“家族の絆”を描くために必要なものとは?『ワンダー』監督&天才子役に直撃インタビュー!

“家族の絆”を描くために必要なものとは?『ワンダー』監督&天才子役に直撃インタビュー!

『ワンダー 君は太陽』のジェイコブ・トレンブレイとスティーブン・チョボスキー監督に直撃!

全世界で800万部を突破したR・J・パラシオのベストセラー小説を、実写版『美女と野獣』(17)の製作スタッフが再集結して映画化した『ワンダー 君は太陽』(6月15日公開)。来日した主演のジェイコブ・トレンブレイと、メガホンをとったスティーブン・チョボスキー監督に直撃すると、本作に込められた“家族”というテーマへの飽くなきこだわりが見えてきた。

主人公は、先天性の遺伝子疾患で人とは異なる顔で生まれてきた10歳の少年オギー。自宅学習を続けてきた彼を、両親は外の世界へ送りだすことに決めるのだが、入学した学校でオギーはいじめや裏切りなどの困難に直面。幾度となくくじけそうになりながらも、オギーは家族の愛を勇気に変えて立ち向かっていく。

自身が執筆した小説を、自らメガホンをとり映画化した『ウォールフラワー』(12)で脚光を浴び、『美女と野獣』では脚本を担当したチョボスキー監督。「私の中では、小説家であることと映画監督であることが、それぞれに良い作用を与えていると考えています。両方こなすことで、両方が限界を突破していくという風にね」と、その才能の豊かさを見せつける。

そんな彼が今回メインテーマとして選んだのは難病“トリーチャー・コリンズ症候群”を抱える少年と、それを支える“家族”の姿。それでもチョボスキー監督は「病気についてだけでなく、家族や友情であったり、誰もが通ってきた道にある喜びや苦しみをバランスよく描くことを心がけたんだ」と語る。彼はさらに『E.T.』(82)や『スタンド・バイ・ミー』(86)、『いまを生きる』(89)などを参考にし、幅広い世代から支持される作品づくりを目指したそうだ。

一方で、第88回アカデミー賞作品賞にノミネートされた『ルーム』(15)で狭い部屋の中から一歩も出たことのない少年ジャックを演じ、世界中から“天才子役”と大絶賛を浴びたジェイコブ。その言葉に偽りなく彼は、他の同世代の子役とは一線を画すほどの大人びた発言を連発する。「チョボスキー監督のすごいところは、忍耐強いところだよ。子役と一緒の仕事では忍耐が必要なんだ。それに監督はひとつひとつのシーンをどういう風に見せたいか理解しているんだ。監督の資質としてすごく大事なことだよね」。

そんな大人びた一面とは裏腹に、子どもらしい無邪気さも兼ね備えているジェイコブは“大の「スター・ウォーズ」ファン”という点でオギーとの共通点を持っている。劇中で「スター・ウォーズ」の人気キャラクター、チューバッカと共演したことについて「超楽しかった!」と目を輝かせたジェイコブ。「みんなにとってのご褒美みたいなもので、子どもも大人も楽しんでいたんだ。仕事というより、楽しい遊びをしているような気分になったよ!」とはしゃぐ素振りは、11歳の少年そのものだ。

実は本作の劇中には、かつて子役として様々な作品に出演した経歴を持つジェイコブの父・ジェイソンと、同じく女優として活動している姉のエマがカメオ出演している。「キャンプのカウンセラーで『どんな映画観ている?』って言っていた人がお父さんで、森でいじめてくる男の子のガールフレンドをやっていたのがエマなんだ。2人と撮影で一緒にいられてすごく楽しかったよ」とジェイコブは明かす。

彼らを出演させた理由についてチョボスキー監督は「これは家族の映画だからね」とにんまり。「なるべくいろんな人の家族を引き入れようと思ったんだ。プロデューサーの娘や、私の娘も出演しているんだよ」と明かしたチョボスキー監督。本物の“家族”の存在をより身近に感じることができる現場こそが、“家族”というテーマに真実味を与える最良のプロセスなのかもしれない。(Movie Walker・取材・文/久保田 和馬)

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