吉田羊、初の主演ドラマ「コールドケース」は「一生やっていきたい」

吉田羊、初の主演ドラマ「コールドケース」は「一生やっていきたい」

吉田羊が初の主演ドラマ「連続ドラマW コールドケース 〜真実の扉〜」を語る

絶好調の吉田羊が、遂にWOWOW開局25周年記念企画「連続ドラマW コールドケース 〜真実の扉〜」(10月22日22時スタート/第1話無料放送)で連続ドラマ初主演を飾った。本作はワーナー・ブラザース・テレビジョン制作の人気海外ドラマの日本版で、吉田は未解決事件の真相を捜査する女刑事を演じる。気合十分に本作の座長を務めた吉田に、本作に懸けた思いを聞いた。

そもそも、今秋の吉田羊の勢いがすごい。公開中の映画『SCOOP!』では福山雅治と、『グッドモーニングショー』では中井貴一と共演し、待機中の『映画 ボクの妻と結婚してください。』(11月5日公開)では織田裕二演じるボクの妻に扮した。また、「コールドケース」の後にオファーされた主演ドラマ『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』も放映中だ。

「他でもさんざん言ってきましたが、私自身は主役肌ではないと思っているので、正直、主演の居心地は良くないんです。人を束ねていく性格ではなくて、むしろ束ねられる人についていき、そこで頼りにされたり必要とされたりすることを良しとする人間なので。そういう意味でもいまだに主役は向いてないと思います」。

とはいえ、長年舞台で培った反応の速さや自然体の演技力を周りが放っておくわけがない。加えてユーモアを兼ね備えた吉田は、舞台挨拶のイベントではウィットに富んだ掛け合いで他のキャストをサポートでき、同性からの支持率も高い。そんななかで用意された主演の座に、吉田は誠意をもって挑んだ。

「プロデューサーや監督から『今回はまだ色がついてない女優さんを』ということでオファーを受けたんです。確かに刑事役ということなら、他にももっと素敵に演じられる女優さんはいらっしゃると思うのですが、今回はそうではないということで。だからまっさらな気持ちで臨もうと思いました」。

吉田は、未解決事件を捜査する男前な警部中隊長・石川百合役をナチュラルに演じている。「百合さんがある一定の距離をもって人づき合いをするところは私に限りなく近いと思いました。心を開かないということではなくて『この人!』と思った人にはフルオープンで、一生関わっていくというくらいの熱をもって接していくという点です。また、自分が気持ち悪いと思ったことをそのままにせず、きちんと納得がいくまで突き詰めていくところもそう。そういう頑固さや融通の利かないところはすごく私に似ていると思いました」。

吉田は本作の撮影が終わった時、思わず“「コールドケース」ロス”や“「百合」ロス”になってしまったそうだ。「現場で演じていてどこからが百合さんでどこからが私なのか、境目がわからなくなるくらいこの役を心地良く演じさせていただいたのでそうなったんだと思います。主役は柄じゃないと思っているので、あまり続編への期待感は口にしないんですが、今回に関しては一生やっていきたいと思わせてくれるくらい、大好きな役と作品になりました」。

ドラマのように、心にひっかかっている過去の出来事があるかと尋ねてみた。「シリアスな話になるのであまり多くは語れませんが、ある方に関してきちんと相手に謝ったつもりでいたのに、本当の意味でいまだにわだかまりが溶けていないなと思うことがあります。やはり人がどれくらい強く痛みを感じたかというのはその人にしかわからないものなので。クールでドライな言い方になるかもしれないけど、傷つけた側も傷つけられた側も結局最終的にはわかり合えないかもしれないとどこかで思っています。だから、一回気持ちを伝えたんだということで自分を納得させて前に進んでいくしかないし、みんなそうやって生きているのかもしれないなと納得している部分が大きいと思います」。

ストーリーの縦軸として、百合も同じく過去のトラウマと向き合っていく。特に最終回のクライマックスは、吉田自身も一番自分を追い込んだシーンとなったそうだ。「肉体的にも精神的にも、俳優としても高い集中力を求められました。しかも日を分けて撮ったのでモチベーションを保つのに苦労しました」。

先日開催された完成披露試写会では「個人的に日本が世界に誇れるドラマを作ったと自負しております」と晴れやかな表情を見せていた吉田羊。世界的人気ドラマ「コールドケース」が、日本版としてどう生まれ変わったのか?本作を観れば、主人公・石川百合と吉田羊両者の気概を感じずにはいられないだろう。【取材・文/山崎伸子】

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