第90回アカデミー賞受賞の辻一弘が凱旋会見「人生に1度あるかどうかの話」

第90回アカデミー賞受賞の辻一弘が凱旋会見「人生に1度あるかどうかの話」

第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(3月30日公開)で、第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したメイキャップアーティストの辻一弘が、3月20日にザ・ペニンシュラ東京で開催された凱旋記者会見に登壇。辻はオスカー像を披露し、同作で主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマンとのエピソードや制作秘話を語った。

四半世紀に渡るキャリアの中で2度アカデミー賞にノミネートされながら、2012年に映画業界を引退し、現代彫刻家としての活動に専念していた辻。ゲイリーから「あなたが引き受けてくれたら、私はこの映画に出る」と直接オファーを受けて悩みながらも本作に参加し、見事2人でオスカーW受賞を果たした。

辻は、オファーを受けたことについて「人生に1度あるかどうかの話なので受けました」と当時を振り返った。本作で他にも数多くの賞を受賞してきたが「アカデミー賞は一番大きい映画賞なので、2人で獲れて非常にうれしかったです」と笑顔を見せた。また、エドガー・ライト監督率いるスタッフ陣についても「スタッフ全員、すばらしい人ばかりのクルーだったから、すばらしい映画になった」と喜びを口にした。

ゲイリー・オールドマンをチャーチルに変身させた辻は「プロポーションが似ていれば簡単だけどそうじゃない。そんななかでメイクをして、チャーチルに似せるために(メイクのピースを)つけすぎると、マスクのようになってしまう。つけすぎずに似せる、そのバランスを作りだすのが難しかった」とのこと。原型となるパターンは5つくらい用意したそうだ。

また、辻は今後の未来を担う人々にこうアドバイス。「とりあえず自分の心を正直に見出して、やりたいことを確実にやること。他人の意見を聞くなと。先生や兄弟、親に聞くとアドバイスをくれるけど、一番大事なのは自分であり、自分で決めてやっていくこと。あとは10年続けること。海外で1か月以上住んでみるのも大事。そして自分を信じること。日本人の悪い癖は、自分を信じないこと。そこは直したほうがいい」。

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は、第2次大戦時、劣勢となったイギリスを勝利に導いたウィンストン・チャーチルを演じた伝記ドラマ。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、陥落寸前となったフランス。連合軍はダンケルクの海岸に追い込まれるなか、チャーチルは厳しい選択を迫られる。(Movie Walker・取材・文/山崎 伸子)

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