「カメラを止めるな!」監督第2作は公開初日から“貸し切り鑑賞”状態

「カメラを止めるな!」監督第2作は公開初日から“貸し切り鑑賞”状態

客足、予測不能。(スペシャルアクターズHPより)

 300万円が30億超えに。怪しい投資話じゃありません。昨年、社会現象にまでなった「カメラを止めるな!」の製作費と興行収入だ。監督を務めた上田慎一郎氏(35)の劇場長編第2作「スペシャルアクターズ」が今月18日に公開された。

「カメ止め」同様、オーディションで選んだ無名の役者を使った意欲作。公開直後から東名阪の3カ所で舞台挨拶をおこなうなど宣伝に力を入れるが、肝心の客入りが良くないようだ。

「全国約150のスクリーンで封切られたのですが、公開初日から“貸切り鑑賞”と言われるほどに客足が鈍い。新宿での初日舞台挨拶すら席が埋まらずに、関係者がタダで知り合いにチケットをばら撒かざるを得なかったほどです」(映画業界関係者)

 作品を観た映画評論家の北川れい子さんは、

「前作と似たような冒頭や構成。2作目にして前作の自分を模倣してしまうのは勿体なかった。あちこちに話が飛ぶ様は、小さな盤上での小手先おはじき芸、といったところでしょうか」

 と辛口だ。評論家の唐沢俊一氏は映画業界の歴史を振り返りながら評価する。

「黒澤明は、大ヒット映画『七人の侍』を作った直後に、『生きものの記録』という社会派の作品で大コケ。東宝の記録を2作連続で塗り替えた、と揶揄されたほどでした。『カメ止め』の爆発的ヒットはいわばアクシデント。この記憶を頼りにヒットを狙っても往々にして失敗するものなんです」

 しかし上田監督、しょげることはない。

「伊丹十三は『お葬式』の次に撮った『タンポポ』で興行成績をガクッと落としましたが、その次の『マルサの女』でV字回復をしています。2作目の大コケにめげずに3作目を作ることが大事です」(同)

 カメラを止めるな!

「週刊新潮」2019年10月31日号 掲載

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