたが、ヨシカの人物像にについては撮影前に2人ですり合わせを行ったそうだ。

「撮影に入る前に監督と2人でお話をする時間をいただけました。自分が思うヨシカ像や、周りにいるヨシカ的女子の話を、24歳のヨシカになった気持ちで話しました」。

渡辺は空気を読まないマイペースなニ役を演じた。「がっつり映画撮影に関われたのは久しぶりでしたが、事前に大九監督とも話せた上に、撮影中、カメラが回ってない時もニの気分でいることができました。松岡さんもずっとヨシカでいてくれたから、すごく救われました。劇中で『この人は何を考えているのかわからない、だから好き』というニの台詞がありますが、僕自身も松岡さんのことを知りたいと思えました」。

松岡は「渡辺さんがつかみどころがない人なんです」とツッコんだ後「いや、違うかな」と取り消す。「実は現場で、渡辺大知さんはニっぽい人なんだなと思っていたのですが、撮影が終わった後でごはんに行ったら、つるつるの卵みたいな渡辺大知さんがいたんです。実はすごくシャイだし、言葉を紡いで話をされるタイプで全然印象とは違ったので、現場ではいろいろと気を遣ってくださっていたんだなと思いました。現場でスタッフさんの空気を明るくしてくれたのも大知くんだったし」。

松岡と北村は連ドラから映画化された「鈴木先生」シリーズをはじめ、これまでに4度も共演している。松岡より2歳年下の北村は「当時、僕は中学生だったので松岡さんは“姉貴感”がありました(笑)」と言うと、松岡は「やめてよ。もっとフレッシュな感じがいい」と笑う。

松岡は北村のことを「当時からとても魅力的な俳優さんだったんです」と言う。「本当に彼は真っ直ぐでお芝居を真摯に捉えていて、ひとりひとりに分け隔てなく接する人でした。最近では少し大人の色気や余裕のようなものも出ている気がしますし、こんなに真っ直ぐに成長する青年がいるんだなと思って感動しました」という松岡のコメントはまるで母のようだ。

北村は共演4度目にして、松岡と初めて一緒に芝居をするシーンを得た。「すごく新鮮に思えましたし、松岡さんの初主演作で、さらに映画祭でも評価されたので、本作に関われて本当に良かったです」。

恋愛に対する本音が散りばめられた本作ということで、それぞれが思う恋愛観についても聞いてみた。

松岡は「脳内で恋愛するには限界があると思います」と本作を通じてつくづく痛感したそうだ。「恋愛は誰かからもらったり、誰かに当てて返ってきたもので形成されていくんだなと感じました。もちろん、頭の中にいつまでも大好きな人がいてもいいとは思うし、私も正直なところ、今でも大好きなアニメのキャラクターがいます。でも、ヨシカを演じてみて、やっぱり誰かと話し、意見を言い合わないと確実に限界がくるなと思いました」。

渡辺はラストシーンでヨシカとニが言い争うシーンが心に残っていると言う。「お互いに腹を割って、カッコつけたりせずに話すこと。相手がいるからこそ、自分というものが鏡のように映る。人はひとりじゃ生きられない生き物であり、恋愛がそれを教えてくれるなと思いました」。

北村も2人が織り成すシーンに心を打たれたそうだ。「最後の最後で、いつ絶滅してもおかしくないと思っていたヨシカたちが『ああ、消えてなくならない』と思う感情に至りました。恋愛はどこかひとりよがりになりがちなものだけど、この映画を観た時、『恋愛って集合体なんだな』と漠然と思いました。この映画を観た後は、『この恋は絶滅すべきではない』と感じたんです」。(Movie Walker・取材・文/山崎 伸子)

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