映画界の新ミューズ、エル・ファニングを取り巻く女の嫉妬がコワイ!レフン監督が現場の雰囲気を告白

映画界の新ミューズ、エル・ファニングを取り巻く女の嫉妬がコワイ!レフン監督が現場の雰囲気を告白

鬼才ニコラス・ウィンディング・レフン監督を直撃!

『ドライヴ』でカンヌ国際映画祭監督賞を獲得した鬼才ニコラス・ウィンディング・レフン監督。待望の最新作『ネオン・デーモン』(1月13日公開)は、きらびやかなファッション業界を舞台に繰り広げられる女たちの“美への執着と嫉妬”をテーマにした衝撃のサスペンス。ハリウッドの若きミューズ、エル・ファニングをはじめ、美しすぎる女たちがぶつけ合う憎悪が身震いするほどコワイ!来日したレフン監督にインタビューし、エルの魅力や、気になる現場の雰囲気を聞いた。

本作の主人公は、特別な美しさに恵まれた16歳のジェシー。トップへと登りつめていくジェシーに、ライバルたちが嫉妬心を暴走させていく姿を描く。レフン監督は“美への嫉妬”という感情を「女性特有のもの」と分析。「非常に魅力的な肉体を持った女性に、ある女性がものすごい憎悪の感情を見せた瞬間に出会ったことがあって。それはまるでおとぎ話のようだった。男性にはまるで感情移入できないような葛藤だからこそ、惹かれた」と着想のきっかけを語る。

ジェシーを演じるのは、『マレフィセント』のオーロラ姫で一躍人気者となったエル。撮影当時17歳だったエルだが、「誰もが目を奪われる」という美少女役を説得力を持って演じきった。レフン監督は「エルはこの映画に必要な要素をすべて持った唯一の女優」と信頼感を吐露。田舎町出身で純粋な心を持っていたジェシーだが、次第に闇の感情渦巻くファッション業界に身を染めていく。エルの表情の変化が、ゾクリとするほどに美しい。

レフン監督は「エルは本当に恐れ知らずなんだ。映画に起用したのが彼女が16歳の時。撮影中に17歳になった。だから本作は、彼女が子供から大人になるまでの道のりをパラレルに描いているとも言える。この年齢で、どんな感情を表現することも恐れず、どこへ行くことも厭わない女優なんて本当に稀だ。若くして、非常に成熟した女優」と恐れ知らずな一面、そして彼女自身も少女から大人へと変わる特別な時期にいたからこそ、ジェシーを体現できたと話す。

レフン監督と言えば、俳優ライアン・ゴズリングとのタッグで有名だが、エルを「ライアンの女性版」と評価する。「二人ともものすごくユニーク。地上に降り立ったエイリアンみたいなところがあるんだ(笑)。完璧すぎるように見えて、完璧でないところをしっかりと見せてくれるし、演じる役を輝かせることができる。それに二人とも、それぞれの世代のなかでも最も素晴らしい役者だと言えるよね」。

クールなメイク、アルマーニやサンローランなどハイブランドが名を連ねた衣装。そして究極の美を持った女優陣。美しすぎる世界を構築し、その闇を暴く。日本でも人気あるレフン監督は、人間の葛藤を驚くような映像とともに提示する“視覚のマジシャン”のようだ。

「今回はすべての側面を美しいものにしたかった」とこだわりを話す。劇中では、美しい女優たちとともに、流れる血も印象的だが、「人間は誰もが血を流す。今回は当然、血が流れるシーンすら美しく描きたいと思った」と告白。「もしかしたら観ていて、ドキリとしたり気分が悪くなったりするかもしれないけれど、そういうシーンでさえ美しいと感じている。本作はドキュメンタリーではなく、誇張されたリアリティ。言うなれば“おとぎ話”だよ。おとぎ話というのは、いつだって人間の内なる欲望を描き出すものなんだ」。

美にとらわれ、次第に心を狂わせていく女たち。その狂気はあまりにも真に迫っており、実際の現場も女優たちのプライド合戦でピリピリしていたのでは…?と気になってしまう。思わず吹き出したレフン監督は「ものすごく雰囲気はよかったよ!」とにっこり。「ジェナ(・マローン)は特にエルと仲がよくて。お互いに子役出身ということで意気投合したのかもしれないね。アビー・リーは本物のトップモデル、ベラ(・ヒースコート)は、全身整形の女性を演じてくれた。色々なタイプの女性がそろえられたよ」と胸を張る。

「僕の知る限りでは目に見えるバトルはなかったけれど、たぶん内なる葛藤はそれぞれにあったとは思う」と言うから、そんな想像もめぐらせつつ、めくるめく美と官能の世界に浸ってみたい。【取材・文/成田おり枝】

この記事の続きを読む

関連記事(外部サイト)